Adobe Signで大量の契約手続きの効率化とコスト削減を実現

株式会社エイチ・アイ・エス

HISロゴ
創立

1980年

所在地:東京
https://www.his.co.jp/

ストックフォトでプレゼンスライドを魅力的に

月10万円

契約更新手続きのコスト削減

導入製品:

Adobe Signエンタープライズ版 >

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課題

・法務部で取り扱う年間3,000件の契約業務とその管理

・1,700名の社員に契約書を一斉送付

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成果

・2週間かかっていた契約書の送付作業が1日に短縮

・管理画面で契約の進捗をリアルタイムで確認

・印紙税、郵送費、印刷費、人件費などが不要に

・リモートワークに貢献

「2週間かかっていた膨大な量の契約書の送付作業をAdobe Sign を使うことで1日に短縮できました」

株式会社エイチ・アイ・エス 本社人事本部 労務・給与・管理グループ 労務管理チーム  岩見 香奈 氏

グローバルに展開する旅行事業を軸に、テーマパーク事業やホテル事業など多角化を進める株式会社エイチ・ アイ・エス。同社では、日々発生する膨大な量の契約書のやり取りを効率化するために、Adobe Signエンタープライズ版を導入。これまで業務効率を低下させる要因であった紙の契約書を電子化し、作業工数とコストの大幅な削減を実現している。

膨大な数の契約業務をおこなう法務部

旅行事業を軸に成長を続ける同社は、宿泊、飲食、交通、レジャー施設など様々な業界業種の企業と提携しながら事業を進めている。そこで取り交わされる契約の種類は多岐にわたり、主だった契約だけでも年間で3,000件を越えるという。こうした契約の取り交わしには通常、紙の契約書が使われており、多くの労力が費やされていた。

同社における契約手続きの管理を一括しておこなっている本社法務部 法務グループのグループリーダー 辻 自由太 氏は、当時の課題についてこう話す。

「主な契約締結業務の流れとしては、まず現場の担当者から製本された契約書が本社に送られてきます。法務部でその内容を確認し、代表者印を捺印した後に各所に送り返し、そこからまた担当者が契約先に送ります。さらに、締結済みの契約書は1ページずつスキャンして文書管理システムに登録し、紙の契約書は原本としてキャビネットで保管するといった、時間と手間、コストが非常にかかるものでした」

人事部では社内向けの契約書一斉送信業務も

また、同社の人事部でも社内の契約業務に関する課題を抱えていた。本社人事本部労務・給与・管理グループ労務管理チームの岩見香奈氏は次のように話す。

「当社は2016年よりストックオプション制度を導入いたしまして、第1回目の発行の際に、グループ会社を含め従業員約1,500名に紙の契約書を郵送したのですが、それはもう気の遠くなるような作業でした。次の第2回目は約1,700名が対象で、しかもスケジュールが前回よりタイトになっていたため、早急に対策を考えなければなりませんでした」

辻 自由太 氏

本社法務部 本社法務グループ グループリーダー  辻 自由太 氏

伊左次 健 氏

本社法務部 本社法務グループ  伊左次 健 氏

スモールスタートで徐々に拡張できる電子サインサービスに着目

同社法務部では、そうした契約業務の課題解決策として以前から電子契約の導入を検討していたが、なかなか社内を説得させるまでには至らなかったという。

「契約はやっぱり相手のあることでして、電子契約に対して難色を示す方もまだまだ多くいらっしゃいます。そうした先行きが見えない中で、サービス提供業者によっては、利用数に関わらず毎月固定費が発生してしまうというのが導入を妨げる大きなネックとなっていました」と、本社法務部 本社法務グループの伊左次 健 氏は話す。

スモールスタートで徐々に広げていける手段はないか、いくつかの電子サインサービスを検討する中で、契約数に応じてライセンスを購入できるAdobe Signに目が止まった。また、グローバル化を推進する同社にとって、世界中で幅広く利用されている実績が、Adobe Signを選ぶ大きなポイントとなった。

