他社が事例をたくさん作る理由
いわゆる"コンテンツ"を作ったことはありますか?マーケティング部門にいると何かしら作る機会がある、いや、作らざるを得ない状況があるかと思います。その中でも "顧客事例" はどの企業も制作に取り組んでいます。なぜ必死に事例を作っているのか探っていきたいと思います。
もくじ
- そもそもお客様が求めているのか?
- 社内ニーズはあるのか?
- お客様と直接話をしていますか?
- 他社制作事例を参考にしてみよう
そもそもお客様が求めているのか?
せっかく作っても触れてもらえないコンテンツほどマーケターにとって悲しいことはありません。では、事例はお客様が求めているのでしょうか?例えば、弊社のようなソリューションを提供している企業であれば、営業が懸命に、機能の解説をしても全く腹落ちしませんが、もし仮にこのソリューションを採用したとして未来の姿はどうなるのか?をイメージするには事例が有効です。その事例に課題、解決策、成果が見て取れれば、『なるほど、採用すれば自分たちにも明るい未来が待ってるかもしれない』となるわけです。それが同業他社となればなおさらです。同じような課題があり、想像がつきやすく自分事になりやすい。同業他社で既に採用済みの安心感と同時に焦りが生じます。『同業他社が先進的な取り組みをしている、負けるわけにはいかない』。となれば、社内稟議を通しやすくするために同業他社の事例を添えるでしょう。事例は頻度高くお客様から求められています。
社内ニーズはあるのか?
事例があると営業が提案しやすくなります。特にB2Bのソリューション商材は仕上がった製品サンプルを見せて『これいいね』とはならないからです。車の試乗、住宅展示場、試食・試飲、シャンプーサンプルのように体感してもらいながら営業トークできない商材の場合、先人の事例から見えてくる実績(FACT)が顧客の心を動かします。『売上XX%アップに貢献しました』『新規顧客獲得数がXX倍になりました』『XX時間の業務削減を実現しました』 はソリューションのスペックを詳細に説明するより説得力があります。事例は営業からも求められているのです。
営業から求められ、もちろんマーケ、PRとしてもプロモーションに大いに活用できる顧客事例。複数の部署からニーズがあるため、マーケティング予算も出やすいはずです。
『事例制作に協力してもいいよ』という顧客を紹介してくれた営業にはインセンティブが入るプログラムを実施している企業も多数あります。
お客様と直接話をしていますか?
お客様と直接話をする機会はありますか?B2Bマーケティング担当者は商談から受注、活用といったプロセスにおいて営業のように1社と深く携わることは稀です。意識しないと全く顧客と話す機会を持たないまま1年が過ぎ去ることがあります。それはヤバイと思ったほうがよさそうです。
コンテンツ作りと顧客と直接話をする両方の機会が得られる事例制作をうまく使いましょう。取材の場は深く顧客を知ることのできるチャンスです。アドビは、1社の取材で1時間30分ほど設けます。導入の経緯から活用に至るまでの歴史をたっぷり聞ける機会は貴重です。取材に同席することで想定質問にない質問もできます。よくマーケティング部門では『カスタマージャーニーを作ろう!』なんて話も出ますが、導入前のジャーニーも聞けます。話をしてみると、今まで想像していた顧客像と全く異なる発見があるでしょう。データや営業の話からは導き出せません。
他社制作事例を参考にしてみよう
事例には様々なアセットタイプがあります。以下、事例アセットタイプの例
- ウェブページ
- セミナー/ウェビナー
- ブログ
- パワーポイント
- 動画
- 冊子
- 記事広告
参考までにAdobe Marketo Engage の事例ページをご紹介します。
お客様に役に立つ顧客事例制作に是非チャレンジしてみてください。
執筆者
松井 真理子
アドビ株式会社 DXマーケティング フィールドマーケティングマネージャー