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Prudential Financial、エンドツーエンドのコンテンツ作成プロセスを変革

クリエイティブキャンペーンの実績

ROIが1.24倍に

365%

エンゲージした人数(前年比)

94%

メディアやソーシャルメディアでのメンションに対する好意的なネットセンチメント

導入製品

Adobe Express

Adobe Workfront

Adobe Creative Cloudエンタープライズ版

Adobe Experience Manager Assets

「話し合いの席に着く機会を得たら、クリエイターはただ作品をきれいに仕上げるだけにいるのではないことを人々に理解してもらう必要があります。問題を解決するために参加しているのです」

Bridget Esposito氏

Prudential Financial副社長兼クリエイティブディレクター

148年の歴史を持つ会社のクリエイティブワークフローを最新化

大学でソフトボールのコーチをすることと、フォーチュン100の金融サービス企業で働くことは、正反対のキャリアのように思えるかもしれません。 しかし、かつて運動競技のコーチを務め、現在はPrudential Financialの副社長兼グループクリエイティブディレクターであるBridget Esposito氏は、両者はこれ以上ないほど似ていると言います。

「コーチングとクリエイティブリーダーとしての働き方に類似性を感じない日はありません。アカウンタビリティ、チームのダイナミクス、文化、逆境を乗り越える力、どれもコーチングとリーダーシップに重要なスキルです。こうしたスキルは、顧客志向で、データと分析を駆使し、クリエイティブな文化を持つマーケティング集団をPrudentialに根付かせるのに不可欠なものです」とEsposito氏は言います。

そうしたスキルがバックボーンとなり、Esposito氏はPrudentialにとって重要な時期にリーダーシップを発揮することができました。マーケティングチームとともに、148年の歴史を持つ同社のクリエイティブワークフローとチーム文化に革命を起こして活性化させるという課題に挑む中で、Esposito氏はこれらのスキルが大いに役立ったのです。

老舗企業の例に洩れず、Prudentialも最新のデジタル市場の需要に対応するために、大幅な変革が必要でした。コンテンツベロシティ(デジタルコンテンツを作成、管理し、適切なオーディエンスにできるだけ早く公開する能力)は、ビジネスの成功に欠かせないものですが、それを実現するのは容易なことではありません。新たに設置されたPrudential Creative HouseのリーダーをEsposito氏が引き受けたとき、クリエイティブ部門は膨大な量の仕事を抱え、クリエイターはこなしきれないほど多くの仕事に取り組んでいました。

これらの課題を解決するには、最終的にコンテンツ作成プロセスを再構築し、組織全体の創造性を高め、生産性を飛躍的に向上させる基盤を築く必要がありました。また、他部門と密接なつながりを築くこともキーポイントで、Adobe Creative CloudAdobe WorkfrontAdobe Experience Manager Assetsなどのツールを連携したシステムで新しいプロセスを強化しました。ソフトボールのコーチとして培ったチーム重視のリーダーシップ手法が活かされたのです。

「画像を5種類の方法でトリミングするなど、特定の機能をセルフサービスで利用できるようになったことで、クリエイターは影響力の大きい作業に集中できる時間が増えました」

Terry Chu氏

Prudential Financial、マーテククリエイティブおよびコラボレーションスタック担当ディレクター兼プロダクトオーナー

企業全体でクリエイティブを民主化

チームが最初に取り組んだことは、チームが抱えている些細な仕事を減らすことでした。依頼されるアセットの多くは単純で、以前の仕事の繰り返しでした。そこで、そのような作業を自動化して、依頼者自身がアセットを生成できるようにしたらどうかと考えたのです。

クリエイティブ部門はブランド化したテンプレートを作成し、それをAdobe Expressを通じて組織全体で利用できるようにしました。Adobe Expressは、無料のオンラインデザインアプリで、すぐに習得でき、クリエイターでなくてもブランド化されたコンテンツを作成できます。各部門は、ソーシャルメディアへの投稿、メールバナー、チラシ、その他のアセットなどをセルフサービスでカスタマイズするようになりました。

Creative Cloudアプリケーション(AdobeInDesignAdobe PhotoshopAdobe Illustrator)に組み込まれたAdobe Creative Cloudライブラリが利用でき、Adobe Expressからアクセスできることで、「1回作ればずっと使える」が実現し、これがチームの合言葉になりました。

「画像を5種類の方法でトリミングするなど、特定の機能をセルフサービスで利用できるようになったことで、クリエイターは影響力の大きい作業に集中できる時間が増えました」と、Prudentialマーテクチームのクリエイティブおよびコラボレーションスタック担当ディレクター兼プロダクトオーナーを務めるTerry Chu氏は述べました。

