主要業績評価指標(KPI)ガイド - サンプルとその種類

Adobe Experience Cloud Team

03-28-2025

オフィスの窓辺に座って、タブレットとノートで作業をする笑顔の女性。その周囲には、Adobe Workfrontのプロジェクト管理データを表示する画像が浮かんでいます。これには、予定通りに完了したプロジェクトの数や、様々なチーム間の市場投入までの平均時間の比較などが含まれています。

主要業績評価指標(KPI)は、進捗状況を追跡して、改善すべき領域を特定し、データにもとづく意思決定を行うあらゆる企業にとって不可欠です。社内の各部門は、ビジネスの利益に与える影響を証明する必要があり、その影響を証明する適切なKPIを選択する必要があります。適切なKPIを早期に選択することは、目標に向かって進む際に、成功を測定し、価値を証明し、より良いビジネス判断を下すのに役立ちます。

この記事の内容:

主要業績評価指標(KPI)とは

主要業績評価指標(KPI)とは、企業が重要な事業目標に対してどの程度効果的に業績を上げているのかを測定する数値です。企業は、高レベルの戦略的KPIから短期的な業務KPIまで、様々な目標の達成に向けた進捗状況を監視するためにKPIを使用します。

KPIは、企業が重要な事業目標の達成に向けてどの程度進捗しているのかを評価するのに役立ちます。KPIは、経営陣、マネージャー、従業員が改善すべき点を特定するのに役立ちます。明確に定義されたKPIは、目標のより効果的な実行とビジネスへのポジティブな影響につながります。最も重要なKPIの1つは収益ですが、企業の目標に応じて他の多くのKPIも使用できます。

KPIは、企業の戦略と目標と一致するように選択する必要があります。また、業界、部門、チーム、そして個々の従業者のスキルセットにも関連している必要があります。

KPIはすばらしいツールですが、事前に定量化可能な目標が設定されている場合にのみ効果を発揮します。そこで、目標と主要成果(OKR)が役立ちます。OKRは、目標を定義するためには不可欠なツールです。企業や部門によって、成功を測定するために使用するOKRとKPIのセットは異なります。

指標とKPI - 違いは何か

KPIは指標と混同されがちですが、両者には微妙な違いがあります。すべてのKPIは指標ですが、すべての指標がKPIであるとは限りません。KPIは、戦略的目標の達成に不可欠とされる指標のサブセットです。たとえば、webサイトのトラフィックは通常、KPIではなく指標として追跡されます。オンライン販売の増加を目指す企業は、webサイトの訪問者コンバージョン率をKPIとして設定できます。

KPIは戦略的であり、特定のビジネス目標や目標にもとづいてパフォーマンスを測定します。指標は、KPIをサポートする日々のビジネス活動の成功を測定します。

指標とKPIの違いを比較した表

KPIが重要な理由

KPIは、企業が目標を達成する上で、次のような重要な役割を果たします。

KPIの種類

KPIには、企業の業種や社内の事業部門によって様々な種類があります。一般的なKPIの種類には、次のようなものがあります。

戦略的

戦略的KPIは、企業の健全性を大局的に把握するためのものです。戦略的KPIは、経営陣の意思決定の指針となり、すべての事業活動を企業の望ましい将来像に結びつけます。短期的な業務成果よりも、戦略の長期的な影響と有効性を優先します。経営陣は通常、投資回収率(ROI)や利益率など、事業の健全性を評価する戦略的KPIを使用します。

業務

業務KPIは、月次または日次レベルのビジネスプロセス業務の効果をリアルタイムで測定します。これらのKPIは、多くの場合、社内の各部門のチームメンバーが、個々のチームのKPIが戦略的KPIにどのように貢献しているのかを分析するために使用します。業務KPIの例としては、地域別の売上高、生産高/生産量、在庫回転率、カスタマーサービスの解決時間などが挙げられます。

機能

機能KPIは、組織内の様々な部門や機能に特化したものです。マーケティングキャンペーンの成果、セールス部門の効率、カスタマーサービス部門の有効性を測定するために使用できます。KPIは、特に組織目標に関連する指標のサブセットであることを理解することが重要です。場合によっては、機能KPIは戦略KPIや業務KPIの分類に入ることもあります。たとえば、マーケティングKPIには、webサイトのトラフィック、リードジェネレーション、ブランド認知度などが含まれ、セールスKPIには、コンバージョン率、平均成約額、顧客生涯価値などが含まれます。

