


ASUSの顧客ストーリー:ゲーマーと販売代理店にとって夢のような体験を構築。
ハイテクメーカーであるASUSは、販売代理店への売上を拡大しつつ、完璧なO2O統合とブランド体験を実現したいと考えていました。

+32%
ローンチ以来のウェブセッション増加率
導入製品:
目標
堅牢で統合されたB2C/B2Bコマース体験を提供する
現地オフィスと販売代理店間のコミュニケーションを改善する
販売代理店のコミットメントを引き出せるよう、ウェブサイトにeコマースを導入する
結果
売上が前年対比で +56% 増加
取引数が前年対比で +59% 増加
ローンチ以来、ウェブセッションが +32% 増加
全方面で完璧なeコマースウェブサイトを構築する
1989年創業のASUS社は、ゲーミングノートPCや消費者向けノートPCの大手ブランドとなり、Fortune誌の「世界で最も尊敬される企業」に5年連続でランクインしてきました。最も刺激的な最新テクノロジーを提供するという同社の取り組みの代表格が、高性能ゲーミングPCおよびノートPCである「The Republic of Gamers(ROG)」シリーズです。また、顧客が夢のゲーミングPCをデザイン、カスタマイズできるサービスにも、同社の方向性が映し出されています。
同社のシンガポールにおける現地ビジネスの大部分は、小売店を中心とする販売代理店のネットワークに依存していました。そのため同社では、シンガポールオフィスと販売代理店間のコミュニケーションを改善し、製品の購入と流通をより正確に追跡できるようプロセスを合理化したいと考えていました。それと同時に、カスタマージャーニー全体にわたってブランディングを強化することも模索していました。以前の同社サイトは、製品の情報提供を目的としており、オンライン注文には対応していなかったからです。販売代理店のコミットメントを今後も引き出しつつ、 消費者に直接販売するためのeコマースをWebサイトに追加することが同社の念願でした。その狙いは、パーソナライズされた体験を提供することで、ゲームコミュニティにアピールすることにあります。
同社では、B2BコマースとB2Cコマースの両方を単一の基盤で運用したいと考えていました。そこでSmartOSCをパートナーに選び、Adobe Commerceを採用しました。その理由は、B2CコマースとB2Bコマースを単一のサイトに統合する仕組みを備え、バックエンドプロセスを合理化しながらも高いカスタマイズ性を実現するなど、コマースサイトのニーズを全面的に満たせる高い柔軟性にあります。同社の戦略には、顧客にeコマースを提供するだけでなく、オフライン~オンライン(O2O)体験を統合して報酬プログラムを利用しやすくすること、そして販売代理店に向けては売上分配の追跡や獲得を容易にすることも含まれていました。
「ASUSの現行のWebサイトは、当社の幅広い製品ラインナップについて調べるのに最適な場所です。そこにeコマースサイトを追加すれば、当社のすべてのブランドストアと正規販売店に加えて、より便利で直接的なショッピングソリューションも提供できることになります。独自のeコマースサイトを運用することは、シームレスなO2O購買体験と魅力的な特典プログラムを顧客に提供するという、当社の継続的な取り組みにも合致しています」。
Emma Ou氏
ASUSシンガポール カントリーマネージャー
顧客と販売代理店の夢を叶える
革新的なブランドを目指すASUSとしては、顧客向けのオンライン注文サイトを単に追加するだけでは不十分でした。そこで同社が思いついたのが、夢のPCやノートPCを顧客がデザインできるようにすることでした。そのためSmartOSCは、新しいWebサイト用にオンラインツールを開発しました。このツールにより、顧客はPCの各パーツをオンライン上で組み立て、注文し、最終製品を直接自宅に配送できます。これはシンガポールでは前例のないシステムでした。舞台裏では、SmartOSCにより、ASUSの中央CRMおよび注文管理システムがAdobe Commerceと統合されています。すべてのチャネルで、顧客情報と注文および出荷状況を同期するためです。これにより、いつでもどこでもサービスチームと小売チームが注文の詳細にアクセスできるため、シームレスな体験の提供につながります。
また、B2B向けeコマースの導入は、販売代理店への売上分配を合理化するための絶好の機会ともなりました。まず、新しいサイトを通じて受け取った支払いを、販売代理店への製品割り当てに基づいて自動的に分配するためのパートナープログラムを導入しました。その一環として、販売代理店と流通業者のERPシステムが、SmartOSCによってAdobe Commerceと統合されました。販売代理店には、注文に応じて個別の製品または製品ラインが割り当てられます。次に、割り当てられたカテゴリの売上から、決められた割合が配分されます。その際に活躍しているのが、顧客の支払いを自動的に配分するPayPal Parallel Checkout拡張機能です。
同社ではB2B市場でのサポート体制を強化するため、サイトを通じてエンタープライズチームが電話または電子メールでのサポートも提供しています。ASUS製品の導入に関心のある法人は、同社と提携することで、B2BおよびB2B2C取引専用の業界割引や固有の販売条件といった法人限定の価格にアクセスできます。さらにSmartOSCは、ASUS製品の購入を検討している企業に向けてオンラインサービスを拡大するために、従業員購入プランを立ち上げ、プロモーションを実施しました。このプログラムの狙いは、割引サービスの利用対象を拡大することで、シンガポールの法人によるASUS製品の導入を促進することです。
収益をさらに拡大する
現地のブランドサイトにeコマース機能を付加したことで、同社の売上とエンゲージメントはどちらも大幅に増えています。2019年6月にAdobe Commerceをローンチして以降、前年対比で、PCとモバイルの取引が59%、売上が56%も向上したのです。さらにウェブセッションは32%以上増加し、ページビューも3分の1以上増えています。
販売代理店の売上分配を合理化することで、ASUSの在庫追跡能力が向上し、会計リソースを削減できたうえに、販売代理店とシンガポールオフィスとの間の関係を強化することにも成功しました。同社は、製品の注文先をサイトに一元化することで、製品の移動をよりよく管理し、流通チャネルとの関係も強化できたのです。
ASUSシンガポール カントリーマネージャーのEmma Ou氏によれば、「ASUSの現行のWebサイトは、当社の幅広い製品ラインナップについて調べるのに最適な場所です。そこにeコマースサイトを追加すれば、当社のすべてのブランドストアと正規販売店に加えて、より便利で直接的なショッピングソリューションも提供できることになります。独自のeコマースサイトを運用することは、シームレスなO2O購買体験と魅力的な特典プログラムを顧客に提供するという、当社の継続的な取り組みにも合致しています」。