アドビ、Adobe Analyticsの新機能「Virtual Analyst」を発表
AIと機械学習を活用し、データの奥底に埋もれた強力なインサイトを発見
アドビはこの度、Adobe Analyticsの新しい機能であるVirtual Analystを発表しました。Virtual Analystは既存のテクノロジーに基づいており、ユーザーはインサイトを自動的に発見できるようになります。アドビのAIおよび機械学習のフレームワークであるAdobe Senseiを活用することで、ブランド企業は気づかなかった可能性のあるシグナルを表面化させて分析からさらなる価値を引き出すことができるようになります。これには、リアルタイムのエスカレーションへの対応や増収のための新たな機会を見いだすのに不可欠なオンライン注文やwebトラフィックなどの重要な指標における予期せぬ変動に関する貴重なインサイトも含まれます。
新しいVirtual Analystの機能には以下が含まれます。
- 「未知の未知」を明らかにする:Virtual Analystは企業のデータを絶えず検索して分析し、興味深いと判断した変化の優先順位を決めます。充実した学習モデルにより、消費者がwebサイトで費やした時間から、アプリとwebの間の移動まで、消費者とのすべてのインタラクションから考えられるあらゆるデータポイントを評価することができます。これらの「未知の未知」には、ブランド企業が気付いていなかったインサイトだけでなく、まったく関心を向けていなかったインサイトも含まれます。こうしたデータの奥深くに埋もれた秘密の宝くじのようなインサイトを発掘できないのは、十分な時間やリソースがないというだけのことなのです。例えば、小売業者はオンラインで服を購入した顧客の人口統計における重要な差異が見えてきたり、赤字をもたらす問題のある体験を改善したりすることができるようになるでしょう。
- 関連性を最大化する:Virtual Analystはビジネスおよびユーザーのコンテキスト(リアルタイムのアクティビティと履歴データの両方に対して)に基づいて能動的にデータ分析の優先順位を決めます。ユーザーはシステムを操作する必要がありません。こうした差異が鍵となります。例えば、ある航空会社では毎年6月の第一月曜日に主要な売り上げが発生するとします。その日にインサイトが明らかになると、前年の同日をベンチマークとして評価されます。また、機械学習のアルゴリズムは、推奨事項の重複排除も行います。例えば、収益、注文、コンバージョンにおける増加はすべて、同じイベントに関連しており、一つの有意義なインサイトとしてバンドルされます。
- 適応学習:時間が経つにつれ、Virtual Analystはユーザーの好みや消費パターンを考慮して、より直感的で関連性のあるインサイトを提供するようになります。また、企業内のその他すべてのユーザーの行動も分析し、似ている人を見つけ、それを利用してより適切なパーソナライゼーションを教えてくれます。このシステムは「like」や「not like」のレコメンデーション手段を提供しており、これにより機械学習モデルを強化し、時間の経過とともにVirtual Analystをより賢くします。
新しいVirtual AnalystはAdobe Analyticsの包括的な一連のソリューションに基づいて構築されています。これには、異常値検出機能(システムがデータ内で統計的に重要な逸脱を探す機能)や、コントリビューション分析(異常値を引き起こした要因を特定する機能)などが含まれます。この度発表した新機能はインテリジェントアラートをベースとし、Adobe Senseiを利用した新たなAI機能を備えています。
Adobe Analytics製品管理ディレクターであるジョン ベイツ(John Bates)は次のように述べています。「新しいVirtual Analystは、アウトプットで現実の問題を解決できるようにするため、実際の顧客データでテクノロジーを厳密に検証し、AIモデルのトレーニングを行うのに何年も費やし、時間をかけて構築しました。初期の試用プログラムに参加したグローバルの主要ブランド企業からは、100人を超えるデータサイエンティストをチームに加えるのに匹敵するインサイトであったと言われました。今のところアドビはこのフィードバックに満足しており、このテクノロジーをより広く展開することを楽しみにしています。」
※本記事は、2018年9月24日にアドビが米国で発表したメディアアラートの抄訳版です。