宣言型チャットボット
宣言型チャットボットは、最も一般的な種類のチャットボットです。通常は、ひとつの目的のために設計され、導入企業が定義したルールセットと、限定的な自然言語処理およびマシンラーニングが使用されます。
多くの場合、営業時間の案内などの一般的なサポートやカスタマーサービスの質問に宣言型チャットボットが利用されます。つまり、宣言型チャットボットは、顧客のよくある質問から回答を引き出すということです。
宣言型チャットボットの短所は、より高度な質問や微妙なニュアンスを含む質問に答えられないことです。そのため、顧客体験が低下する可能性があります。しかし、導入が容易で安価なため、多くの企業で、時間とリソースを節約するためにこの種類のチャットボットが選択されています。
さらに、宣言型チャットボットが顧客の問題を解決できない場合は、いつでも人間の担当者に会話を転送することができます。
予測型チャットボット
予測型チャットボットは、バーチャルアシスタントやデジタルアシスタントとも呼ばれています。顧客のプロファイルや過去の行動にもとづいて、よりインタラクティブに、よりパーソナライズされたサービスを提供します。AppleのSiriやAmazonのAlexaは、予測型チャットボットの一例です。
予測型チャットボットは、自然言語処理やマシンラーニングに加え、自然言語理解(NLU)も活用して、さらに一歩踏み込んだ対応をします。自然言語理解を利用することで、顧客との過去の会話や文脈から、詳細にパーソナライズされた会話を実現できます。たとえば、顧客が最近アカウントにログインした場合、チャットボットは「アプリにログインしているのを確認しました。アカウントに問題があるのでしょうか」などど訪ねます。
予測型チャットボットは優れた顧客体験を提供しますが、適切に動作させるためには、多くのデータ、インテリジェントモデル、コンテクストが必要です。実装も複雑で高価であるため、多くの企業が代わりに宣言型チャットボットを選択しています。
チャットボットの種類
宣言型と予測型がチャットボットの代表的な2つの種類ですが、サブカテゴリーも存在します。
- スクリプト型: これはチャットボットの最も基本的なタイプです。ディシジョンツリーを使って利用者の質問に答え、一般的な質問に対してあらかじめ記述された回答を出力します。通常は、利用者が選択できるオプションのメニューを提供し、口座残高や配送情報などのデータを共有します。
- キーワード認識型: この種類のチャットボットは、やや高度なものです。AIとキーワードバンクを組み合わせて、顧客が何を必要としているかを推測します。よりカスタマイズされたヘルプを提供できますが、顧客が「正しい」キーワードを使用しない場合は対応が難しい場合があります。
- ハイブリッド型: これは、スクリプト型とキーワード認識型のチャットボットを融合したものです。顧客は、オプションのメニューから選択するか、キーワード認識を利用するために質問を入力します。
- コンテクスト型: コンテクスト型チャットボットは、AIとマシンラーニングにより能力を強化することができます。たとえば、利用者とのやり取りを記憶したり、時間の経過とともに改善することができます。キーワードは利用せず、顧客データと評価にもとづいて利用者のニーズに対応します。これはチャットボットの理想的な種類ですが、適切に動作させるためには多くのデータを必要とします。
- 音声対応型: Siri、Google Assistant、Alexaの利用者は声で情報を求めます。顧客はチャットボットと音声で会話できることを期待しており、この種類のテクノロジーはそれを可能にします。音声合成技術や音声認識技術を利用して人間の会話を模倣することができます。
チャットボットのビジネスにおける活用方法
私たちはAlexaに天気を聞いたり、Siriを利用して、すばやくメッセージを送ったりすることに慣れていますが、チャットボットは個人の生活以外でも多くの応用が可能です。実際、ビジネスでもチャットボットは幅広く活用されています。
- カスタマーサービス: よくある質問にチャットボットを利用して回答します。予測型チャットボットであれば、顧客はチャットから離れることなく、チケットの注文、ホテルの予約、銀行手続きなど、さまざまなサービスを利用することができます。
- オンラインショッピング: コマースにチャットボットを利用すれば、商品の在庫や価格に関する質問にすばやく対応できます。数回クリックするだけで、顧客を追跡することも可能です。
- 社内ITのセルフサービス: 従業員は、パスワードの更新や障害発生時の確認にチャットボットを利用することができます。
- バーチャルアシスタント: Siri、Cortana、Alexa、Googleは、ビジネスを運営する上で役立つバーチャルアシスタントですが、SEOの目的も兼ねています。SEOで強調スニペットをターゲットにすることで、ターゲットオーディエンスがGoogleに質問を入力したときに、バーチャルアシスタントが自社のコンテンツを選択するように働きかけることができます。
- アポイントメントの設定: 潜在顧客とアポイントメントを設定する前に、チャットボットで評価を依頼し、興味の度合いを探ることができます。
チャットボットの利点
これまで説明してきたように、チャットボットはビジネスに大変役立ちます。チャットボットを利用する利点は、次のように数多くあります。
- 24時間365日対応: 消費者は、企業が24時間体制で対応してくれることを期待しています(特に海外に拠点を置いている場合)。チャットボットは、従業員が帰宅している間にも顧客のリクエストを管理することができ、従業員を疲弊させることなく、いつでも顧客に対応できます。
- 時間の節約: チャットボットは、顧客を長時間待たせることがないため、顧客の時間を節約することができます。また、従業員はより価値のある業務に集中することができます。
- ヒューマンエラーの削減: チャットボットは承認済みのデータを取得するため、タイプミスなどのリスクは大幅に減少します。
- 利便性: 顧客は忙しく電話をかけている暇がないかもしれません。しかしチャットボットであれば、30分以上かかることはなく、顧客はより容易にサポートを受けることができます。
- 複数会話の同時管理: チャットボットは拡張可能なので、単一のシステムで同時に数百人の顧客とチャットすることができます。
チャットボットを使い始める
チャットボットは、単純な問い合わせにも複雑な問い合わせにも効果的かつ効率的に対応でき、作業負荷の軽減と時間の短縮に貢献します。使い始めるには、最初に、どの種類のチャットボットが自社のビジネスに適しているのかを検討しましょう。スクリプトを使ったシンプルなチャットボットから、人間の担当者に連絡する前に情報を収集するハイブリッド型のチャットボットまでさまざまな種類があります。
自社のチャットボットに実用的なサポートが必要な場合は、Adobe Marketo Engageの利用を検討しましょう。Adobe Marketo Engageは動的なチャット統合機能を提供し、顧客を引き付け、リードを効率的に獲得するのに役立ちます。
Adobe Marketo Engageが、どのようにチャットボットを活用して優れた顧客体験を実現するのかを動画でご確認ください。