



課題
お客様と良好な関係を維持し続ける。
成果
2時間以内の架電率が大幅に改善
成約率が2倍以上へ
リクルートキャリアがAdobe Marketo Engageを導入した理由
株式会社リクルートの人材採用系事業であるHRカンパニーと、日本最大級の転職エージェントである株式会社リクルートエージェントとの統合により、2012年10月に誕生した株式会社リクルートキャリア。個人のキャリアと企業の人材戦略に向けた支援サービスを柱として、日本社会に、新しい活力や成長を生み出していくことを目指している。
リクルートといえば強力な営業力を武器に、顧客開拓を推し進めている印象が強いが、昨今の厳しい人手不足から転職求人倍率が右肩上がりを続ける中で、人的リソースに重きが置かれていた従来の営業スキームに限界が訪れようとしていた。
顧客の採用ニーズ発生のタイミングをしっかり捉え、新規顧客だけでなく、過去に取引のあった休眠顧客までフォローできる仕組みを整えるにはどうすれば良いか。そんなときに導入を決めたのが、Adobe Marketo Engageだ。同社 クライアントマーケティンググループでリーダーを務める村上 良郁氏は、導入した背景について、次のように語る。
「私たちが手掛ける人材紹介事業では、たとえそのときに採用のニーズがなかったとしても、いずれ突発的に採用のニーズが発生したときに、私たちのことを思い出してもらえることが、とても重要です。"お客様と良好な関係を維持し続ける"という私たちがマーケティングでやりたかったことを実現するために、2017年3月にAdobe Marketo Engageを導入しました」
2時間以内の架電率が大幅に改善、成約率も2倍以上に
村上氏はAdobe Marketo Engageの活用にあたり、重要な鍵を握るのはインサイドセールスとの連携だと考えた。顧客がアクションしたタイミングから2時間以内に架電すると、成約率が2倍以上になることがわかっていたからだ。
しかし、Adobe Marketo Engage導入前の業務フローでは、インサイドセールスの管理者がアクションに基づいた情報を確認した上で、各担当者に振り分けるという手順を踏んでいたために、2時間以内の架電率は10%を下回っていた。
どうすれば2時間以内にインサイドセールスに動いてもらえるのか。村上氏は、次の2つの施策を実行した。
1つ目は、Adobe Marketo Engageによるアラートメールの活用だ。顧客のアクションを検知したら、条件に応じた人にアラートメールが飛び、すぐに架電できる体制を整えた。これによって、顧客がアクションしてから2時間以内の架電率が大幅に改善するとともに、成約率も2倍以上という大幅な伸びを見せた。
2つ目は、インサイドセールスに対して、MA(マーケティングオートメーション)の仕組みも含めたマーケティングの取り組みを説明することだ。アラートメールが飛んできても、なぜその顧客にニーズがありそうなのかをインサイドセールス自身がわからなければ、架電に対する心理的なハードルを下げられない。村上氏は遠隔地にいるインサイドセールスの部隊を訪ねては、「なぜアラートメールが飛んでくるのか」「メールマガジンはどんな目的で、どんな内容を配信しているのか」など、マーケティングに対する理解を促したのだ。
顧客の利便性を追求するためのマーケティング
採用に関するニーズはコンスタントに発生し続ける類のものではない。時間軸を長く見たときに、こちらの担当営業が代わる可能性も十分にあり得る。しかし、それでも企業と企業でつながっていることにより、いざニーズが発生したときに「リクルートキャリアに連絡してみよう」と思い出してもらえるかもしれない。Adobe Marketo Engageを活用することで、そんな関係性作りを村上氏は目指している。
顧客のアクションに応じて架電することは、成約率を高めると同時に、ニーズのない顧客への不要な架電が減った効果も相まり、クレームの発生率を下げることにもつながった。
「マーケティングで大切なのは、『自分が何件の見込み顧客を創出したか』という目先の数字ではなく、『マーケティングでどれだけ多くのお客様の採用成功をご支援できたか』という事業全体のゴールに向かって挑戦し続けること。お客様の利便性を追求するために、こうすればいいんじゃないかなと思ったアイデアを手軽に試してみることができる点が、Adobe Marketo Engageの良いところだと思っています」(村上氏)
2019年9月24日 現在
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