OLIVER、Adobe Firefly Servicesを活用してAIコンテンツ制作を加速

Julie Warburton

10-14-2024

チョコレートを思わせる茶色の渦巻き模様

2004年、マーケティングエージェンシーのOLIVERが創業し、最初のクライアントとの仕事が始まりました。

OLIVERの理念はシンプルです。それは、クライアントと一定の距離を置くのではなく、クライアントの環境に自ら入り込んで、クリエイティブの既存のマーケティングエコシステムを拡張するか、まったく新しいエコシステムを構築することです。これを実践して、OLIVERはインハウス型エージェンシーの先駆者になりました。

この独創的なアプローチは、OLIVERの事業を大成功に導きました。今日、OLIVERの5,000人以上のマーケティングスペシャリスト達が、世界各国の500以上のブランドで働いています。

Brandtech Groupの一員としても、OLIVERは、クリエイティブな革新への道を切り開こうとしています。Brandtech Groupの生成AIプラットフォームPencil(Fast Companyの「最も革新的な企業2024」の1社)とアドビのAdobe Firefly Servicesを組み合わせて、そこにOLIVERのブランドに精通したマーケティングチームを融合することにより、インハウスの専門家としてOLIVERは、ワークフロー全体を簡素化すると同時に、クライアントのためにすばやく高品質なアイデアを生成できるようになりました。また、OLIVERのクリエイター達は、よりクリエイティブな作業への時間を確保できるようになりました。

この組み合わせにより、クリエイティブの制作数が増え、効率が最大化しました。また、インハウスチームは、高品質で、商業的に安全で、ブランドガイドラインに準拠したコンテンツに対する需要の増加に、予算内で拡張性を持って応えられるようになりました。このようなことが可能なのは、アドビがFireflyの学習データに、ライセンスされたコンテンツや、著作権が切れたパブリックドメインのコンテンツのみを使用することにより、法的リスクを軽減しているためです。

その成果として、OLIVERのクライアントは、Pencilを利用して広告費のリターンを倍増させるとともに、コンテンツを10倍のスピードで制作できるようになりました。

「Firefly Servicesの導入は、強大な力を手にするようなものです。「PencilプラットフォームとFirefly Servicesの統合は、世界各地のインハウスのチームが、規模や場所に関わらず、クライアントの熱意や期待に迅速に応えることを可能にしています」とOLIVERのデザインチームを率いるBrian Eagle氏は述べています。

また、Fireflyは顧客企業に安心感を与えているとEagle氏は、「補償と商用利用の安全性について言うなら、他の生成AIプラットフォームと比べて類を見ないものです」とも付け加えています。

ユーザーの指示に基づいて異なるスタイルで生成された、Adobe Fireflyの生成画像。

世界に通用する文化コンテンツを数分で作成

OLIVERは生成AIを活用して、自社ブランドのアイコン(通称「ピザスライス」)のバリエーションを制作しました。このアイコンは、同社がクライアントのマーケティングエコシステムを内外から支えていることを表しています。デザイナーはFireflyの構成参照機能を使用し、世界の文化的に豊かな地域からヒントを得て、このアイコンの複数のバリエーションをすばやく生成しました。アイコンのローカライゼーションは、EMEA全域でOLIVERの事業を立ち上げるのに役立っただけでなく、クリエイティブチームの創作力の拡大にも貢献しました。

「Fireflyのおかげで、より多くの反復作業が可能になって、より説得力のあるアイデアを思いつくことができます」とEagle氏は話しました。「例えば、Fireflyは、籐の椅子で表現したアイコンを提案しました。この案は、パリの歩道にあるカフェのイメージを起させる魅力的な画像に使われることになり、フランス支社のソーシャルプレゼンスを打ち出すために役立ちました。人々の頭の中にあるイメージと一致するか、それを超えるイメージを作ることが容易にできます」

生成AIの利用は、クリエイターが創出するアイデアの強力さを証明することになりました。同時に、Adobe Creative Cloud APIとPencilプラットフォームの統合により、ブランドの一貫性が維持され、無駄な重複は削減されています。

ユーザーが提供した形状に基づいてAdobe Fireflyが生成した画像。

より現実感のあるストーリーボード

つい最近まで、クリエイティブチームが動画キャンペーンを提案する際には、個々の場面を視覚的に表現するために、イラストレーターが起用されていました。現在では、クリエイターがFireflyを使い、想定している場面のフォトリアルな画像を生成しています。

自身のクライアントチームがこの革新を受け入れたことについてEagle氏は、「生成画像を使えば、アイデアを翻訳する際に失われる情報が少なくなります」と述べています。Fireflyを使用することでデザイナーは、クライアントに、ショット、アングル、カラーグレーディング、トーンなどの様々な要素について複数のオプションを示すことができます。その結果、クライアントは自信を持ってプロジェクトを承認できます。そのうえ、最終成果物がストーリーボードにより近いものになるように、具体的なフィードバックを提供できるため、高価な編集や撮影し直しをする必要性を減らせます。これにより、OLIVERのインハウスチームはアイデアを試すより多くの時間を得られて、よりクリエイティブなアイデア、ひいてはさらなる価値を、クライアントに提供できます」

クリエイターにとって、いつでも優先すべきことは、ブランドにインパクトを与えるべく、目的意識を持って仕事に向き合うことです。Fireflyは、クリエイティブチームにプロジェクトの戦略的な側面に集中する時間を提供します。そしてクリエイターの価値を高めます。

Adobe Firefly Servicesについて詳しくはこちらをご覧ください。