テクノロジーとクリエイティビティが前例のない形で交わるこの時代に、また新たな可能性が姿を現しました。企業はその可能性を活かすことで、生成AIの役割を見直して、まったく新しい方法で世界に働きかけ、革新をもたらし、影響を与えることができるでしょう。
AirAsia brand co.のCEOであるRudy Khaw氏は、ブランド管理、ライセンス契約、IP開発、マーチャンダイジングに携わり、AirAsia brandのリーチと影響力の拡大に努めています。同氏はAIについて、人類の叡智に取って代わる存在というよりも、頼りになる協力者であると考えています。
この記事では、目的、バランス、クリエイティビティの観点から、AIの導入に関するKhaw氏の方針をご紹介します。
原則1:AIはパートナーである
Khaw氏によると、AIがクリエイティビティに及ぼす影響は、魔法のような工夫、スピード、節約の3つに分けられます。Khaw氏にとってAIはパートナーであり、クリエイティブ担当者が障害を乗り越え、すばやくアイデアを創出することを助けてくれるツールでもあります。
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AIはアイデアを生成し、革新的な視点を提示できますが、Khaw氏はひらめき、深いインサイト、ストーリーテリングのさじ加減などは、今後も人間主導で行われると確信しています。
原則2:信憑性が最優先
Khaw氏は、AIがストーリーテリングに魔法のような工夫を施すのは構わないが、真実を歪めて伝えてはならないと考えています。信憑性を保つことは、譲れない一線です。
AIはコンテンツに深みを加えることができますが、最も重要なのは本物の体験を伝えようと努めることです。Khaw氏はチームに対して、怖がらずに生成AIを試し、コンテンツの質を上げる手段を推奨しています。
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Khaw氏の哲学は明確です。それは、ストーリーを語るために使われるテクノロジーが真実を歪めてはならない、ということです。
原則3:クリエイティビティは万人に宿る
Khaw氏は、いつでもどこでも誰からでもアイデアは生まれると信じていて、役割やチームの垣根を越えたクリエイティビティが成立すると考えています。Adobe Expressのような身近なクリエイティブプラットフォームにも生成AIツールが搭載されている以上、組織内の全員がクリエイティブプロセスに参加すべきというのが、Khaw氏の持論です。
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表現や創作のスキルを持つのは一部のチームですが、一方で生成AIを使えばどのチームも創造性を発揮して取り組めますから、クリエイティブプロセスに無関係な人はいなくなります。
原則4:大胆に打って出る
Khaw氏は実験的な取り組みに積極的で、未知の領域に踏み込むことを強く奨励しています。AIに関しては、リスクをとる行動が報われるとは限らない場合でも「自ら進んで新たなチャレンジの気性を忘れるな」とチームに呼びかけています。Khaw氏の考えでは、チームがAIを利用してまったく新しい未踏の領域に足を踏み入れるときに、AIの潜在能力が発揮されます。
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AirAsiaは積極的にリスクをとりながら俊敏にAI活用を進めるというアプローチによって、クリエイティブなイノベーションの最前線でブランドストーリーテリングの可能性を広げ続けています。
AIに対するRudy Khaw氏のアプローチは、あくまでも人間のインサイトを基盤としてAIを活用しようと考える企業の指針となります。AIはクリエイティビティを真に支える存在となる可能性があり、企業全体のあらゆる人がAIを利用してクリエイティブに関与できるようになります。それは企業のクリエイティブプロセスを変えるだけではありません。どのような人材がそのクリエイティブに携わるのか、その考え方が一変することになります。
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