課題
コロナ禍でテレワークの企業が増える中、合同企業セミナー・採用サイトへの参加申込書に社印や担当者印をもらうことが難しくなっていた。
成果
企業参加申込書のやりとりが迅速化
ペーパーレス化の実現
本来業務に集中できる職場環境へ
イベントの枠管理の円滑化
「Adobe Signを導入したことで、書類のやりとりや管理・保管が効率化。事務業務や経理業務がトータル6~7割削減しています」
管理部 経理課 主任 Y氏
株式会社学情は、東証一部上場の就職情報企業として、新卒採用事業、第二新卒・中途採用事業、人材紹介・派遣事業などを幅広く展開している。コロナ禍でテレワークを実施する企業が急増する中で、紙ベースで行っていたお取引先企業様(以下、お客様)との企画参加申込書等のやりとりに課題を感じていた同社はAdobe Signを導入。作業効率が格段に向上し、事務作業時間が6〜7割削減されたほか、大幅なペーパーレス化にも貢献している。
テレワークを実施するお客様との紙ベースのやりとりに課題
株式会社学情は、合同企業説明会「就職博」をはじめ、新卒採用サイト「あさがくナビ」や20代専門の転職サイト「Re就活」などを運営する就職情報企業だ。学生と企業とのミスマッチ、早期離職者の多発など、企業発展の根幹である人材に関する課題解決に積極的に取り組んでおり、新卒と20代のヤングキャリアに特化した就職情報サービスを提供していることが大きな特長。リアルとWebの両面から就職希望者をきめ細かくサポートしている。
同社の運営する合同企業説明会は、数多くの企業から参加申し込みを受け付けているが、昨今のコロナ禍でテレワークを実施するお客様が急増。申込書類のやりとりで、運用上に大きな課題が表面化してきた。執行役員(企画部・Web事業推進部担当)のI氏は、「以前は、年間約2万件にも上る合同企業説明会への企画参加申込書や採用決定通知書のやりとりを、すべて紙ベースで行っていました。ところが、コロナ禍でテレワークを実施するお客様が増えたため、先方担当者が出社するタイミングでしか書類に社印や担当者印を捺印してもらえません。そのため、申し込み完了までのリードタイムが増長し、またお客様の負担にもなっていました」と語る。
こうした課題に直面した同社は、電子サインシステムの導入を検討。社印や担当者印をデジタル化することでお客様の利便性を高めることに加え、紙ベースで行っていた従来の社内業務フローの効率化を目指した。
利便性の高さに加え、ログ追跡や監査レポートが充実している点を評価
電子サインの導入にあたり、複数製品を比較検討した同社が最終的に選定したのが、Adobe Sign エンタープライズ版だった。Adobe Sign導入の実務対応を行った管理部 経理課 主任のY氏は、「Adobe Signは書類のリンクを発行し、ブラウザ上で捺印ができます。多数のお客様とやりとりする当社にとって、先方の事前登録が不要な点は大きな利点でした。また電子サインの導入にあたり、管理会計業務のデジタル化も目的の一つであったため、監査レポートの内容が充実していることや、管理者がログを見て不正な送信がないかチェックできることも選定のポイントでした」
また、社内システムの運用管理を担当している企画部企画業務課課長代理のK氏は、「お客様が記入する企画参加申込書の明細部分は、イベント毎に異なります。Adobe Signには、PDFにテキストタグと呼ばれる文字列を入れておくことで、文書を開いた際そこが入力フォームとして自動的に変換される機能があります。これは、他社製品にはない非常に便利な機能です」と高く評価している。
同社は、初めにAdobe Signの無料デベロッパー版を試験的に導入。使用感を確かめたうえで、エンタープライズ版の本格導入に踏み切った。その際、設定漏れなどが生じないように、ベンダーである株式会社大塚商会が提供しているAdobe Signの導入支援サービスを活用した。「主に初期設定の部分を大塚商会さんにサポートいただきました。何かわからないことがあると、その場で聞きながら作業を進めることができ、スムーズに運用をスタートできたと感じています」(K氏)
