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Adobe Express がマーケターと
クリエイターを“共創” でつなぐ

株式会社シロク

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創業

2011年

所在地:東京都

https://sirok.co.jp/

1.5倍

コンテンツ制作量

導入製品:

課題

・部門毎に分業化が進んでしまっていた

・監修部門が確認する際は、都度画像や動画を書き出す必要があった

・ブランド素材などの管理方法が社内で統一されていなかった

成果

・部門の垣根を超えて共同でデザインデータの編集が可能

・工数が圧縮されたことで制作スピードが大幅に向上

・Adobe Experience Manager Assetsを併用して膨大な素材データを管理

・撮影した写真をCCライブラリに保存して各部門に素早く共有

「Adobe Expressを使った共創型ワークフローで、制作のスピード向上と効率化を実現しました」

クリエイティブディレクター 佃 宏敏氏

株式会社シロクは、より効率的な制作フローを実現するため、商品広告の企画、デザイン制作、監修を担う部門が使用するツールとしてAdobe Express を導入。各部門がフレキシブルにデータを共同編集できる機能を活用して制作スピードは大幅に向上し、独自の“共創型ワークフロー” を確立させた。またAdobe Experience Manager Assetsも併せて使用してデータ管理方法も改善している。

部門ごとのツール・管理差により煩雑化したワークフローを見直し

株式会社シロク( 以下、シロク) が手掛ける国産オーガニックコスメブランド「N organic」は、発売以来20 ~ 40 代の女性を中心に高い支持を集めている。デザイナー、そしてマーケターの視点も交えて洗練されたデザインを作るシロクだが、これまでは企画・制作・監修を担当する部門ごとに別々のツールを使用していたという。同社のCRM を管轄するクリエイティブディレクターの佃 宏敏氏は、次のように語る。「各部門で別のツールを使用してもチームワークがあれば制作は成立するのですが、どうしても分業化が進んで人的リソースが偏ってしまい、担当者が不在のため修正を進められない日がありました」( 佃氏)

他にも、広告が薬機法に抵触していないかなどを監修部門が確認する際は、都度画像や動画を書き出す必要があった。またブランド素材などの管理方法が社内で統一されておらず、最新のデータがどれか分からなくなってしまうこともあったという。そうした折、同社 執行役員の石山 貴広氏は、アメリカのアドビ本社の役員との会話で、改革の糸口を見つける。

「『マーケターとクリエイターのプロセスは統合されていく』とおっしゃっていたのですが、これは我々のビジョンとも合致しており、とても共感しました。コンテンツのプランニングやプロセスをAdobe Expressという1 つのプラットフォーム上で行うことで、マーケティングのスピードを上げることができるのではと考えて、機能や技術検証を経て導入に至りました」(石山氏)

比較検討の末、Adobe Expressのファイル管理機能が最も優れていると判断し、導入を決定した。

プロジェクトを効率的に動かす共同編集機能

佃氏はAdobe Expressを採用した主な理由として、様々なコンテンツをすべて1つのツールで制作できることと、リアルタイムな共同編集機能を挙げている。

「これまで画像はAdobe PhotoshopやAdobe Illustrator、動画は{{adobe-premiere}}やAdobe After Effectsなどを使い制作してきましたが、Adobe Expressは画像や動画を1つのプラットフォーム上でまとめて制作でき、デザインの指示や完成データも1つのフォルダにまとめられます。また、監修部に制作したデータを共有すれば、緊急性の高い修正が入った際に監修者が直接編集してデザイナーの修正を待たずに入稿・配信できると分かり、とても喜ばれました」(佃氏)

制作するコンテンツの中でも特に動画は調整が必要で、修正回数も多いという。シーンごとに0.5秒カットもしくは延長といった細かな尺の調整が入ることがあっても、Adobe Expressであればブラウザ上で作業できるため、ツールの起動時間を短縮して素早く対応できる。また、監修部門が特に気を遣う商品ごとの注意書き部分も同様に、書き出し前の生データを見て編集することが可能になっている。こうした企画・制作・監修部門がフレキシブルにデータを編集できる点は、同社の課題を解決する手段となった。

