時間と手間のかかる承認フローを電子化し、全体業務の大幅な効率化を実現

 

オークウッド

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創業

1997年

従業員数: 150
所在地:東京
oakwood.jp

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1週間かかっていた承認・決裁を半日まで短縮

課題

紙を使った承認フローが業務効率低下の要因に

成果

原稿のレビュー作業が迅速かつ正確に

報告書の作成、配布を大幅に効率化

契約業務の電子化に期待

ホテルのようなサービスが付いて、アパート・マンションのように契約して住める。主に海外からの駐在員などの仮住まいとして人気の高い「サービスアパートメント」を運営するオークウッド。同社では、紙を使った非効率的な業務フローを改善するために、Adobe Acrobat DCグループ版を導入。Adobe Signなどの機能を使って、承認や契約など様々な業務の電子化・効率化に積極的に取り組んでいる。

紙を使った承認フローが業務効率低下の要因に

 

オークウッドが運営するサービスアパートメントとは、グローバル企業の駐在員や出張者、長期旅行客向けのアパートメント型宿泊施設だ。部屋には調理器具・食器を完備したキッチン、洗濯乾燥機など生活における家具・家電が完備され、定期的なハウスキーピングやコンシェジュサービスを提供し、まるで自宅にいるのような居心地の良さと、ホテルのような洗練されたサービスが得られる。また、賃貸契約でありながら敷金・礼金も不要ということから、契約期間後もそのまま継続して滞在するケースも多い。

同社では現在、都内に11の物件を運営しており、営業、経理、オペレーションをはじめとするスタッフが各拠点に散らばって業務を行なっている。その中で、稟議書、申請書、報告書といった様々な書類が作成され、承認や決裁には通常、紙が使われていた。承認者が別のオフィスにいる場合は、発議者が文書を印刷して署名をし、それをスキャンしてメールで送る。受け取った承認者は同じように文書を印刷して署名をし、スキャンして次の承認者に送る。そうした作業の繰り返しが、業務を遅らせる最大の要因となっていた。オークウッドプレミア東京ミッドタウンのオフィスにて、都内に点在する5つの物件の経理・会計業務を担当するシニアアカウンティングマネージャーの安田 将海 氏は、さらに次のように話す。

「決裁については、やはりその場に行って、書類にサインするなりハンコを押すなりしなければなりません。ただ、各オフィスに毎日行くわけではないので、決裁書類がすぐに溜まってしまいます。よほど急ぎの案件の場合はバイク便などを使ったりしますが、それが頻繁になると当然コストもかかります。また、承認者が海外出張だったりすると、もうそこで完全に止まってしまうわけです。このタイムロスを埋めるための施策を早急に考えなければなりませんでした」


シニアアカウントマネージャー 安田将海 氏

承認者が遠隔地でもタイムリーに決裁できるようになれば、間違いなく業務効率は上がる。それがAcrobatを導入する決め手となりました。

 

シニアアカウントマネージャー  安田 将海


承認フローの電子化を実現するAdobe Sign機能に着目

 

一方で、同社が扱う書類の中には顧客の個人情報が記載されたものも多く、そのため書類のやり取りや保管におけるセキュリティも需要課題の一つとなっていた。それまで一部のスタッフがAcrobatを使ってファイルにパスワードを設定するなどの作業を行なっていたが、事業が拡大していく中で、社員全員にセキュリティを徹底させるという目的から、全社規模でのAcrobat導入が検討された。オフィスマネージャーの中村 麻希 氏は、導入の経緯について次のように話す。

「初めは個人情報保護という観点からAcrobatの導入を検討していたのですが、アドビさんからAcrobatについて色々とお話を伺っていく中で、Adobe Sign(電子サイン)という機能があることを知りました。電子契約のための機能と思っていたのですが、承認のフローにも使えるということがわかり、非常に興味が湧きました。これは使えると」

Adobe Sign機能は、PDF化された文書に電子的な署名(電子サイン)を付与するもので、PCやモバイルデバイスがあれば、署名者がどこにいてもその場で署名ができる。アドビの電子サインは世界各国の法令やセキュリティ基準に準拠しているため、契約、承認、申請、人事採用など署名を必要とする様々な業務に活用できる。

