PDF変換の自動化

Epson、アドビのテクノロジーを活用した高速かつ高度なセキュア印刷機能により、分散型の働き方を支援

創業

1942年

従業員数:78,000人

長野県、日本

https://corporate.epson/

50%

自動PDF変換機能により、Microsoft Officeドキュメントの印刷時間を50%短縮

導入製品:

Adobe Acrobat Services

Adobe PDF Services API

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目標

日本でのリモートおよび分散型の働き方におけるセキュアな印刷ニーズに対応したい

共有ワークスペースにおける印刷のセキュリティと速度を向上したい

ドライバーレス印刷システムでのMicrosoft Office文書の印刷にかかる時間と手間を削減したい

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成果

Microsoft Officeドキュメントを自動的にPDFに変換することで印刷時間を 半分に短縮

使いやすいAPI により、Epson Print AdminにPDF変換機能を追加することで、サテライトオフィス利用者による月間数千ページの印刷をサポート

顔認識技術で 印刷物のセキュリティを強化

セイコーエプソン株式会社(以下、エプソン)は80年以上にわたり、イノベーションを牽引してきました。時計部品の小規模精密メーカーとしてスタートした同社は、ロボット、プロジェクター、半導体、センサーの分野でトップクラスの企業へと成長しました。多くの消費者やオフィス従業員にとって、エプソンは、商用および産業用印刷分野における、信頼性の高いプリンターやコピー機のメーカーとしてよく知られています。EP-101は世界初のミニプリンターであり、同社の機器は世界中の家庭やオフィスで利用されています。

最近では、サテライトオフィスで働く従業員への支援を拡大しています。サテライトオフィスでは、分単位や時間単位でオフィススペースをレンタルし、会議に参加したり、Wi-Fiに接続したり、短い会議を開催したりできます。

これらのサテライトオフィスのうちの一部には、Epson Print Adminを搭載したEpsonのプリンターモデルが導入されており、利用者は会議向かう途中に文書を安全に印刷できます。さらに、Adobe Acrobat Services内のAdobe PDF Services APIを活用することで、利用者がMicrosoft Officeファイルを迅速かつ正確に印刷するのを支援しています。

「リモートワークや分散型オフィススペースが一般的になるにつれ、どこにいても信頼性が高く安全に働ける環境が求められています。Adobe PDF Services APIにより、印刷サービスを改善し、オフィスビルと同等のセキュリティや機能性を共有サテライトオフィスに提供することができました」と、エプソンの技術担当者である峯 達哉 氏は述べています。

「文書を迅速かつ正確にPDF に変換する必要性についてMicrosoftに相談したところ、Adobe PDF Services APIを勧められました」

富樫 宏規 氏

セイコーエプソン株式会社、マネージャー

より安全で簡単な印刷

Epson Print Adminは、ビジネス印刷に高度なセキュリティを追求した新しいアプローチを採用しています。登録ユーザーのみが文書を印刷、コピー、スキャンでき、印刷ジョブはユーザーがプリンターでサインインするまで印刷キューから解放されません。サインインには、ユーザー名とパスワードの入力、またはIDカードをカードリーダーに近づける方法が利用可能です。サテライトオフィスでは、登録ユーザーがパスワードを覚えたりりカードを持ち歩いたりすることなく、印刷にアクセスできるより汎用性の高いソリューションが求められていました。

エプソンは、パナソニック コネクト株式会社が日本のサテライトオフィス向けに開発した顔認識システムをEpson Print Adminに組み込みました。登録ユーザーはタブレットの前に立ち、顔認識するだけでサインインできます。

「セキュリティは極めて重要です。特に、異なる企業で働く人共有オフィススペースを利用する場合に重要です。顔認識は、パスワードやIDカードよりも簡単かつ安全に印刷物を非公開に保つことができます。現在は試験段階ですが、今後、日本全国のサテライトオフィスで顔認識が導入される可能性があります」と、Epson Print Adminのチームリーダーである松本 浩氏は述べています。

サテライトオフィスからは、インストールされたドライバーやソフトウェアの更新やセキュリティリスクを軽減するため、Epson Print Adminのドライバーレスバージョンも要望されました。ただし、このドライバーレスバージョンはPDF文書のみ印刷可能で、ビジネスユーザーに人気のMicrosoft Office文書は印刷できません。ユーザーは、印刷前に個人デバイスでMicrosoft Office文書をPDFに変換し、クラウドにアップロードする必要があります。エプソンでは、印刷前にMicrosoft Office文書を自動的に変換することで、ユーザーの効率と利便性を向上させたいと考えていました。

「文書を迅速かつ正確にPDF に変換する必要性についてMicrosoftに相談したところ、Adobe PDF Services APIを勧められました」と、エプソンのマネージャーのい富樫 宏規 氏は述べています。

PDF作成機能を使用すると、Epson Print AdminインターフェイスでMicrosoft Office文書を選択するだけで印刷できます。文書は自動的に高忠実度のPDFファイルに変換され、他のPDF変換ツールで発生する可能性のある多くの変換エラーが排除されます。ユーザーは印刷設定を選択し、印刷ボタンをクリックするだけです。

「PDF Services APIを組み込むことで、手作業で文書を変換する必要がなくなったため、印刷が格段に簡単になりました。手作業のステップをなくすことで、印刷スピードは2倍に高速化しました。印刷を待つ時間が減り、サテライトオフィスで本来の仕事により多くの時間に充てることができます」と富樫氏は述べています。

「アドビの支援を受けて、分散型の働き方における印刷とデジタルビジネスニーズに対応する新たな方法を開発しています」

山田 剛史 氏

セイコーエプソン株式会社、チーフエンジニア

現代のオフィス向け印刷サービスの革新

PDF Services APIの導入以来、Epson Print Adminを設置したサテライトオフィスでは、リピートユーザーの利用件数が増加しており、このサービスがモバイルワーカーに定着しつつあることが示されています。現在、エプソンはPDF文書の作成のみを行っていますが、アドビのAPIを活用することで、将来的にPDFの編集や光学文字認識(OCR)など、他のサービスを取り込む新たな可能性が開けます。

「PDF Services APIとの連携は非常に簡単で、明確なドキュメントとリファレンスにより、Create PDFをワークフローに迅速に組み込むことができました」と、セイコーエプソン株式会社のチーフエンジニア、山田 武 氏は述べています。「アドビの支援を受けて、分散型の働き方における印刷とデジタルビジネスニーズに対応する新たな方法を開発しています」

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