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動画制作の内製化により、お客さま・社員へスピーディでタイムリーな情報配信を実現

SMBC日興証券株式会社

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設立日

2009年

所在地:東京都千代田区丸の内 1-5-1

( 新丸の内ビルディング )

https://www.smbcnikko.co.jp/index.html

品質の向上

多彩な機能でクリエイティブな
アイデアを柔軟に表現

導入製品:

課題

・コンテンツ制作部署において、お客さまや営業社員に対して、商品・サービスや資産運用に関する情報をタイムリーかつわかりやすく伝えたいというニーズが高まっていた

・5~10分程度の動画のレンダリングに数時間かかり、作業効率が低下していた

・ノイズ除去などの音声編集や画質調整に多くの時間がかかり、品質向上に向けた課題があった

成果

・高速レンダリングにより編集作業のプレビュー・出力がスムーズに

・豊富なエフェクトなどにより魅惑的な視覚効果を追加可能に

・多彩な機能で、クリエイティブなアイデアを柔軟に表現するための編集を実現

「豊富なチュートリアル教材を参考に、視聴者にとってわかりやすい、見やすい表現を模索しました」

商品マーケティング企画部 栗田氏

SMBC日興証券株式会社の商品マーケティング部門では、ユーザーにとってわかりやすく、よりタイムリーな情報発信を目指し、2016 年より本格的に動画制作を内製化した。Premiere Pro 導入により、動画編集にかかる作業時間の短縮と品質向上が実現したことに加え、動画と いう新たな顧客へのアプローチ手法は社内外でも好評価を得ている。

撮影機材、グリーンバックなどを完備した社内スタジオを 2022 年に構え、動画制作を内製で行っている

営業社員に、そして、お客さまに、短い時間で多くの情報を届けたい

SMBC グループの一員として、多様な金融商品・金融サービスをワンストップで提供するSMBC日興証券株式会社。同社、商品マーケティング企画部寺田氏はこう振り返る。

「お客さまや営業社員に商品・サービス、資産運用に関する情報を分かりやすく伝える手段として、動画に着目したのは2016 年のことでした。当時はインターネットを通じた動画視聴で情報を集めるといった手法が今ほど普及していませんでしたが、今後、スマートデバイスの普及やインターネット環境の整備が行われていく中で、動画は身近な存在になるだろうと感じていました」

商品部門として動画制作でまず取り組んだのは、営業社員にわかりやすく商品やサービスの特徴などを伝えること。株式や投資信託、債券などのマーケティング担当部署の協力のもと、1 分~ 2 分程度の動画で商品・サービスを紹介する試みだった。

「限られた時間で多くの情報を伝えるという点で動画は優れた特長を備えています。見やすく、記憶に残りやすい動画を発信していくことで、徐々に社内における動画活用が進んでいきました」(寺田氏)

社内での動画への認識が大きく変わるきっかけになったのは、コロナ禍での対面営業の制約だった。対面での面談が難しい中、「お客さまの資産運用にお役立ていただける情報をタイムリーに伝えていきたい」という営業員の想いに応えるため、お客さま向けのコンテンツを大幅に拡充。これにより資産運用に関する情報を伝える手段の一つとして動画は、高いニーズを生み出し、営業員の提案をサポートするだけでなく、資産運用に関する知識向上の手段としても確固たる位置を獲得した。こうした変化に伴い、動画の品質改善の必要にせまられることとなった。

「会議室を転用した簡易的なスタジオでの撮影は空調によるノイズの発生やオフィス照明による照度不足を補うための画質調整など、品質面での課題は多々ありました。スタジオ、編集ソフトなど制作環境の全面的な見直しの背景には、そうした事情がありました」(寺田氏)

操作性や他のグラフィックソフトとの親和性に注目

Premiere Pro の選定理由を商品マーケティング企画部栗田氏はこう説明する。

「Premiere Pro は公式からチュートリアル動画や書籍など、参考にできる教材が多く提供されています。さらに、YoutubeにはPremiere Proの解説動画が数多く掲載されているため、とても参考になります。これらを参考にして、便利な機能を見つけてはスタッフ間で共有し、さまざまな表現方法を試行錯誤しながら体得していきました。また、illustratorやPhotoshopなどのグラフィックソフトとの親和性が高い点も評価しました」