契約書の送付作業を2週間から1日に短縮

同社では2020年2月にAdobe Signエンタープライズ版を導入し、すぐに運用を開始した。中でも、スケジュールが緊迫していたストックオプションの契約業務においては、早々のスタートとなった。本社人事本部、労務・給与・管理グループ 給与チームのチームリーダー 辻村絵梨子氏は次のように振り返る。

「とにかく時間がない中のスタートだったのですが、アドビさんのサポートなしでは実現できないものでした。こちらの要望に随時迅速に対応していただき、上長の承認が下りてから導入、環境構築、運用開始まで20日程度だったと思います。何とか間に合わせることができました」

利用者にとっては、作業の効率化が導入効果の一番のポイントとなる。前回のストックオプションで、大変な時間と手間のかかった契約書の送付作業は、Adobe Signの導入によりどのくらい効率化されたのだろうか。

「Adobe SignのMegaサインという機能を使用したのですが、これがすごく便利な機能で、受信者のメールアドレスを入力したCSVファイルを作ってしまえば、あとはそれを読み込んでボタンを1回クリックするだけであっという間に全員に送ることができます。前回、2〜3人で2週間くらいかけてやっていた作業が、1人で丸1日くらいで送れるようになり、非常に助かりました。

署名した人たちからの評判もすごく良くて、署名の回収もすぐにできました。操作も簡単だったようで、『ぜひうちの部署でも使いたい』という声をたくさんもらっています」(岩見氏)

また、紙ベースでは難しかった進捗状況の確認も、Adobe Signで容易に可視化することができた。

「紙の契約書を郵送したりすると、今どこで止まっているか分からないという状況が頻繁に起こっていたのですが、Adobe Signの管理画面を見れば進捗状況がすぐに分かるので、そこが見える化できたのが大きかったですね。リマインダーも自動で送られるので、催促の連絡を入れる手間もなくなります。これは想定外のメリットでした」(伊左次 氏)

契約更新の工程とコストを約30%削減

コロナ禍におけるリモートワークにスムーズに対応できたことも大きな成果だった。本社人事本部労務・給与・管理グループ人事管理チームの竹下祐介氏は次のように話す。

「当初、300名以上いるパートナー・契約社員の契約更新手続きを紙の書類でおこなっていたのですが、コロナの影響で社員は在宅勤務となったため、捺印などができず、未回収の書類が100件以上もある状況でした。電子サイン導入後は、署名入りの契約書をほぼ即日で回収することができました。

電子サインの導入により、契約更新の全工程の約30%を削減できたのが大きかったですね。郵送代も完全になくなり、経費はトータルで月あたり10万円くらいのコストダウンは実現できたと思います」

(左から)本社人事本部 労務・給与・管理グループ 給与チーム チームリーダー  辻村 絵梨子 氏、労務・給与・管理グループ 労務管理チーム  岩見 香奈 氏、労務・給与・管理グループ 人事管理チーム  竹下 祐介 氏

法改正を追い風に、電子サインの活用範囲を拡大

新型コロナウイルス感染拡大に伴うリモートワークの普及により、政府が行政手続きや民間契約における押印廃止および書面・対面主義の見直しを図るなど、現在「脱ハンコ」の動きが加速している。そうした中、エイチ・アイ・エスはスモールスタートで導入した電子サインの活用範囲を、今後さらに広げていく構えだ。

「法務省が取締役会議事録の承認においてAdobe Signのようなクラウド型電子署名サービスの利用を認める解釈を示したということで、子会社を含めた当社グループの取締役会議事録の作成と承認にAdobe Signを活用できるようになれば、社外取締役や海外にいる取締役に判子を押してもらう時間と手間が省けますので、議事録の完成がかなりスピードアップすると思います。ぜひとも実現していきたいですね」(辻氏)

※掲載された情報は2020 年11 月現在のものです。

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