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デマンドサイドプラットフォーム:Demand-side platform(DSP)

デマンドサイドプラットフォーム(DSP)とは、広告主が様々なチャネルをまたいで消費者や顧客にメッセージを送信できるように、媒体社などのサプライサイドパートナーとのやり取りを集約する基盤のことです。

 

DSPは、サプライサイドプラットフォーム(SSP)と連携し、リアルタイム入札を通じてより効率的にオンライン広告を掲載します。 

広告主には、オムニチャネルDSPを利用するほか、1~2つ程度のチャネルに集中するという選択肢もあります。 

DSPは、あらゆるデジタル広告のニーズにワンストップで対応しようとするのではなく、サードパーティプロバイダーとの統合をおこなうべきです。


DSPに関する様々な疑問に、Hartie Changが回答します。Hartieは、Adobe Advertising Cloudのプロダクトマーケティングマネージャーで、この分野に携わり5年になります。以前は、アドビが買収したTubeMogulで多くの経験を積んできました。

質問:DSPはどのように機能するのですか?

回答:DSPは、広告在庫ソースを集約する役割を持つSSPと連携して機能します。広告在庫ソースとは、広告の配信や作成、掲載ができるあらゆる場所のことを指し、例えばESPN.comが挙げられます。ESPNと直接やり取りをして広告を掲載する方法もありますが、SSPを利用すれば複数の場所への広告配信も可能です。配信先にはESPN.com、NBA.com、CNNなどが考えられます。

SSPの多くは特定の用途に特化しています。例えば動画広告に特化しているものは、あらゆる動画在庫、または可能な限り多くの動画を集約します。また、ディスプレイ広告をできるだけ集約するものや、複数の用途を持つものもあります。

SSPはあらゆる広告スペースを集約するものであることから、つまるところこうした在庫の配信先すべての仲介役のようなものと言えます。一方でDSPには、数多くのメディアバイヤー候補が揃っています。広告主にDSPが採用される理由としては、ESPN.comやNBA.comと一対一でやり取りすることなく広告を掲載したいということがあります。そして、できる限り幅広い場所に広告を展開して、さまざまなソースへ効率的にリーチしたいと考えているのです。

DSPでは、指定したパラメーターにもとづいて広告配信に適した場所が特定されるので、視野が広がりプロセスの効率を高めることができます。ただし、そのためにはDSPに最適化機能が必要です。まずESPN.comとだけ取り引きをして、その後NBA.comのみと取り引きをするというやり方では、それぞれの情報はやり取りされません。情報が分断しているため、最適化に時間がかかってしまいます。そこで、あらゆる情報を集約することで、視野を広げます。 

DSPには、非常に多くの広告テクノロジーが統合されまとめられています。DSPでは、アドエクスチェンジによりリアルタイムに複数の場所に広告を掲載できるだけではありません。DSPに搭載されている最適化アルゴリズムを活用することで、広告をどこに掲載するべきかを判断したり、ブランドセーフティツールを使用して不正行為や不適切な場所への広告掲載を防いだりすることも可能です。

質問:DSPとデータ管理プラットフォームには、どのような違いがありますか?

回答:データ管理プラットフォーム(DMP)は、情報を管理し、DSPなどに情報を配信するための倉庫です。また、オーディエンスセグメントを構築する高度な機能も備えています。理想的なDMPとは、オーディエンスに関する信頼できる唯一の情報源であることです。つまり、あらゆるオーディエンスとそれらのデータを集約し、他のデータセットも合わせて、オーディエンス特定の精度を高めたり、オーディエンスセグメントの定義を細分化したりする場所ということです。

DSPも情報の倉庫になりますが、DMPほどの正確さはありません。cookie IDリストのような追加情報を手動でアップロードしない限り、一般的なDSPに含まれる情報は、広告を閲覧した人に関するものだけです。ただし、DSPは本来あらゆるソースを把握するためのものではないので、通常は、DMPとDSPを連携させて使用することになります。

質問:DSPを使用する利点は何ですか?

回答:DSPによりアクセスが一元化されるので、広告主にとっては時間やエネルギー、費用を節約できるという利点があります。より効率的に最適化をおこない、無駄を省くことができます。また、複数の広告プラットフォームについて調べたり、これらのプラットフォームの更新をしたりする手間もなくなります。

ESPN.comのような場所に広告を掲載している場合、サードパーティによる測定、検証、ブランド保護などのオプションを手動で設定したこともあるでしょう。しかし、現在のところ、例えばESPN.comとの統合は容易ではありません。こうした場合でも、DSPならサードパーティと連携しているので、広告主にとっては有効な手段が増えることになります。

さらに、ひとつの場所であらゆる測定値を得られるので、在庫ソースの全体像を把握できます。これにより、特定の広告で望んだような成果が出ていない場合に、リターゲティングによって適切な顧客にリーチすることが可能になります。

プログラマティック広告は、消費者にも利点があります。同じ広告が何度も表示されていらいらすることがなくなるからです。さらに、広告主がカスタマージャーニーのマッピングを適切に行えるようになるので、消費者にとって意味のある広告が表示されるようになるという利点もあります。そして、ガバナンス規制が遵守されている場合、消費者は情報が適切に処理されているという安心感を持つことができます。

質問:複数の広告タイプを集約するDSPを利用する利点は何ですか?

回答:利点のひとつとして、情報の分断に伴う問題の防止が挙げられます。ネイティブ広告専用のDSPであれば、情報はネイティブ広告に関するものだけに留まります。こうした情報と動画広告専用のDSPやディスプレイ広告専用のDSPから取得した情報との比較は、手動でおこなわなければなりません。

この場合、チャネルにまたがる頻度管理は存在しないので、同一の顧客に異なる3つの場所で複数の広告を送ることになりかねません。こうなると、顧客の不満を買ってしまう可能性があります。そうでなくとも、同じメッセージを意図せず複数回送ってしまうので費用の無駄につながります。

一方、少数のチャネルしか利用していない場合や、限られたチャネルにのみ注力したい場合には、オムニチャネルDSPの必要性は疑わしいものになります。オムニチャネルプラットフォームならあらゆるニーズが満たされ、やりたいことの助けになるテクノロジーを利用できるかもしれません。しかし、目的のチャネルならではの機能を備えた単一チャネル専用のDSPがあるなら、そのチャネルに専念した方がよいでしょう。 

複数のチャネルに広告を掲載する場合に、複数のシングルポイントソリューションを利用するのは適切とは言えません。情報が分断し、効率が低下してしまうからです。焦点を絞った小規模な広告戦略を採用しているなら、単一チャネルDSPの方が有効であると考えられます。また、企業の目標に合わせて、検索とソーシャルなど、ふたつ程度のチャネルを組み合わせるDSPも選択可能です。

質問:DSPに制限はありますか?

回答:DSPはデータ管理プラットフォームではないため、オーディエンスの集約はおこなわれません。中には単純なオーディエンス管理機能を備えているものもありますが、多くのDSPは分析ソリューションと組み合わせる必要があります。

また、すべてのDSPがあらゆるチャネルに対応しているわけではありません。チャネルごとに違いがあるので、あらゆる情報を集約することは困難ですし、あらゆる情報を統合し連携させるには膨大な労力がかかります。リソースには限りがあることから、DSPではそれぞれ、特定の顧客セットと市場ニーズにもとづいた方針を打ち出しています。