先行と遅行

先行KPIは将来のパフォーマンスを予測し、潜在的な問題や機会を特定するのに役立ちます。たとえば、顧客満足度や従業員エンゲージメントなどです。遅行KPIは、過去のパフォーマンスを測定し、以前に起こったことについてのインサイトを提供します。例としては、製品の利益率があります。

入力と出力

入力KPIは、望ましい結果を生み出すために必要なリソースを測定し、出力KPIは、入力またはリソースから得られた望ましい結果を追跡します。出力KPIは、達成された結果や成果を測定することで、組織がその取り組みの有効性を評価するのに役立ちます。たとえば、セールス部門の出力KPIとしては、成約件数や販売による総収入などが挙げられます。

入力KPIと出力KPIの比較表。重点、方向性、実用性および例における違いを示しています。入力KPIは、使用されるリソースに重点を置き、先行指標であり、より実用的です(例:営業電話をかけた回数、マーケティング投資額、研修を受けた従業員数)。出力KPIは、達成された結果に重点を置き、遅行指標であり、実用性は低くなります(例:成約件数、発生した収益、顧客満足度)。

主要業績評価指標の(KPI)例

以下は、上級職の役割にもとづくKPIの例です。様々な部門やチームにおけるKPIの参考としてください。

マーケティング

オンラインマーケティング

コンテンツマーケティング

パートナーマーケティング

セールス

人事

エンジニアリング

品質保証

製品管理のKPI

カスタマーサクセス

カスタマーサポート

顧客維持

財務

業務

KPIの測定に関する考慮事項

KPIを効果的に測定するには、次のステップを含む体系的なアプローチが必要です。

  1. 明確な目標を設定する: 具体的で、測定可能、達成可能、関連性があり、期限のある目標を定義します。これらの目標によって、KPIが効果的に測定されるかどうかが決まります。
  2. 関連するKPIを特定する: 目標と直接連携し、パフォーマンスに関する有意義なインサイトを提供するKPIを選択します。
  3. 正確なデータを収集して分析する: Webサイトのトラッキングおよび分析、財務報告書、CRMダッシュボードなどのメインデータソースから、正確で信頼性の高いデータを収集します。
  4. データを視覚化する: ダッシュボード、チャート、レポートを使用してデータを提示し、経営陣とマーケターの連携を促進する説得力のあるストーリーを伝えます。
  5. インサイトをアクションに変える: データから得たインサイトを活用して、情報にもとづく意思決定を行い、パフォーマンスの向上とビジネスの健全性の向上に向けたアクションを実行します。

KPIの選択方法

KPIを測定することで、ビジネス目標を確実に達成するために戦術を調整する方法について、チームに指針を与えることができます。しかし、社内のチームがデータの取得に多くの時間を費やしてしまうようでは、KPIの測定は意味がありません。組織や社内のチームは、高次の組織目標を達成するためのKPIを測定することで、このような事態を回避できます。特定のKPIを念頭に置かずにデータを収集している場合は、KPIを調整して、コスト効率の向上や成果物の品質向上など、チームが目標を達成できるかどうかを評価するのに役立つ適切なKPIを選択していることを確認してください。

KPIを明確に定義し、経営幹部からデータアナリストまでその定義を統一することで、不要なデータの収集を回避できます。さらに、適切なデータソースを選択し、追跡の属性が正しいことを確認し、データ収集を自動化する方法を見つけることで、データを使用して社内のチームにパフォーマンスのストーリーを伝えるために必要な時間を短縮できます。また、チームはメインのデータソースを確認し、パフォーマンスKPIの誤った帰属の原因となりうるデータをすべて削除する必要があります。

代表的な主要業績評価指標

チャネルごとのマーケティング費用、市場投入までの平均時間、プロジェクト完了件数、プロジェクトの状況、承認状況などの主要指標を、チャート、進捗バー、数値概要で視覚的に整理して表示する、マーケティングパフォーマンスダッシュボードのスクリーンショット。

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