エンゲージメントマーケティングとは?基礎知識やその必要性について解説

Twitterが国内でも流行り始めた2009年ごろから、日本でも聞かれるようになった"エンゲージメント"という言葉。直訳すると「約束」「婚約」で、そこから転じて、マーケティングの分野では「つながり」「関与度」といった言葉で表されます。

つながりを強めたり、関与度を高めたりするためのマーケティング手法とは、どういうものなのでしょうか? そして、それがなぜ今、多くのマーケターに必要とされていると思いますか?

今回は弊社が提唱するエンゲージメントマーケティングについて、詳しくご紹介したいと思います。

目次

  • なぜエンゲージメントマーケティングが必要なのか
  • マーケティングオートメーション活用のステップ
  • MarketoでOne to Oneコミュニケーション
  • Marketoのエンゲージメントマーケティングが可能にすること

なぜエンゲージメントマーケティングが必要なのか

昨今のマーケティング業界でよく耳にする話題が、次の3つの現象です。

①広告を出せば売れる"マスマーケティング"の時代は終わった。
②モバイルデバイス・ソーシャルメディアの普及により、人々のメディア接触時間がオンラインにシフトしている。
③情報が溢れかえっており、企業からのメッセージが届きにくい時代になった。

この3つの現象の背景にあるのが、バイヤーズジャーニーの変化です。以下の図を見てください。

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こちらは、スマートフォンやタブレットといったモバイルデバイスが普及し始め、ソーシャルメディアを介して情報の受発信を人々が行うようになる以前のバイヤーズジャーニーです。

まだTVCMや雑誌広告といったマスメディアの広告を通じて、企業からのメッセージが消費者に行き渡っていた時代ですね。

このころのマーケティングに求められていた役割は、市場から顧客のニーズを収集し、それに合わせた訴求で顧客の認知を獲得し、会員登録やセミナー参加申し込みといった"新たな顧客接点"を生み出すことでした。

その後は営業や販売担当者が引き継ぎ、クロージングを行うわけですが、これができていたのは、情報の流通経路が「企業からの一方通行」だったからです。

しかし2010年ごろを境に、自ら情報を発信する手段を手にした人々は、企業からのメッセージをそのまま受け取るだけでは、終わらなくなりました。それを示しているのが、次の図です。

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前の図に比べ、紫色のオンラインの部分が大幅に増えていることがお分かりになるでしょうか。

オンライン上で友人と意見交換をしたり、能動的にメディアに接触したりしながら、消費者が購買の直前までをオンラインで行うようになった結果、このようにバイヤーズジャーニーは大きな変化を見せました。

人々がオンラインで滞在する時間が増えたことにより、意思決定の直前までオンラインで行うようになった消費者。

そんな自らの意思で情報収集や評価検討をする消費者に対し、適切なタイミングで適切な情報を届け、意思決定までスムーズに誘導するところまで、今のマーケティングでは求められるようになっています。

一方、マーケターの視点で見ると、オンライン広告の競争が激化するにつれ、顧客の新規獲得コストが高騰してきたと感じている方も多いのではないでしょうか。

広告の費用対効果やリードの獲得確率が悪化する中では、「獲得したリード=一人ひとりの顧客」を大切に育てる"ナーチャリング"の思考が、非常に重要になります。

ナーチャリングの過程でエンゲージメントを高めることで、一度きりの購買だけでなく、何度も購入してくれるリピーターになってもらう。

エンゲージメントマーケティングには、こうしたLTV(顧客生涯価値)の向上に寄与する力も秘められているのです。

マーケティングオートメーション活用のステップ

では次に、エンゲージメントマーケティングに欠かせないマーケティングオートメーションの導入ステップについて見てみましょう。

まずは既存のメールマーケティングで行っていた施策を、Marketoに移行するところから始めます。

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STEP1:単発マーケティングからの脱却

すべての顧客に同じ内容のメールを一括で送っているだけでは、なかなか顧客の心に響きません。メールマーケティングに効果がないのではなく、響かないメールを送っているから効果が出ないのです。

とはいえ、顧客の中には様々なペルソナを持つ人が混在しており、人の手で複数のメールを出し分けることは、作業ボリュームにも限界があり、人的な作業ミスによるトラブル発生のリスクも高まるため、現実的ではありません。

そこで登場するのがMarketoです。

STEP2:シナリオに沿ってメールを自動配信し、顧客の行動を把握する

Marketoを導入したら、これまで送っていたメールの原稿や顧客リストを登録し、顧客がどのようにカスタマージャーニーをたどるのか、シナリオを設計していきます。

あとはMarketoからシナリオ通りに、自動でセグメントを分けてメール配信が行われるので、わざわざメールの種類ごとにリストを抽出して登録しなおしたり、毎回一から原稿を書きなおす必要はありません。

自動化ができて顧客の行動が見えてきたら、きっといろいろなことが試してみたくなるはずです。

件名を複数登録してみるもよし、いろんな配信時間で効果をみるもよし、訴求ポイントの異なるコンテンツを用意してみるもよし。Marketoなら、これらのA/Bテストも非常に簡単に行えます。

これまで知り得なかった顧客の動きがわかるようになり、次に行うべきアクションが自然と生まれてくることでしょう。

MarketoでOne to Oneコミュニケーション

パーソナライズされたメールマーケティングの環境が整ったら、次にメールから誘導するWebサイトのコンテンツも、セグメントごとに複数用意してみるのがオススメです。

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たとえば、これはある旅行会社のホームページです。
単身者向け・家族向け・シニア向けに異なる切り口で商品を提案しています。

ここへ誘導するためのメールは、Marketoから3つのセグメントに分けて自動で出し分けており、顧客はメールで受け取ったメッセージと同じものをWebサイトでも受け取ることができます。
これによって、メールからWebサイトへ遷移したときに違和感が生じたり、どこを見ようか迷ったりするようなこともなくなるため、その後のWebサイトでの行動にも、好意的な変化が現れるはずです。

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こうしたエンゲージメントを高めるためのアクションを積み重ねていくことで、顧客一人ひとりのデータがMarketo内に"リードスコア"として蓄積されます。

このスコアをトリガーとして、例えば「スコアが100を超えた人には個別に電話をかけてみよう」といったこともできますし、「スコアが90以上の人にだけ特別なセール情報のメールを送ってみよう」という施策も可能になります。

One to Oneで最適なメッセージを最適なタイミングで発信し、全てのチャネルで一貫性のあるメッセージを届ける。これこそ、Marketoのエンゲージメントマーケティングの真髄なのです。

Marketoのエンゲージメントマーケティングが可能にすること

最後に、Marketoのエンゲージメントマーケティングがもたらす効果について、まとめてみました。

今回ご紹介した通り、バイヤーズジャーニーがオンラインにシフトした今、これからの企業を支えるのが、みなさんマーケターであることは、間違いありません。

経営に直結したマーケティング部門にしていくために、ぜひ今から次の3つの事柄について、考えてみてください。

①顧客のステージを定義する...潜在顧客からロイヤルカスタマーに至るステージを明確に定義する。
②ボトルネックを特定する...どのステージにボトルネックがあるのかを検証する。
③何に予算を投資するか決める...対前年比ではなく、ボトルネックを解消するための判断をする。

もし答えに迷われたら、ぜひこちらのエンゲージメントマーケティングの資料を参考にされるか、Marketoのお問い合わせフォームからご相談いただけると幸いです。

次のステップ

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