エンタープライズ版導入時には、企画営業部で1カ月間のテスト運用を実施。独自のマニュアルを作成したほか、ビデオ会議ツールで実際の操作画面を共有しながらレクチャーを行った。現在は企画営業部や人材紹介事業部で主に活用されており、毎月約1,000件のトランザクションがあるという。東京企画営業本部新卒採用ディビジョン 企画営業第2部 マネージャーのM氏は、「Adobe Signは使い方も簡単です。実際に利用いただいているお客様からも好評で、トラブルも起きていません」と語る。
京企画営業本部 新卒採用ディビジョン 企画営業第2部 マネージャー M氏(右)
東京企画営業本部 サポートチーム アウトソーシング業務担当 K氏(左)
執行役員(企画部・Web事業推進部担当) I氏(左)
企画部 企画業務課 課長代理 K氏(右)
管理部 経理課 主任Y氏
申込書のやりとりがデジタル上で完結し、契約完了までのリードタイムが短縮
実際、Adobe Sign導入の効果は顕著に表れている。「数年前までは、企画参加申込書を営業担当者が手書きで作成し、スキャンしてPDF化したものをお客様にメール送信していました。お客様側ではPDFを印刷し、そこに社印や担当者印を捺印したうえで送り返してもらっていたので、申込のやりとりだけで2〜3日かかることもありました。Adobe Sign導入後は、発行したリンクをメールで送り、電子サインをしてもらえれば自動で通知が届くので、大幅なリードタイム短縮を実現しています。お客様の中では、わずか5分で対応してくれる企業もあったほどです」(M氏)
また、同社の主催するイベントの運営面においてもAdobeSignの効果は大きい。「イベントの参加枠は販売管理システムで管理していますが、以前は、参加申込書のやりとりに数日間を要していたため、お客様から先行して参加希望のご連絡をいただいた際、あとどのくらい枠が残っているのか正確な把握が困難でした。しかし、Adobe Signにより契約完了までのリードタイムが短縮したことで、販売管理システムへの反映スピードがアップ。枠管理がリアルタイムに行えるようになりました」(I氏)
Adobe Signは、社内のペーパーレス化にも大きく貢献している。東京企画営業本部 サポートチーム アウトソーシング業務担当のK氏は「以前は、お客様から企画参加申込書がメールで送られてくると、その控えとメールの文書の両方を印刷して管理していました。しかし、今はPC上ですべての処理が完結するので、印刷コストもなくなっています」と語る。さらにY氏は、「紙で保管していた企画参加申込書の控えは膨大な枚数になり、以前は書庫に2メートルくらい積み上げられている状態でした。そのため、年に1回行う監査では、申込書のファイリング作業にアルバイトを3日間雇って対応していたほどです。Adobe Signを導入したことで、各担当者の作業負担や経理面での業務がトータル6〜7割は削減していると実感しています」(Y氏)
個別契約書や覚書などの単体の文書にも活用を広げる
株式会社学情は、AdobeSign を他システムと連携させ、さらなる業務改善に役立てている。「当社ではAdobe SignとMicrosoft 365を連携させています。電子サインが付随したPDFはSharePointに直接アップして保管。シームレスなドキュメント管理が実現しています。また、PDFに入力されたデータはExcelに出力できるため、お客様の情報や申込内容のデータ一元管理にも役立っています」(企画部 K氏)
I氏は、「ワークフローシステムやRPAツールとの連携も行っており、さまざまなシステムと連携できる点もAdobe Signの大きな利点です。今後は、企画参加申込書以外の個別契約書や覚書などにも活用し、適用範囲を広げていきます」と今後の展開に大きな期待を寄せている。
※掲載された情報は、2021年7月現在のものです。
関連するユーザー事例
/jp/fragments/customer-success-stories/cards/a5d9b7baef73bbc9424ca84622889446
その他のユーザー事例を見る