PMとは:役割、業務、必要なスキルを徹底解説

A project manager

PM(プロジェクトマネージャー)は、企業の目標を実現するうえで大きな責任を負います。タスクの調整やさまざまな関係者とのコミュニケーションに、多くの時間を費やします。これらの業務を適切に遂行できなければ、プロジェクトが期日に間に合わず、ビジネス機会を逃すことになります。

優れたPMは、チームを適切な方向へ導き、従業員の士気を高め、計画を成功させることができます 2022年のPMI調査では、効率的なプロジェクト管理を推進している企業は、売上の創出や顧客満足度などの指標において、競合他社を上回る成果を上げていることが明らかになっています。

PMの需要は、かつてないほど高まっています。ビジネスを成功させるためには、企業におけるPMの役割を適切に理解することが不可欠です。本記事では、PMの役割、主な業務、必要なスキルについて解説します。

PMの役割

PMは、プロジェクトの計画、編成、スケジュール管理、指示、実行、維持、トラブルシューティングを統括し、所定のスケジュールおよび予算内で、プロジェクトを予定どおりに完了させる役割を担います。 また、関係者間の緊密な連携を促進することも求められます。

PMは、プロジェクトの立ち上げ、計画、実行、追跡、完了の各段階を通じて、部門間の連携を管理します。ここでは、プロジェクトのライフサイクルの各段階において、PMがどのように施策を実行し、業務効率を高め、ビジネスの成長を促進するのか、詳しく解説します。

PMの主な業務

PMの業務範囲は、業種、組織、プロジェクトの種類に応じて異なります。一般的には、次の業務を遂行することが求められます。

1.プロジェクトの計画

2.チームの編成

3.スケジュールの設定と進捗状況の追跡

4.課題の解決

5.リソースの管理

6.関係者とのコミュニケーション

7.パフォーマンスの評価

1.プロジェクトの計画

PMは、プロジェクトのアイデアを、明確な目標を達成するための、実行可能な計画へ発展させる責任があります。顧客や関係者と連携し、プロジェクトの期待値を設定して、期待される成果を明確にします。また、プロジェクトを完了するために必要なタスクも特定します。

2.チームの編成

PMのもうひとつの重要な業務は、適切なチームを編成してプロジェクトを遂行することです。プロジェクト全体を通じて、必要に応じて人事評価をおこない、職務を割り当て、チームメンバーの業務を調整します。

3.スケジュールの設定と進捗状況の追跡

従業員の生産性を維持し、決められた予算内で業務を完了するために、スケジュールを設定します。作業分解図を使用して個々のタスクを特定し、それらを達成するために必要な時間を配分します。期日に向けた進捗状況を継続的に追跡し、タスクやスケジュールを調整する必要があれば、その旨をチームに伝達します。期日に間に合わない可能性がある場合は、外部に支援を求めることもあります。

4.課題の解決

予期せぬ課題、顧客のニーズの変化、潜在的なリソースの問題に応じて、計画を調整します。複雑な課題に直面した際は、クリエイティブな解決策と体系的なアプローチで解決することが求められます。課題を詳細に調査し、その課題に関する仮説を事実にもとづいて検証して、考えられる解決策を試す必要があります。

5.リソースの管理

プロジェクト管理が成功するかどうかは、リソースをどのように使用するのかにかかっています。PMは、チームの資金や作業時間など、リソースの使用状況を注意深く追跡する必要があります。プロジェクトの各作業のコストについて明確な内訳書を作成し、必要に応じて関係者と共有します。

6.関係者とのコミュニケーション

PMの業務は、コミュニケーションが軸となります。チームメンバーを管理し、スケジュールを守るだけでは、責任を十分に果たしているとは言えません。関係者に進捗状況を報告し、寄せられた意見にすばやく対応することで、関係者との信頼関係を維持する必要があります。

7.パフォーマンスの評価

チームのKPI(重要業績評価指標)を設定し、そのパフォーマンスを追跡します。プロジェクトの各段階における目標と、成果を計測するための指標を策定します。プロジェクトの完了後、当初の目標を達成できているかどうか検証し、設定した指標にもとづいて、チームがどの程度成果を上げたのかを把握します。

PMの1日のスケジュール

PMの1日は、通常、電子メールを確認し、プロジェクトに関する緊急性の高い質問に答えることから始まります。午前中にスタンドアップミーティングを主催して、その日の目標を設定し、関係者とのミーティングをスケジュールすることもあります。一部のPMは、チーム全体の作業を合理化するために、週に1回、質疑応答の時間を設けています。

PMは1日を通して、チームメンバーのワークフローと、プロジェクトに割り当てられたリソース量を継続的に追跡します。プロジェクト管理ツールを利用すれば、容易にこれらの情報を追跡し、新しいタスクを割り当てることができます。また、新たな状況や顧客のニーズの変化に応じて、戦略を調整します。

PMに求められるスキルと資格

PMの需要はhttps://www.pmi.org/learning/careers/talent-gap-2021高まり続けており、未経験者向けの求人や昇進機会が増加しています。優れたPMは、基本的な要件として、対人スキル、リーダーシップ能力、技術的ノウハウを備えている必要があります。

資格を持つPMを探している場合であれ、PMを目指している場合であれ、次のスキルと能力を重視しましょう。

多くのPMは、高等教育の学位とひとつ以上の専門資格を有しています。Zippaによると、今日のPMの約2/3が学士号を取得しています。その一方で、修士号を取得しているPMは15%にとどまっています。PMとしての競争力を維持するためには、キャリアの形成と並行して教育レベルを高める必要があります。

また、PMI-ACP®(PMI Agile Certified Practitioner)などの認定資格を取得して、専門的なプロジェクト管理スキルの向上に役立てることができます。最も一般的なPM向けの認定資格として、PMP(Project Management Professional)とCAPM(Certified Associate in Project Management)が挙げられます。

https://main--bacom-blog--adobecom.hlx.page/jp/blog/fragments/beginners-guide-to-agile-project-management

プロジェクト管理/ポートフォリオ管理/プログラム管理の違い

プロジェクト管理、プログラム管理、ポートフォリオ管理は混同されがちですが、必要な作業はそれぞれ異なります。

これらの担当者をすべて設置する必要はありませんが、それぞれの役割をより深く理解することで、組織構造における重要な課題を見つけ出すことができます。

PMの需要が高い5つの業界

PMは、テクノロジー、医療、マーケティング、HR、建設など、急成長を遂げている多くの業界で高い需要があります。各業界におけるPMの業務には多くの共通点がありますが、いくつかの重要な違いがあります。

プロジェクト管理の効率性を高め、ライフサイクルを改善しましょう

PMの役割を理解し、その能力を最大限に発揮できるようにすることで、企業全体の業務改善につながります。また、PMが日々、プロジェクトを遂行するためにどのようなサポートを必要しているのかを把握できるようになります。プロジェクト管理のベストプラクティスを実践することで、プロジェクトのライフサイクル全体を通じて、ワークフローを強化できます。

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