クリエイターの中には、アセットを制御できなくなることを恐れ、他の部署がブランドのガイドラインに従うか、自分たちの仕事が無意味になるのではないかと心配する者もいましたが、すぐに、これをトレードオフと考える必要はなく、新しいプロセスには複数の利点があることを理解しました。

まず、Adobe Expressのユニークな機能により、誰かがテンプレートを使用すると、いつでもクリエイティブ部門にアラートが通知され、チームはすばやく作業をチェックして最終承認をおこなうことができます。ソーシャルチャネルをまたいでテンプレートが使用されるようになり、その結果、Prudentialブランドの一貫性が高まりました。

また、新しいプロセスによってクリエイティブ部門の負担も軽減されました。新しいビデオ、大規模なブランドキャンペーン、新製品の発表など、価値や創造性の高いプロジェクトに取り組む時間が増え、高度な専門知識を活用し、クリエイティブな能力を発揮できるようになりました。

オーディエンスインサイトを掘り下げる

次のステップは、クリエイティブプロジェクトに適切な情報を取得することでした。チームは、オーディエンスやプロジェクトの目標に関する詳細なインサイトを含めるようにクリエイティブブリーフのプロセスを再構成し、部門をまたいで標準化しました。

新しいクリエイティブブリーフが定着すると、各プロジェクトの開始時に、ストラテジストとのディスカバリーコールが継続的に実施されるようになり、クリエイティブチームは、プロジェクトがより迅速に進み、パートナーとの協力関係が向上することを実感しました。「ディスカバリーコールでは、マーケティングストラテジストと協力して、『ターゲット顧客を動かしている真のインサイトとは何か、どうすれば彼らをAからBに導くことができるのか』など、他社との差別化につながるものを追求します」とEsposito氏は言い、次のように続けました。「業務上の会話というより、目標に焦点を絞って、より明確に話し合います。各グループがそれぞれの専門分野の知識を持ち寄り、積み重ねていくことで、すばらしい成果をもたらすことができます」

プロジェクトの全期間を通じて、ブリーフに記載されたインサイトを前面に押し出すために、Esposito氏のチームはWorkfrontにブリーフを追加し始めました。Workfrontは、各プロジェクトに関わるすべての可動要素と人々を調整する、信頼できる唯一の情報源です。

大規模なキャンペーンでも小規模なプロジェクトでも、クリエイティブ作業が必要になったとき、私たちはまず、『それはWorkfrontにありますか?』と質問します。これはチーム全体の了解事項です」とEsposito氏は語りました。また、Wrokfrontでプロジェクトのリソースを可視化できるので、スタッフの負担が大きすぎたり、プロジェクトが停滞していたりするときに、すばやく対処することができます。

Workfrontは、Creative Cloudアプリケーションやライブラリなど、その他のアプリケーションとも統合されているため、クリエイターはPhotoshopやInDesignの中からWorkfrontのタスクを完了できるので、時間を大幅に節約できます。また、統合されたプルーフツールは、クライアントのフィードバックを効率的に収集し、混乱やミスを防ぐのに役立ちます。

この新しいプロセスは、チームにとってパワフルなクリエイティブキャンペーンを推進する大きな力となりました。その事例として、PrudentialがPlaybillとのパートナーシップによりスポンサーを務め、タイムズスクエアで3日間にわたって開催された屋外シアター体験「Curtain Up! Broadway Festival」があります。ディスカバリーコールやオーディエンスインサイト、Workfrontを通じてすべてのアセットを調整する効率性など、複雑なキャンペーン管理を成功させるための準備はすべて整っていました。

Curtain Upのタイトルスポンサーシップは、1.24倍のROIをもたらしました。会場には前年比365%増の5,600人が足を運び、参加した消費者はPrudentialを検討する可能性が11%高まりました。

Curtain UpはPrudentialとともに、ソーシャルメディアチャネル全体で3,000回以上、2,000件以上の記事でメンションされ、94%の好意的なネットセンチメントを獲得しました。Creative Houseのチームは新しいシステムですべてのデータをトラックしたので、来年のプランニングを開始するためのデータは既に手にしています。

「影響力の大きい仕事に先行して、クリエイティブリーダーが戦略ディスカッションのテーブルにつくことは、とても効果があると実感しています。プロセスの早い段階でクリエイティブチームを参加させることで、問題解決スキルを活用し、実際のビジネス上の問題に対する革新的なソリューションを生み出すことができます。そんなときに、マジックが起こるのです」

