1 つのコンソール画面からライセンスを効率的に管理
課題
社員の急激な増加に伴い、ライセンス管理が困難に
企業の認証基盤と連携するセキュアなクリエイティブ環境
成果
企業の認証基盤と連携するセキュアな環境
セキュリティ担保しながら、容易なライセンスの利用と管理を実現
チームの共同作業を効率化
1つの映像制作プロジェクトをアプリをまたいでシームレスに共有
アドビからの運用サポート
ETLA契約ならではのカスタマーサクセス部門による支援
画像の権利問題を気にせずプレゼンの質を向上
高品質なAdobe Stock 画像の利用で企業イメージの向上を目指す
「インターネットを通じて、世界をより良くする。」のミッションのもと、スマートフォンを中心とするモバイル向けの各種コンテンツ/サービス事業を展開するグリー株式会社。特にソーシャルゲームの分野では数多くのヒット作品を生み出し、業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立している。こうした同社のゲーム開発や各種インターネットコンテンツの制作を支えているのが、Adobe Creative CloudおよびAdobe Stockエンタープライズ版だ。同社にエンタープライズ版導入の経緯と効果について話を伺った。
社員の急激な増加に伴い、ライセンス管理が困難に
2004年の創業以来、急速な成長を遂げてきた同社は、ゲーム事業のほか、ライブエンターテインメント事業、メディア事業、広告事業、投資事業と、幅広い分野にビジネス領域を拡大。現在も意欲的な事業展開を行っている。こうしたビジネスの拡大に伴い、社員数も大幅に増加。使用するPCやソフトウェアの数も急増し、これらを管理するのが困難な状況になっていた。同社開発本部 情報システム部 マネージャーの鈴木 敏之氏は次のように話す。
「アドビ製品のライセンスだけでも数百に及びます。以前はシリアルナンバーで運用していたため、管理台帳を作成して管理していたのですが、次々と社員が増えるため、管理が追いつかなくなります。社員の入れ替えも頻繁で、誰がどのソフトの、どのバージョンを使っているか、ほとんど把握できない状態でした」
それまで同社は、Illustrator、Photoshopなどのアドビ製品を多く使用していたが、アニメーションなどの動画により高いクオリティが求められるようになり、After EffectsやPremiere Proなどの映像制作ソフトを使用したいというニーズが高まっていた。
「当時購入していたパッケージには映像制作系のソフトが入っていなかったため、別のパッケージを購入しなければなりませんでした。だいぶコストもかかりますし、管理がさらに大変になります。誰もが好きな時に好きなソフトが使えて、管理の手間もかからない環境が必要だったわけです。まさにそれがCreative Cloudエンタープライズ版でした」
「誰もが好きな時に好きなソフトが使えて、管理の手間もかからない環境が必要だった。まさにそれがCreative Cloud エンタープライズ版でした」
開発本部 情報システム部 IT 基盤&オペレーションチーム マネージャー 鈴木 敏之 氏
企業の認証基盤と連携するセキュアなクリエイティブ環境
同社で使用するソフトウェアは、アドビ製品以外にも多岐にわたる。それらのソフトウェアを、セキュリティを担保しながら社員が容易に使えるようにすることが情報システム部門の重要課題の1つだった。ID認証で運用するソフトウェアも増えてきた中、同社は企業全体の共通認証基盤の整備に着手。これにより、統合されたIDとパスワードの認証で複数のソフトウェアやサービスの利用が可能となる。
同社の共通認証基盤が整備されてまもなく、Creative Cloudエンタープライズ版の導入が検討された。同社の共通認証基盤と問題なく連携し、セキュリティ要件も満たしていることが確認され、2016年にFederated IDによるシングルサインオン対応のCreative Cloudエンタープライズ版が導入された。
1 つのコンソール画面からライセンスを効率的に管理
Creative Cloudエンタープライズ版導入の最大の効果は、ライセンス管理が格段に楽になったことだと、同社開発本部 情報システム部の伊藤 仁美 氏は話す。
