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電子契約機能を活用して承認業務のデジタル化とペーパーレスを実現

加賀ソルネット株式会社

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創業

1995年

従業員数:200 名(2023年4月現在)

所在地:東京都

https://www.solnet.ne.jp/

約1週間→10分

押印の承認作業時間が大幅に短縮

0円

デジタル化で郵送費がゼロに

導入製品:

課題

Adobe Acrobat Pro の電子契約機能を効果的に活用し、ペーパーレス化や社内の承認業務の効率化を実現したい

成果

  • 紙文書の承認業務が約1週間から10分に短縮
  • ペーパレスにより大幅な保管スペース削減を実現
  • 電子契約機能の活用で勤務場所の制約なしに押印が可能に
  • PDFのパスワード設定が可能になり、また承認済のPDFは改竄ができないなど、文書のセキュリティが向上

「紙での業務フローを踏襲してデジタル化できるのが、Adobe Acrobat Proです。社内浸透も早く、紙の削減や業務効率化に繋がりました」

古子 英二氏

EMカンパニー 推進営業部 部長

加賀ソルネット株式会社は、3 社のグループカンパニーを通じて、さまざまなITソリューションを提供している。その中でも、教育市場に特化した事業を展開するEM カンパニーは、2022年にアップデートされて間もないAdobe Acrobat Pro の電子契約機能を効果的に活用することで、これまで紙中心で煩雑だった社内の承認業務の効率化を実現。電子契約以外の豊富な機能も活かし、ペーパーレスやテレワーク環境の整備など、多くの効果をもたらしている。

紙ベースの承認業務の課題解消に着手

加賀ソルネット株式会社は、コンピュータネットワークシステムの設計・開発・導入・運用・保守、IT 機器の販売事業などを幅広く展開している。2016 年4 月に社内カンパニー制を導入し、IT ソリューション事業を展開する「ソルネットカンパニー」、総合情報機器商社「ハイテックカンパニー」、教育市場に特化した商社「EM(エデュケーショナル・マーケティング)カンパニー」が誕生した。

このうち、EMカンパニーは、小学校から大学に至るまで幅広い教育機関からのICT に関するニーズに対応。主にAppleやアドビ製品の導入提案、さらには教職員のニーズを反映したソフトの設計・開発、納入、サポートまでワンストップで提供していることが大きな特長だ。

「近年は、教育現場でBYOD 化が進展しており、学校側はPC をはじめICT 機器の設備導入による管理工数を抑えるためにWi-Fi 環境のみを提供するスタイルへと変化しています。そのため、学校側からヒアリングした情報をもとに最適なスペックのPC などのデバイスを選定し、学生に個人販売するビジネスモデルを確立しました。今では、この事業が大きな柱に成長しつつあります」と語るのは、EM カンパニー 推進営業部部長の古子 英二氏だ。

その一方で、アドビ製品を提案、販売するだけではなく、自ら活用することで、ペーパーレス化や業務効率の向上に努めている。例えば、従来は見積書や受発注書の承認業務を紙ベースで行っていたが、紙の書類は出社しないと押印できなかったため、テレワークに柔軟に対応できず、上長の押印が揃うまでに1週間以上かかることもあったという。また、紙の書類が書棚にたまり、書類管理の手間も増える一方だった。しかし、同社はAdobe Acrobat Proの電子契約機能を効果的に活用することで一気に解決へと向かう。

EM カンパニー 推進営業部 部長

古子 英二 氏

EM カンパニー 管理部 管理課

本間 琢也 氏

EMカンパニー アシスタント

横田 真理 氏

Adobe Acrobat Proの電子契約機能を有効活用

EMカンパニーでは、案件ごとに見積書を作成し、課長や部長などの押印をもらって承認を受けてから顧客に提出しており、同様に受注書や発注書も上長の承認を得てからシステム上で処理している。しかし、見積書や受発注書の数が非常に多いため、上長が社内に不在で承認業務が滞ることもあったという。そのため、紙ベースで処理していた承認業務の効率化を図ることが当面の大きな課題だった。その有効な解決手段として着目したのが、電子契約を用いた承認業務のデジタル化だ。