Bridget Esposito氏

Prudential Financial副社長兼クリエイティブディレクター

戦略的な共同作業で作品をレベルアップ

大学でソフトボールのコーチを務めた経験から、Esposito氏の管理スタイルではチームワークを特に重視しています。よいチームメイトであるためには、アイデアを提供することも重要なので、それぞれが発言することを奨励しているとEsposito氏は言い、あるデザイナーが、webサイトのレビュープロセスでPDFを個別に作成する代わりに、Workfrontのプルーフツールを使ってはどうかと提案してきたことを話してくれました。「それによって大勢の時間を節約できました。好奇心を持ち、よりよい方法はないかと考えていた人の提案によって実現したのです」とEsposito氏は語っています。

Esposito氏はまた、組織全体の問題を解決する者として仕事に携わるようにと、チームメンバーを促しています。「自分のレーンから飛び出すように促します。私たちは皆、同じプールで泳いでいるようなものなのですから、知っていることを共有する必要があります」とEsposito氏は言います。

クリエイティブ部門が計画段階の話し合いに参加することで、既に進行している段階で後から反応するのではなく、積極的にPrudentialの作品をレベルアップする手助けをすることができます。「影響力の大きい仕事に先行して、クリエイティブリーダーが戦略ディスカッションのテーブルにつくことは、とても効果があると実感しています。プロセスの早い段階でクリエイティブチームを参加させることで、問題解決スキルを活用し、実際のビジネス上の問題に対する革新的なソリューションを生み出すことができます。そんなときに、マジックが起こるのです」とEsposito氏は語りました。

Esposito氏が優先的に取り組んだ重要な部門間の連携に、Prudentialのマーテク部門との連携があります。この連携は、Adobe Workfrontとその他のアドビアプリとの統合を実装することから開始し、戦略的パートナーシップへと発展しました。

Prudentialのチーフプロダクトオフィサーを務めるAnna Hudes氏は次のように述べています。「この計画に乗り出したとき、Creative Cloudは当社のマーテクスタックと完全に統合されていませんでした。現在は、クリエイティブ部門が使用しているツールと下流のマーケティングシステムを連携させることで、業務の効率化とコンテンツベロシティを促進しています。マーテク側に支持者がいるということは、優れた成果を上げるために適切なツールや接続が必要だと理解しているパートナーがいるということです」

「この計画に乗り出したとき、Creative Cloudは当社のマーテクスタックと完全に統合されていませんでした。現在は、クリエイティブ部門が使用しているツールと下流のマーケティングシステムを連携させることで、業務の効率化とコンテンツベロシティを促進しています。マーテク側に支持者がいるということは、優れた成果を上げるために適切なツールや接続が必要だと理解しているパートナーがいるということです」

Anna Hudes氏

Prudential Financial、チーフプロダクトオフィサー

最新のクリエイティブハウス

Prudential Creative Houseのクリエイティブプロセスの改善は、継続的な取り組みです。マーテクと提携して進めている現在のプロジェクトは、Adobe Experience Manager Assetsを組織全体に導入して、クリエイティブな作業を見つけやすく、再利用しやすくすることです。5つのリポジトリから36テラバイトのコンテンツをAdobe Experience Managerに移行し、進行中の作業、ライブラリ、承認済みのマーケティング資料に使用する予定です。

クリエイティビティの民主化からワークフローの一元化まで、新しいプロセスとツールによって、Prudential Creative Houseはより戦略的に、生産的に業務を遂行できるようになりました。同社のブランディングとメッセージングは、組織全体の一貫性を高め、従業員の満足度を向上させ、最新のワークフローによってコンテンツのニーズを満たし、会社の収益を増やしています。

保険や投資は敷居の高いトピックですが、Prudentialのクリエイティブはストーリーテリングの力を活用し、人々が金融の課題を理解し、取り組めるように支援しています。

「Prudentialの目的は、変化する世界における金融の課題を解決して、人々の生活をよりよいものにすることです。ですから、私たちは日々、どうすればこのトピックをより理解しやすくできるだろうか、人々の足かせとなっている経済的障壁をどうすれば取り除くことができるだろうかと、みずからに問いかけるようにしています。それが私たちがこの仕事を愛する理由であり、私たちの生きがいでもあります」とEsposito氏は語っています。

Adobe Summit 2023でおこなわれたBridget Esposito氏のイノベーション基調講演「Impactful Experiences: From Content Creation to Personalization(インパクトのあるエクスペリエンス:コンテンツ制作からパーソナライゼーションまで)」をご覧ください。

さらに、Prudential Creative Houseが毎年8,000を超えるアセットを管理するのに使用しているツールをご覧ください。Adobe Expressで魅力的なソーシャルグラフィックやショートビデオを作成し、Adobe Workfrontですべてのプロジェクトを一元的に管理し、Adobe Experience Manager Assetsで数千を超えるアセットを簡単に管理できます。

その他のユーザー事例

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