「以前はユーザーとライセンスの紐付けがとても大変でしたが、現在は1つの管理コンソール画面から簡単に行えています。ライセンスを付与してしまえば、各自が自分のPCから使いたいソフトをダウンロードしてすぐに使い始められるので、私たちがPCに1台ずつインストールする手間がなくなりました。また、ライセンスの付け替えもコンソール画面から簡単にできるのが気に入っています。弊社には在宅でアプリを使用している社員もいて、その人が退職した場合に、アンインストールを確認する手段が以前はありませんでした。それが画面をクリックするだけでライセンスを無効にできる。これはコンプライアンス的にも有効です」
「以前はユーザーとライセンスの紐付けがとても大変でしたが、現在は1つの管理コンソール画面から簡単に行えています」
開発本部 情報システム部 IT 基盤&オペレーションチーム 伊藤 仁美 氏
映像制作チームの共同作業を飛躍的に効率化
Creative Cloudエンタープライズ版導入のメリットとして、同社開発本部 情報システム部の橋口 拓哉 氏は、チームプロジェクトの利用が可能になったことを挙げた。チームプロジェクトは、Creative Cloud映像制作ツールに統合されたクラウドベースのコラボレーションサービスで、複数のアプリをまたいだ共同作業を効率化できる。このサービスは、Creative Cloudエンタープライズ版およびグループ版のみで利用可能だ。
「チームプロジェクトの導入は、映像制作チームからずっと強い要望がありました。映像制作は複数のメンバーが遠隔で作業することが多いので、こうした1つのプロジェクトをチーム全員でシームレスに共有できるサービスが利用できれば、生産性は間違いなく向上すると思います」
「映像制作は複数のメンバーが遠隔で作業することが多いので、1つのプロジェクトをチーム全員でシームレスに共有できるサービスが利用できれば、生産性は間違いなく向上すると思います」
開発本部 情報システム部 IT 基盤&オペレーションチーム 橋口 拓哉 氏
プレゼンテーションの質を上げ、企業イメージ向上につなげる
同社では、Creative Cloudエンタープライズ版の導入に続き、2017年にAdobe Stockエンタープライズ版を導入。デザイン部門だけでなく、エンジニア部門での利用を積極的に促進しているという。同社開発本部インフラストラクチャ部の佐島 豊 氏は、次のように話す。
「エンジニアは対外的なプレゼンテーションを行う機会が多く、そこで発表するスライドを私や広報などが事前にチェックします。特に注意しなければならないのが、スライドに使用する画像です。著作権が絡みそうなものや、出所のわからないものはすべてNGになります。そのため画像を使いたくても使えないことが多く、文字ばかりのつまらないスライドになりがちでした」
佐島氏がAdobe Stockの存在を知ったのは、アドビのカスタマーサクセス部門からの紹介がきっかけだった。カスタマーサクセス部門は、ETLA(エンタープライズタームライセンス契約)にてアドビ製品やサービスを導入した企業を対象に、有効活用を支援する部署だ。
「説明を聞いて、まさにこれだと思いました。権利的に問題のない多くの画像が利用できるため、我々の確認作業の負担も減り、何よりもプレゼンの質が向上します。文字だけでなく、画像があるだけでインパクトは全く違いますからね」
グリー社内で行われたAdobe Stock のセミナー風景
佐島氏が企画した同社エンジニア対象のセミナーを、カスタマーサクセス部門がサポート。Adobe Stockだけでなく画像の権利に関する注意点や効果的なスライド作成などが、アドビ社員により紹介された。
「エンジニアにとっては良いきっかけになったと思います。こうしたセミナーは今後もぜひ続けていきたいですね。より多くの社員がAdobe Stockを利用し、プレゼンの質をどんどん上げていってほしい。それが企業イメージの向上につながることを期待しています」
「多くの社員がAdobe Stockを利用し、プレゼンの質をどんどん上げていってほしい。それが企業イメージの向上につながることを期待しています」
開発本部 インフラストラクチャ部 佐島 豊 氏
※掲載された情報は、2018 年11 月現在のものです。