
動画のレビュー作業を高速化
Los Angeles Ramsは、Adobe Creative Cloudを使用して制作した動画を通じて、試合当日の興奮や感動をファンと共有しています。

10倍
動画レビュープロセスの高速化により、週あたり6時間の作業時間を短縮
目標
TV放送からソーシャルメディアに至るまで、様々なメディアチャネルをまたいで動画コンテンツを配信したい
ファンのエンゲージメントを高めるために、動画をより早く公開したい
大規模な市場でファンとエンゲージするための、新しい創造的な方法を見つけたい
成果
動画レビュープロセスを10倍高速化 させたことで、週あたり6時間の作業時間を短縮
便利なモバイルアプリを使用して いつでもどこでもレビュー が可能
AIを活用した自動リフレームにより、様々な解像度や形式の動画 を配信
社内外のパートナーに より安全な方法でオンライン動画を配信
Los Angeles Ramsが20年ぶりに本拠地に帰還したとき、ロサンゼルスのアメフトファンは歓喜に沸きました。そのわずか5年後、同チームはSuper Bowl LVIで歴史的な優勝を果たしました。ファンはTVやソーシャルメディアを通じて、喜びの瞬間を見守りました。
同チームのファンは毎年、最新のニュース、ハイライト、分析、メディアを様々な形式で閲覧したいと考えており、特に動画配信を通じて多くのコンテンツを楽しめるようになることを期待しています。マネージングプロデューサーのTaylor Gilkeson氏は、わずか12人で構成される動画部門と協力して、毎年様々な形式で数百本の動画を配信しています。
「スポーツの世界では、ビジュアルストーリーテリングを重視していない人もいます。しかし、私にとっては最も重要なことです」と、同氏は述べています。「私たちは、予測不可能なコンテンツを扱っています。試合をコントロールすることはできませんが、LA Ramsで起きているあらゆる出来事を共有することで、ファンがもっとつながりを感じられるようなストーリーを生み出すことはできます」
フィールド上の選手たちと同様に、同チームの動画部門はスピードの向上を目指しています。ファンは、試合のハイライトや試合直後のインタビューを閲覧したいと考えています。また、オフシーズン中にチームに対するファンの愛着を維持するために、インサイトに満ちたコンテンツを提供することも求められます。動画部門は、Adobe Creative Cloudのアプリ、特にAdobe Premiere ProとFrame.ioに基づいた動画ワークフローを使用して、ファンが喜ぶコンテンツを編集、レビュー、配信しています。
「アメフトのような、大規模で注目度の高い市場で求められるあらゆるコンテンツを制作するのは、簡単なことではありません。そのため、私たちは効率性の向上に努めています」と、同氏は述べています。「Premiere ProとFrame.ioがなければ、業務を遂行することはできなかったでしょう。アドビのワークフローは、コンテンツの制作からレビュー、配信に至るまで、あらゆる作業を高速化するのに役立ちます」
「Frame.ioを使用することで、膨大なコンテンツのレビューに要する時間を、週あたり6時間短縮できました」
Taylor Gilkeson氏
Los Angeles Rams、マネージングプロデューサー
動画のレビューを10倍高速化
LA Ramsの動画部門は、同チームの動画コンテンツの約70%を社内で制作しています。オフシーズンは、「Behind the Grind」などのコンテンツ制作に取り組んでいます。同コンテンツは、毎回1人の選手を特集する8分間のドキュメンタリーシリーズです。一方、シーズン中は、編集者がハイライト、分析、インタビュー、ハイプ動画、スタジアム、TV、ソーシャルメディアで使用するその他のコンテンツを含む、膨大な動画を制作しています。同チームは通常、1試合あたり約1,200件のアセットを取り込みますが、その数は大きく変動する場合があります。例えば、2022年のシーズン開幕戦では、約3,800件の動画アセットを使用しました。
動画部門は、TVで放映される試合のフッテージから、インタビュー、サイドラインからスマートフォンで撮影された動画に至るまで、あらゆるクリップを同じ編集タイムラインにドロップできます。編集者は、Adobe After Effectsを使用して作成されたモーショングラフィックステンプレート(MOGRT)を使用して、動画のトランジション、タイトル、スコア、ローワーサード、その他の情報を追加およびカスタマイズします。試合当日の動画は、賑やかなスタジアムや混雑したロッカールームなど、理想的とは言えない状況で撮影されることが多いため、編集者はAdobe Auditionを使用してオーディオのクリーンアップも行います。