機能、操作性、他ソフトとの親和性に加え、アドビのサポート体制も総合的にみて最終的な選定に至った。

編集工数を削減し、安定した動画制作を実現

現在、商品マーケティング企画部では栗田氏を含む6 名のスタッフがPremiere Pro を活用。Photoshop や Illustrator、Adobe Stock なども活用しながら、年間で約1,000 本の動画コンテンツをコンスタントに公開している。商品やサービス、投資環境等、お客さまへの情報提供に必要な情報を社内用動画として制作することで、営業社員は各々のタイミングで自己学習が可能となり、顧客応対のための時間創出にも役立っているという。また、2022 年7 月からは本社から直接お客さまへ動画配信を行う取組みも始めている。動画制作において編集を効率的に進める上で大きな役割を果たしたのが、Premiere Pro のレンダリング速度だ。体感でレンダリングに要する時間はおよそ半分以下に減少したという。

「以前は5 ~ 10 分程度の動画のレンダリングに数時間かかってしまうことも珍しくありませんでした。負荷が大きいとレンダリング中にデータがクラッシュしてしまうこともありましたが、Premiere Pro に移行してからは同様の動画であればレンダリングが10 ~ 20 分程度で終了し、PC の動作も安定しています。ソフトによって動画編集のストレスがこれほど改善されるのか、とスタッフ全員が驚きました」(栗田氏)

かねての課題だったノイズ除去をはじめとする音声編集の進化も、Premiere Pro 導入効果の一つだという。

「動画編集では複数の動画や画像ファイルを組み合わせることが多くあります。Premiere Pro は音声レベルを自動調整する機能やノイズ除去の機能が充実しているため、編集作業の効率化に大きな役割を果たしています。また、複数動画ファイルの映像やAdobe Stock で取得した画像等の合成もPremiere Pro では、クロマキー合成が簡単に行えるので非常に助かっています」(寺田氏)

Adobe Stock の全社的な活用も進んでいる。

「Adobe Stock は当初、各マーケティング部署が作成するお客さま向けの情報提供資料や動画に利用していたのですが、とても好評で、すでに全社的な活用が進んでいます。版権への意識が高まる中、著作権の問題等がクリアしているAdobe Stock は安心して利用できます」(栗田氏)

プロフェッショナル視点で情報提供に取り組みたい

動画制作の内製化は、新たなキャリアパスを開拓する機会にもつながっている。「社会をよくするお金の循環を共につくる」をコンセプトに、ESG 投資や個人の社会的価値創造を促進するプロジェクト「Money for Good」に携わるNikko Open Innovation Lab の山崎氏はこう語る。

「以前、別部署に所属していた頃、私自身が日常生活の中で気になった投資に関するさまざまなトピックを専門家に質問するという動画企画や出演を担当していました。Premiere Pro で編集したコンテンツはクオリティも高く、おかげさまで社内外から多くの反応をいただけました。現在のプロジェクトでもこれまでの動画制作の経験を活かし、より分かりやすい情報発信を目指しています」

動画制作の内製化は、顧客のニーズに寄り添ったコンテンツ制作の可能性も生み出している。

「年齢層に応じた資産運用に関する情報を提供する動画はすでに多く存在していますが、証券会社というプロの視点から情報を整理して、資産形成層、資産活用層など、年齢や属性にあわせてわかりやすく情報発信することは大きな意義を持つはずです。社内のリソースを活用し、世の中のニーズに応じた情報発信をより積極的に取り組んでいきたいと考えています」(栗田氏)

※掲載された情報は、2024 年9 月現在のものです。

商品マーケティング企画部

寺田氏

商品マーケティング企画部

栗田氏

Nikko Open Innovation Lab

山崎氏

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