Experience Makers Live 2021:複数の接点を横断した最適な顧客体験設計によるパーソナライズコミュニケーション

2021年11月9日に行われたアドビとNewsPicks Brand Designの共催イベント「Experience Makers Live 2021 ─ ベストケース 10min ✕ 10cases」のセッションより、KDDI株式会社による「複数の接点を横断した最適な顧客体験設計によるパーソナライズコミュニケーション」のレポートをお届けします。

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By Kenji Imaki

Posted on 12-24-2021

KDDIの戦略は、通信をコアとしたauの体験価値が出発点になっています。そこからヘルスケア、金融、エンターテインメント、教 育、エネルギー、コマースなど、それぞれのライフスタイルに応じたサービスを提供し、生活をもっと豊かで便利にすることを方針としています。

目的を一言で表現すると「お客さまに一番身近に感じてもらえる会社になる」ということだと八木沢氏は説明します。ライフステージごとに、マイホームや就職、マイカーなど様々な商材を提供します。情報を「KDDI DMP」に集約し、マーケティング活動に取り組むことで、生活のあらゆるシーンで、ちょうど良いサービスが、心地良いタイミング/接点で提案される世界を提案します。

auの事業モデルは「ARPA」 (1契約者あたりの平均売上金額)と「ID」のマトリックスで語られることが多いのですが、今注力しているのは「顧客エンゲージメント」です。この3つの軸で形成される3次元の立方体、すなわちライフタイムバリューを「 大きくしていくことでお客さまにもっと豊かになってもらいたいと考えて事業を推進しています」と八木沢氏は話します。

顧客エンゲージメントを伸ばすためには、契約後に注目し、顧客と長期的な関係を構築する必要があります。そのためには顧客接点を作り、拡大することが重要であることが分析から分かっています。サービスの利用、カスタマーサポートといった接点が増えるほど、事業は拡大します。

接点を拡大するためには、店舗などでの説明でお客さまに安心感を持ってもらい、使いこなし感、お得感を感じてもらうことが重要です。そうすることで次第に、顧客の生活に欠かせない存在になっていくわけです。それが、長期利用やARPU向上へとつながっていきます。

カスタマーサクセスの具体的な取り組みを紹介しましょう。部分最適から全体最適への移行が鍵です。従来はサービス、媒体、接点がバラバラで、顧客視点からすると、アプローチが重複しており、苦痛につながっていました。今後は、各顧客接点でのコミュニケーションをコントロールし、顧客が求めるものや知りたい情報を個別に提供していきます。また、最適なコミュニケーション方法を用い、最適なタイミングで提供します。これらの取り組みによって達成できるカスタマーサクセスを、意志を持ってつくるという考えです。

そのため、auの事業モデルにおけるカスタマージャーニーではオンラインとオフラインが連携したデータドリブンマーケティングの仕組みを実装しています。

具体的には、統合されたコミュニケーションを実現するために「au NBA (Next Best Action)」というシステムを構築しています。データを集める、分析する、活用するという3つがセットになることで媒体横断で顧客とコミュニケーションできるようになります。

デジタルもリアルも情報は顧客IDを軸にデータベースで統合しています。それを分析し、施策を立案します。すべてを手動で実行するのは現実的ではないため、マーケティングオートメーション基盤として、Adobe Campaignを活用しています。「 お客さまがこういう状態になったらこういう提案をしよう」と いった多 数のロジックが 定義され 、日々改善をしています。

最後に八木沢氏は、重要なポイントとして「適切なパーセプションフローに基づくストーリー設計」「媒体特性と顧客のタイミングを見極めたコントロール」「カスタマーサクセス実現のためにすばやくPDCAを回す仕組みの構築」の3つについて触れ、セッションを締め括りました。