Adobe Workfrontのプランニング機能 ー マーケティング記録システムの構築と活用
現代のマーケターは、山積する課題に日々直面しています。オーディエンス一人ひとりに合わせたシームレスなキャンペーンを構築し、提供することが常に求められており、その需要は高まり続けています。しかし、増え続ける需要に応えようと取り組む中で、マーケターは自分たちの組織全体の作業規模を把握することに苦慮しています。
キャンペーン、webサイト、アプリ体験などを構築するためのプロセスは非常に複雑で、マーケターの作業は、作業ステータスが可視化されず、断片化しています。その結果、チームは時間を無駄にして、予算を浪費し、期限を守れず、最終的には顧客の期待に応えることができません。
ご想像のとおり、問題はデータやツールの不足ではありません。実際の問題は、断片化されたデータとシステムを統合して使用できるようにすることです。
この課題を解決するために、マーケターは自らの業務を戦略的に考える必要があります。具体的には、マーケティング業務のフレームワークを標準化し、マーケティング記録システムをどのように定義し、活用するかを検討する必要があります。
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マーケティング記録システムとは
多くの人は、ソリューションとして単一のツールに飛びつこうとします。しかし、実際には、マーケティング記録システムは購入できません。ツールをいくつか導入して構築することは可能ですが、同時に、マーケティングライフサイクルを支える戦略、アセット、ワークフロー、それに関連するコストや業務の構造も考慮する必要があります。
マーケティングはブランドの評判、顧客体験、売上に大きな影響を与えるため、財務、IT、人事、営業の各部門と同様に、記録システムを持つ価値があります。
マーケティング記録システムは、自社の部門をまたいでデータを統合して、日々の業務を可視化し、ユーザーが簡単に導入し理解できる柔軟なシステムである必要があります。
組織に価値をもたらす
マーケターが必要としているのは、マーケティングの価値とROIを示すための戦略的な意思決定をおこなうために、チームや経営陣がすぐにアクセスできる、大まかなレベルと詳細なレベルの両方のデータです。
Adobe Workfrontのプランニングモジュールを使用することで、マーケティング部門は、キャンペーンのプランニング、ブリーフの作成と配信、作業の調整を一元的に実施できます。これにより、分散していたデータを信頼できる唯一の情報源に統合することで、マーケターはそのデータを有効に活用し、有意義なインサイトを引き出すことが可能になります。
統合されたデータにより、マーケターはレコードや関連するあらゆるフィールドを活用したビューを構築できます。
マーケターは次のような質問に答えることができます。
- 今年実施しているキャンペーンの件数は?
- すべての地域で十分なカバレッジを確保できているか?
- このキャンペーンの目的は?
- キャンペーンで最もよく使用される戦術は?
- キャンペーン目標を達成しているか?
これらの質問は、動的なブリーフやマーケティングキャンペーンカレンダーなど、企業、チーム、リーダーの独自のニーズにもとづいてカスタムフィルターを用いて構築されたビジュアライゼーションによって回答されます。ビューは保存でき、組織の内外の関係者と共有することも可能です。
スプレッドシート形式のビューを使用して、キャンペーンとその関連データを表形式で表示することもできます。このビューにより、計画されたあらゆる作業のマイルストーンをまたいで、マーケティング業務をエンドツーエンドで可視化できます。
別の方法として、タイムラインビューではキャンペーンを時系列で表示し、マーケター、チーム、関係者に合わせてカスタマイズ可能な、インタラクティブなマーケティングカレンダーを作成できます。このようなビューを活用することで、チームはこれまで以上に迅速にキャンペーンをローンチして最適化できます。その結果、各キャンペーン、プロジェクト、イニシアチブの目的についてのインサイトを取得して、連携と提供を加速させることができます。
記録がなければ、マーケティング記録システムは成り立たない
独自のビジュアライゼーションと収集されたインサイトは、高機能な記録システムから得られる成果ですが、それを実現するにはどのようなステップが必要でしょうか。
まず、マーケティング業務をどのように定義し、モデル化するのかを考える必要があります。グローバルに展開する小売業者、医療機関、専門代理店など、同じ方法で業務を行っている企業はふたつとしてありません。それぞれのビジネスにとって最も重要な要素を定義するには、柔軟性が必要です。Adobe Workfrontのプランニングモジュールでは、キャンペーン、アクティビティ、オーディエンス、地域、事業部などの独自のレコードを使用して、マーケティング業務を定義できます。
レコードタイプを定義したら、レコードをさらに定義して関連付けるために、複数のフィールドを追加できます。たとえば、キャンペーンレコードには、キャンペーン名、説明、開始日と終了日、ターゲットオーディエンス、予算などのフィールドを含めることができます。これを作業のメタデータだと考えてください。
また、企業は様々な機能に対応するために、独自の記録セットを柔軟に定義できます。ふたつの企業が同じであることはないように、部門間でも目標や成果物には多くの違いがあります。ワークスペースを使用することで、作業を分割し、各チームが独自の用語を使用して業務を定義できるようになります。
マーケティング記録システムを構築する際、レコード自体に大きな価値がありますが、その真の価値は、そうしたレコードをつなぎ合わせてアクティビティ間の関係を構築することで発揮されます。Adobe Workfrontでは、レコードやレコードフィールドをリンクさせ、企業の目標から顧客接点に至るまで、複雑かつ有意義なインタラクションを作成できます。
この能力により、マーケティング戦略やアクティビティをマーケティンググラフに統合できるようになります。
キャンペーンの計画中や実行中に収集される無数のデータポイントを考えると、マーケターがマーケティング業務の全体像を把握できないのも無理はありません。柔軟性のない静的なコンテナベースの作業情報とは異なり、マーケティンググラフはコンテキストに沿って作業を視覚化できます。
マーケティング業務を定義して成果を上げる
レコードを定義して関連付けることで、マーケターは様々なチーム、テクノロジー、ワークフロー間のつながりを構築して、アイデアの創出やキャンペーンプランニングなどのあらゆる側面を簡素化できます。その結果、各キャンペーン、プロジェクト、取り組みの目的に関するインサイトを取得して、連携と提供を加速させることができます。
Adobe Workfrontは、プランニングやワークフローから自動化や統合まで、様々な機能を提供します。これにより、キャンペーン、マーケティング業務、クリエイティブ、コンテンツをまたいでマーケティングライフサイクルをつなぐ、信頼できる唯一の情報源であるマーケティング記録システムが構築されます。その結果、部門横断的なチームは、どこからでも適切な作業を効率的に実行できるようになります
Adobe Workfrontは次のような機能を提供します。
- 動的な計画: キャンペーンブリーフを作成して提供することで、計画をドキュメント化し、実行、追跡できるようになります。
- 可視性の向上: マーケティングカレンダーで計画をエンドツーエンドで視覚化できます。
- ビューのカスタマイズ: 任意のレコードタイプまたはレコードの組み合わせでフィルタリングを実行し、スプレッドシート形式またはタイムライン形式で表示できます。
- リアルタイムの共同作業: 主要な関係者とカスタマイズしたビューを共有し、関係者に適切な情報が確実に提供されるようにします。
- 俊敏なサポート: チームや事業部門をまたいで、業務が円滑に効率よく遂行できるようにします。
- 柔軟な運用: カスタムレコードの作成とモデル化により、自社のニーズに適合するマーケティング業務モデルを定義できます。
Adobe Workfrontのプランニングモジュールの詳細については、ベータ版のウェイティングリストにご登録ください。