同チームにとって最も時間の節約になるのは、Frame.ioを使用して動画のレビューを迅速化および効率化することです。一般的な試合の動画の場合、6~10人の担当者がレビューを行います。注目度の高い動画やパートナーコンテンツの場合は、さらに多くの担当者がレビューを行うこともあります。
「非常に洗練されたTV番組コンテンツであっても、24時間以内に公開する必要があります。試合の結果をいち早く伝えなければ、意味がないからです」と、Gilkeson氏は述べています。「Frame.ioのおかげで、レビュー作業を10倍効率化することができました。コンテンツのレビューだけでも、週あたり6時間も作業時間を短縮できています」
同氏は、柔軟なモバイルアクセスと、あらゆるフィードバックを一元的に収集できることが、作業時間の短縮につながっていると考えています。
「以前は、電子メールを通じてコミュニケーションを図っていました。レビュー担当者から届く電子メールの内容は多岐にわたるため、矛盾も多く、乱雑としていました。編集者は、あらゆる電子メールを確認し、対応し続けなければなりませんでした」と、同氏は述べています。「現在は、従業員全員が1つのアプリを使用して、同じ動画に対してコメントを投稿したり、コメントを確認したりできるようになりました。モバイルデバイスを使用して動画をレビューできるようになったので、プロセスは一変しました。私が特に気に入っているのは、自分のスマートフォンからコラボレーションプラットフォームにアクセスし、動画をレビューできることです。メモを数分で送信できます。Frame.ioを使用して自分の動画をレビューすることで、新しいアイデアを思い付くこともあります」
「Camera to Cloudは、私たちにとって非常に重要なものになるでしょう。ハイライトの公開が早ければ早いほど、ソーシャルメディアでクリップが大きなエンゲージメントを獲得する可能性が高まるからです」
Taylor Gilkeson氏
Los Angeles Rams、マネージングプロデューサー
動画配信を迅速化
LA Ramsの動画部門は、動画向けコラボレーションプラットフォームを使用してレビューを効率化するだけでなく、フッテージや完成したコンテンツを配信しています。編集者は、ダウンロード可能なプレゼンテーションとして動画を外部パートナーと共有し、有効期限を設定してアクセスを制御することができます。動画部門は、このプラットフォームを使用してフッテージを一元的に保存し、従業員またはフリーランサーとファイルを簡単に共有して、よりスムーズなコラボレーションを実現しています。
さらに同部門は、試合のフッテージをより早く編集者に届ける手段として、Camera to Cloudを活用し始めています。「Camera to Cloudは、私たちにとって非常に重要なものになるでしょう。ハイライトの公開が早ければ早いほど、ソーシャルメディアでクリップが大きなエンゲージメントを獲得する可能性が高まるからです」と、Gilkeson氏は述べています。
「人々がクリエイティビティを発揮できる余地が必要です。アドビの動画ワークフローを使用することで、ストーリーの作成に専念する時間を確保し、ファンがチームを応援したくなるような、独自のストーリーを伝えることができるようになります」
Taylor Gilkeson氏
Los Angeles Rams、マネージングプロデューサー
クリエイティビティを発揮し、スポーツファンを魅了
LA Ramsは、各動画を6種類の編集と形式でリリースできるようにしています。例えば、ESPNに配信されるTV対応のハイライトリール、Twitter用の15秒プレビュー、Instagram用の1x1動画などが挙げられます。オートリフレームは、形式を問わず、各動画の焦点をフレーム内に維持します。Media Encoderもまた、あらゆる画面サイズや解像度で動画を出力するのに不可欠です。
制作担当者は、Adobe Photoshop、Illustrator、After Effectsも使用して、動画に必要なグラフィックを作成します。例えば、シーズン途中で新しい選手が同チームに加入した場合、制作担当者はすぐにその選手が同チームのユニフォームを着用するように編集して、大画面で選出を紹介する際に、適切なチームカラーのユニフォームを着用できるようにしています。
動画部門は、動画ワークフローによって作業を効率化したことで、概要の計画から、パートナーの承認の獲得に至るまで、動画制作により多くの時間を費やすことができるようになりました。また、最新のカメラや編集技術のトレーニングに時間を費やしたり、リーグ内の他のチームの取り組みを調査して、インスピレーションを得たりしています。
「人々がクリエイティビティを発揮できる余地が必要です。アドビの動画ワークフローを使用することで、ストーリーの作成に専念する時間を確保し、ファンがチームを応援したくなるような、独自のストーリーを伝えることができるようになります」と、Gilkeson氏は述べています。