一気通貫のワークフローにより、制作スピードと効率を改善

企画書からデザイン、監修に至るまでの使用ツールを全てAdobe Expressに一元化したことで、コンテンツの制作スピードが大幅に向上した。石山氏は「これまでと変わらない時間で制作量は1.5倍になりました。監修まで一気通貫で行えるようになったことが、工数の削減に繋がったのだと思います」と具体的な効果を挙げている。Adobe Express浸透月間と称し、事前に担当者からの質問などに答えるレクチャー会を実施。約1ヶ月間をかけてツールの移行を進めた。

「レクチャー会の場だけでは質問しづらいと思うので、導入開始後も私自身が実際に企画・制作の現場に入っていき、『これはAdobe Expressでこう作る』という解説をして回り、使い方を広めました。企画書を保存するフォルダの中にまだ他社ツールで作成されたものがあれば、担当者へ声掛けすることもありました」(佃氏)

レクチャー会に向けて作られた社内資料には、Adobe Expressによって変わることだけでなく、あえて他のアドビツールで引き続き補完すべき作業についても記載したという。

「大きな変化を求める時、聞こえのいいことだけ伝えてしまうと、難しい作業が発生した時にどうしても内圧が生まれてしまいます。そこで、資料にはAdobe Expressでは対応が難しいと感じた作業について、あえて正直に書きました。『この作業はAdobe Photoshopでカバーしましょう』などツールの使用方針を明確に言語化できたので、担当者たちの不安はかなり払拭できたのではないかと思います」(佃氏)

新しいツールの導入といった試みは上手く浸透しないことが多いと話す佃氏だが、これらの積極的なアプローチを重ねた結果、2024年8月頃から本格的にAdobe Expressを中心とした制作フローへの転換を実現した。現在は社内外含め、約50名以上ものメンバーと連携して動かしているプロジェクトもあるという。

Adobe Experience Manager Assetsも併用して素材管理も一元化

煩雑化していた素材データの管理に関する問題は、Adobe Experience Manager Assetsも併せて取り入れることで改善された。商品の写真を直接CCライブラリに保存して撮影後すぐブランディングに活用できるようになり、クリエイティブに紐づくメタ情報を管理して、配信の制御ができる仕組みを構築した。

「引き続きAdobe PhotoshopやAdobe Illustratorで作成されるデザインもAdobe Experience Manager Assetsにアップして監修フローに入れたり、AEM上で素材のタギングなどをして、データ管理に役立てています」(佃氏)

石山氏は、アドビのツールとしての側面も高く評価している。「アドビの方にグローバルで先行している事例を沢山ご紹介いただけたり、ユーザー同士のコミュニティのサポートがあったおかげで、導入を決断できました。名だたる化粧品企業にも利用されている実績があり、業界の知見が沢山集まっていることもアドビさんの魅力だと思います」(石山氏)

Adobe Expressの新機能を活かし、国内の需要に合った広告を展開

Adobe Expressに限らず、同社が関心を寄せているのは生成AIの活用だという。

「生成AIをクリエイティブにどう活かすかは、常に関心があります。弊社の戦略の中心にアドビのツールがあるので、これからもソフトウェアの進化に期待しつつ、積極的に活用していきたいです」(石山氏)

「Adobe Expressの凄いところは、毎週のように機能がアップデートされていく進化の速さだと感じています。海外と日本の広告媒体や仕様はかなり異なるので、自分たちでもAdobe Expressをカスタマイズしながら、より国内の需要に合わせた制作をしていきたいです」(佃氏)

※掲載された情報は、2025年6月現在のものです。

執行役員
石山 貴広氏( 右)

クリエイティブディレクター
佃 宏敏氏( 左)

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