



課題
有料会員への転換率改善
成果
金融機関登録率が2割改善
無料会員から有料会員に転換するまでの期間が半分に短縮
お金の悩みがなくなる世界を目指すマネーフォワード
「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をミッションに掲げ、2012年5月に創業した株式会社マネーフォワード。BtoCでは利用者数400万人の自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」を提供する一方、BtoBでは「会計・確定申告・請求書・給与計算・マイナンバー・経費精算・消込」の7つのサービスを擁する「MFクラウド」シリーズで50万社のバックオフィスを支えている。
今なお拡張を続ける「MFクラウドシリーズ」のマーケティングを一手に担うのは、マーケティング部 部長の河野 佳孝氏。「有料会員へ転換してもらうためには、ユーザーにサービスの理解を深めてもらう必要があることは重々わかっていたものの、マーケターやエンジニアのリソース不足から、十分な情報提供ができていない状況がありました」とAdobe Marketo Engage導入以前の状況を振り返る。
社内Wikiでノウハウ共有を促進
ベンチャー企業ならではの"リソース不足"という課題を解決するために、河野氏とともにMAツールの利用を決めたのは、2015年12月にマーケティング部の専属エンジニアとして入った加藤 拓也氏だった。加藤氏はエンジニアの視点から複数のMAツールを比較した結果、"複数人で使いやすく、リストの管理が煩雑にならない"という観点からAdobe Marketo Engageの採用を決めた。
現在、同社ではマーケティング以外の営業やカスタマーサポートの部署でもAdobe Marketo Engageが活用されている。社内利用がスムーズに広がった背景には、マーケティング専任のエンジニアであった加藤氏が他のエンジニアに教育を進めたほか、「実際にAdobe Marketo Engageを使って何ができるのか」をまとめた社内Wikiを河野氏が作成したところによるものが大きい。
「社内でAdobe Marketo Engageをある程度使いこなせる人は10名くらいいます。最初データベースの連携に2ヵ月くらいかかりましたが、そこから他のメンバーが使えるようになるまでには、それほど時間はかかりませんでした。気がつけば、各々が勝手に使い始めていましたね」(河野氏)
金融機関登録率が2割改善
Adobe Marketo Engageを導入して最も成果があらわれたのは、"金融機関登録率の上昇"だった。ユーザーが金融機関を登録すると、自動的に入出金などのデータが取り込まれるようになり、作業効率が格段にアップする。マネーフォワードでは、有料転換につながる重要な契機として、この金融機関登録率を中間KPIに据えているのだが、これが2割も改善されたのだ。また、無料会員から有料会員に転換するまでにかかっていた時間も、半分に短縮されていることがわかった。
「Adobe Marketo Engageでトライ&エラーを重ねながら積極的にコミュニケーションを取れるようになったことで、ユーザーの理解が深まった結果ではないかと考えています。今よりもっと『MFクラウド』シリーズの認知を上げて、複数のプロダクトを併用してもらえるよう、Adobe Marketo Engageで啓蒙を続けたい。そのためにマーケティングに限らず誰もがAdobe Marketo Engageを使って自分のやりたいことを実現できる文化を強化していきたい」と河野氏は語った。