「承認者が遠隔地でもタイムリーに決裁できるようになれば、間違いなく業務効率は上がります。印刷やスキャンを繰り返す手間もなく、紙や配送などのコストも削減できる。このAdobe Sign機能がAcrobat導入の大きな決め手となりました。もともとPDFは使っていましたし、PDFといえば、アドビですからね」(安田氏)

こうして2018年5月に、同社はサブスクリプション型ライセンスのAdobe Acrobat DCグループ版の導入を決定した。

1 週間かかっていた承認・決裁を半日まで短縮

 

Acrobat導入後、課題であった承認フローが劇的に改善されたと、中村氏はいう。

「初めは電子的な署名に難色を示す役員もいましたが、一度覚えてしまえば後は簡単なので、皆さんわりとすぐに使い始めるようになりました。それと、承認をリクエストする側にとっては、署名の状況を追跡できるのがいいですね。文書が今どこにあって、どこで承認が止まっているかというのをリアルタイムで確認できますし、止まっている人にリマインダーを送れたりもするので、そこは非常に助かっています、おかげで以前は1週間くらいかかっていた承認や決裁が、今では1日ないしは半日で終えられるようになりました」

原稿のレビューや報告書の整理など、Acrobat の利用範囲を拡大

 

Acrobatの導入効果は、承認フロー以外にも様々な業務に表れている。中村氏によると、同社の広報担当は、記事原稿のレビューにAcrobatを活用しているという。

「雑誌やネットなどに記事を載せる際に、以前はプレスの方からスキャンされた原稿が送られてきて、文字が潰れて読めなかったり、画像が荒れて見えづらかったりすることもあり、確認するのにとても苦労していました。こちらからコメントを返すときも、印刷して手書きで記入し、それをまたスキャンして送り返すので、手間もかかるし、誤読によるミスも起きやすくなります。PDFとAcrobatを利用するようになってからは、読みやすいですし、コメントも入れやすく、返すのも楽になりました。それと、テキストをコピーできるので、記事の内容を他の文書に流用するときなど、打ち直しの手間が省けてとても便利です」

「あと、月次報告書を作成するときに、Wordで作った文書やExcelで作った文書を全て印刷し、順番にページを並び替えて、人数分だけ製本するということをやっていたのですが、それも今は全部PDFでできてしまうので楽になりました。配布もデータで行なっています」(中村氏)


「文書が今どこにあって、どこで承認が止まっているかというのをリアルタイムで確認できますし、止まっている人にリマインダーを送れたりもするので、そこは非常に助かっています、おかげで以前は1週間くらいかかっていた承認や決裁が、今では1日ないしは半日で終えられるようになりました」


オフィスマネージャー 中村 麻希

オフィスマネージャー 中村 麻希 氏

来るべき電子契約の実現に向けて

 

Acrobatを導入して以来、社内にあるほとんどの書類がPDF化され、業務が電子化されてきた。しかし、契約関連の書類は、いまだ紙が使われているという。

「サービスアパートメントという物件に関しては、1ヶ月以上の滞在になると定期借家ということでお客様と賃貸者契約を結ばなくてはなりません。今のところ日本の法令では、賃貸者契約は書面での締結が定められており、この部分の電子化は先送りになっています。ただ世の中の流れが電子化に向いていますので、今から準備は進めていかなければと思っています。私どものお客様は海外企業の方が多く、電子契約を望まれています。また、印紙代や郵送費といったコストも考えると、早々に実現したいものです」

2019年4月に労働基準法施行規則が改正され、書面交付が義務付けられていた雇用条件通知書の電子化が解禁されたことで、雇用契約の完全電子化が可能となった。同社では既に、雇用契約関連書類の取り交わしをAdobe Signを使って電子的に行なっているという。オークウッドのオフィスから紙が消える日も、そう遠くはない。

※掲載された情報は2019年9月現在のものです。

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