Adobe Digital Price Index:2022年11月のオンライン価格は1.9%下落、31か月で最大の下落幅に

Adobe Analyticsで分析した、米国における最新のAdobe Digital Price Index(DPI)を紹介します。

全体的な傾向

2022年11月のオンライン価格は、前年同月比で1.9%、前月比で3.2%下落しました。オンライン価格が前年同月比で低下したのはこれで3か月連続となり、前年同月比ベースでは2020年5月以来31か月で最大の下落幅です。さらに、アドビがDPIで追跡しているカテゴリーの大半(18カテゴリー中15カテゴリー)が前月比で価格下落を示しています。11月のオンライン価格の下落は、サイバーマンデーやブラックフライデーなどのセールにおける大規模な割引きが原因ですが、eコマース全体のインフレが減速する兆しも見られます。食料品やパーソナルケア用品など、値引きプロモーションの対象外となるカテゴリーにおいても、夏の終わりから秋の初めにかけて価格が高騰していた時期に比べて値上げ幅が縮小しています。

カテゴリー別分析

2022年11月時点において、DPIで調査している18カテゴリーのうち9カテゴリーで前年同月比の価格が下落しており、中でもコンピュータが突出した下落率を示しています。一方で、9カテゴリーにおいて、前年同月比ベースの値上がりが観測されています。

前月比ベースでは、18カテゴリーのうち15カテゴリーで値下げが見られ、値上がりしたのは、3カテゴリーのみでした。

注目の商品カテゴリー

家電製品(エレクトロニクス)の価格は前年同月比13.4%減(前月比4.5%減)と、2014年以降で最大の値下がり幅だった2019年12月(前年同月比12.8%減)の記録を更新しました。エレクトロニクスはEコマースにおける最大のカテゴリー(2021年の消費額シェア18.6%)であるため、その価格変動は全体のインフレ率に大きく影響します。

コンピュータの価格は前年同月比18%減(前月比5.1%減)と、2014年以降で最大の値下がり幅だった2019年12月(前年同月比16.9%減)の記録を更新しました。パソコンのオンライン価格は、外出自粛傾向が需要を押し上げた2020年12月に前年同月比2.9%増を示して以来、下落が23か月連続しています。

食料品の価格は前年同月比13.7%増(前月比0.3%増)でしたが、この2か月で上昇率が鈍化の兆しを見せています。2022年1月(前年同月比5.8%増)から9月(同14.3%増)まで連続して過去最高記録を更新した後、2022年10月には前年同月比14%増と、前月を下回る上昇率にとどまっています。

ペット用品の価格は前年同月比ベースで過去最高の上昇率を記録した2022年8月(前年同月比12.7%増)から後退し、前年同月比11%増(前月比0.2%減)となっています。前2か月の9月(前年同月比11.8%増)、10月(同11.9%増)と比較しても価格上昇率は鈍化しています。

調査方法:DPIは、米国労働統計局が発表している消費者物価指数をモデルとしており、オンライン価格の追跡にはFisher Ideal Price Index(フィッシャー理想物価指数)を使用しています。

アドビは、Adobe Analyticsを使ったこの調査を実施するにあたり、AI/機械学習フレームワーク「Adobe Sensei」と手作業を組み合わせ、CPI Manual(消費者物価指数マニュアル)で定義されたカテゴリーに準拠して商品分類をおこなっています。

※本記事は、2022年12月8日に米国本社から発表されたメディアアラートの抄訳です。