「電子承認システムの導入を検討する中で、タイミングよく、2022年8月にAdobe Acrobat Proの電子契約機能がアップデートされました。電子契約のトランザクションが追加費用なく無制限で利用できるようになり、大量の承認業務も効率的に処理できるようになると直感しました」(古子氏)

電子契約の仕組みを導入する際には他社の製品も検討したが、余分な機能が多く操作が煩雑になることや、運用コストが高額なことがネックとなった。その点、Adobe Acrobat Proは以前から社内で利用していたため、使い慣れたツールをそのまま活用できるという大きな利点があった。

「Adobe Acrobat Proは、PDFの編集や送信が簡単です。誰がいつ電子契約機能で押印したか履歴が残るので、セキュアな環境が整うことも選定の決め手になりました。また、起案者が押印する場所を都度作成していたのですが、アドビの担当者の方から押印場所の設定をテンプレート化する方法を教えていただき、その手間が一気に省けるようになりました。おかげで、自社の業務フローにマッチした環境を短期間で構築できました」(EMカンパニー 管理部 管理課 本間 琢也氏)

テンプレートを利用して最大で1週間かかっていた判子リレーが10分で完了

今回構築した業務フローは、まず営業担当者やアシスタントが見積書や受発注書を作成し、Adobe Acrobat Proであらかじめ作成したテンプレートを呼び出し押印する。その後、送信ボタンで次の承認者に承認依頼のメールが届き、記載されているURLをクリックすることで承認作業が行える仕組みとなっている。

「見積書や受発注書は複数の上長による押印承認が必要になりますが、承認の進捗状況が確認できるため、未承認の相手には再度通知することができます。また、承認者が社内にいなくても自宅や外出先から即座に押印作業を行うことができます。これまで最大で1週間ほどかかっていた承認業務は、わずか10分程度に短縮されました」(EMカンパニー アシスタント 横田 真理氏)

「押印による承認作業はほぼワンクリックで完了します。特に見積書の承認が迅速に行えるので、営業機会の損失を未然に防げるようになった効果は大きいです」(古子氏)

また、Adobe Acrobat Proは、PDF上に直接メモ書きなども行えるので、見積書や受発注書を印刷せずに業務が完結できることも大きな利点だという。その結果、社内のペーパーレス化が一気に進展した。

「もともと紙文化が根強く残っていたのですが、近年は社内に保管していた紙文書を全てデータ化してシステム上で管理する方向にシフトしています。今回の承認業務のデジタル化により、社内のペーパーレス化の取り組みはほぼ完了しました」(本間氏)

各部署で創意工夫をしながら多彩な用途で活用

Adobe Acrobat Proの活用は承認業務に留まらない。各部署で事務作業を行っているアシスタント同士で意見交換しながら、さまざまな用途で有効活用されている。例えば、以前は請求書を郵送していたため、出社しないと請求書を発行できなかった。しかし、Adobe Acrobat Proで請求書をPDF化し、メールで発行したPDFのURLを送信すれば、在宅で作業可能だ。郵送費もゼロになり、コスト削減に大きく貢献している。

「以前は必要な情報をPDFからうまくコピーできず、全て手打ちで商品情報を基幹業務システムに移していましたが、現在は受注書に記載されている商品番号や単価などをコピー&ペーストして簡単に取り込めます。作業効率が格段にアップし、入力ミスを未然に防げるようになりました。また、当社のECサイトで追加注文された個人のお客様にPDFの申込書をメールで送信し、電子契約をいただいたケースもあります。申込書を郵送する時間と手間が省けるのでお客様からも好評です」(EMカンパニー アシスタント 中尾 由加氏)

「ほかにも、月に100~200件程紙で対応していた送金処理もAdobe Acrobat ProでPDF化し、カスタムスタンプで承認、サーバーで保管するようになってから、社内スペースをより確保する事ができました」(本間氏)

今後は承認業務のデジタル化などの活用ノウハウを、ほかのカンパニーにも水平展開していく考えだ。

※掲載された情報は2023年4月現在のものです。

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