DX道場 ~セグメント・計算指標の基本編~ ⑤計算指標
アドビのカスタマーサクセスチームは、Adobe AnalyticsやAdobe Targetをはじめとした、Adobe Experience Cloud 各種製品を使い始めた方向けのコースを中心とした無償オンラインセミナー『DX道場』を定期的に開催しております。このシリーズでは、DX道場の内容を各テーマに沿ってご紹介します。今回は『セグメント・計算指標の基本』コースより、既存の指標を演算子を用いて組み合わせることで作成することができる『計算指標』についてご紹介します。
計算指標とは
『計算指標』とは、既存の指標を演算子(+/ ― / × / ÷ ) 使って組み合わせることで、新たに作成することができる指標です。分析で見ていきたい数値が既存の指標では計測出来ない、という様なケースでも、計算指標の機能を使って自由にカスタマイズした指標を用いることで計測が可能となります。
主な計算指標の例
計算指標の主な例として、以下の様なものがあります。
バウンス率
ページが入口ページになったときに、訪問者が他のページにアクセスしたり、イベントを発生させることなく、すぐにサイトから離脱する割合。『バウンス数』÷『入口ページ数』で作成可能。
訪問者あたりのページビュー数
ユニーク訪問者1人当たりのページビュー数。『ページビュー』÷『ユニーク訪問者』で作成可能。
入口率
そのページの訪問回数の内、入口ページになった割合。『入口ページ』÷『訪問回数』で作成可能。
出口率
そのページの訪問回数の内、出口ページになった割合。『出口ページ』÷『訪問回数』で作成可能。
訪問者あたりの訪問回数
ユニーク訪問者1人当たりの訪問回数。『訪問回数』÷『ユニーク訪問者』で作成可能。
※上記でご紹介した計算指標はあくまで一例で、他にも色々な指標を組み合わせることで幾通りもの計算指標を作成することができます。
計算指標の作成方法
では続いて、計算指標の作成方法についてご紹介します。計算指標を作成する際は、まず「計算指標ビルダー」を起動する必要があります。計算指標ビルダーを起動する方法は以下3通りあります。
方法①:画面最上部メニューの『コンポーネント』⇒『計算指標』を選択
方法②:プロジェクトメニューの『コンポーネント』⇒『計算指標の作成』を選択
方法③:コンポーネントエリアの指標セクション右上の『+』をクリック
いずれかの方法を実行すると計算指標ビルダーが起動し、以下の様な画面が表示されます。
この画面の各エリアに関して、以下の図を使ってもう少し詳しくご紹介します。
①作成する計算指標のタイトル(計算指標名)を入力します。このタイトルは計算指標作成後にも変更することができます。
②どの表示形式(時間 / 小数 / 割合 / 通貨)で指標を作成するかをプルダウンで選択します。
③コンポーネントエリアから指標をドラッグ&ドロップし、作成する指標の定義を指定します。指標を適用後、各指標の間に演算子(+/ ― / × / ÷ )を選択できるドロップダウンボックスが表示されますので、作りたい指標の定義に沿って任意の演算子を選択します。
計算指標作成例:「訪問者あたりのページビュー数」
計算指標ビルダーを使って実際に計算指標を作成してみましょう。今回は、『ページビュー』『ユニーク訪問者』という二つの指標を使用し、『訪問者当たりのページビュー』という計算指標を作成します。
手順①
作成する計算指標のタイトルを設定します(この例では「訪問者あたりのページビュー数」と入力)。
手順②
計算指標の表示形式を選択します。この例では、「訪問者あたりのページビュー 数」という数値で表す指標を作成したいので、「形式」のプルダウンから『小数』を選択します。また、「形式」の右隣に「小数点以下の桁数」を指定できるエリアもありますので、作成する指標を整数で表示したい場合はここを『0』に設定します(この例でも0に設定)。
手順③
計算指標の定義を作成します。セグメント作成時と同様、作成に使用する指標をコンポーネントエリアからドラッグ&ドロップで「ここに指標、ディメンション….をドロップします」という表示のあるエリアに持っていきます。この例では、まず『ページビュー』の指標を適用させます。
続いて、『ユニーク訪問者』を追加します。コンポーネントエリアにある『ユニーク訪問者』の指標をドラッグし、先ほど適用した『ページビュー』の少し下側へもっていくと、下図の様に青い実線が表示されます。
そのタイミングでドロップすると、『ページビュー』の下に『ユニーク訪問者』を新たに追加することができます。追加後、二つの指標の間に演算子を選択できるドロップダウンボックスが表示されますので、この例では『÷』を選択します (『訪問者当たりのページビュー数』=『ページビュー』÷『ユニーク訪問者』)。
最後に右上の「保存」をクリックすると、計算指標『訪問者当たりのページビュー数』が新たに作成・保存されます。作成した計算指標はコンポーネントエリアに格納され、すぐに分析に使用することが可能です。
まとめ ~計算指標~
この記事では、既存の指標を使って新たに作成することができる『計算指標』についてご紹介しました。
『計算指標』の機能では、シンプルな操作で簡単に新たな指標を作成することが可能です。自社サイトのKPIに応じてカスタマイズした計算指標を作成し、ぜひ分析にご活用ください。
次回の記事より、Adobe Senseiを活用したAdobe Analyticsの各機能についてご紹介します。第一弾では、『異常値検知/貢献度分析/インテリジェントアラートとは?』をお届けいたします。
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