Adobe Dynamic Chatでエンゲージメントとパーソナライゼーションを強化
単純な会話のためのツールとして開発されたチャットボットは、今ではリードをコンバージョンに導き、顧客とのやり取りをリアルタイムで自動化する原動力となっています。
アドビは2022年、すべてのAdobe Marketo Engageサブスクリプション向けにAdobe Dynamic Chatをリリースし、Adobe Experience Cloudのエコシステムにおけるwebサービスのラインナップをさらに拡充しました。絶えず変化するデジタル環境において、Adobe Dynamic Chatは、最新のマーケティングトレンドにスマートに対応します。「ここ数年、B2B顧客の期待がコンシューマー化され、セールス部門とマーケティング部門は、顧客獲得戦略の見直しを余儀なくされました。顧客は、デジタルでコミュニケーションを取り、回答をすばやく得たいと考えています」と、Adobe Marketo EngageのシニアプロダクトマネージャーであるJohn Dictsonは述べています。
この傾向は、データによって裏付けられています。調査およびコンサルティング企業のGartnerが2022年に実施したオンライン調査では、回答者の54%が、顧客とのエンゲージメントにチャットソフトウェアや対話型AIプラットフォームを使用していることが明らかになっています。「チャットボットと仮想顧客アシスタント(VCA)は過去10年間で進化し、サービス企業の戦略における重要な技術要素となっています」と、GartnerのシニアディレクターアナリストであるUma Challa氏は述べています。
Adobe Dynamic Chatは、単なるチャットボットではありません。すべてのAdobe Marketo Engageサブスクリプションに含まれる標準バージョンは、チャットボットを初めて導入する、あらゆる規模のマーケティング部門やセールス部門に最適です。このバージョンでは、数分でチャットによる自動会話を作成して実装し、サイト訪問者がチームメンバーとのミーティングを予約できるようにします。また、試用版のライブチャットを通じてリードを選定し、商談創出を加速させることができます。対話型フロー機能を使用すれば、CTAを対話型エクスペリエンスに変えることができます。フォームへの記入やリンクのクリックなど、訪問者が特定のアクションを起こしたときに、会話がトリガーされるように設計できます。また、Adobe Marketo Engageのフォームを対話型フローに直接統合して、ミーティング予約の訪問者を即座に絞り込み、レポートやガイドを提供したり、追加情報を収集したりすることもできます。
プレミアムバージョンでは、高度な機能を使用して、パフォーマンスをさらに向上できます。このバージョンは、経験豊富なマーケター向けに設計されており、Adobe Marketo Engageのスマートリストに基づいてダイアログや対話型フローをターゲティングし、オーディエンスを絞り込むことで、クロスチャネルエンゲージメントを促進しながら、内部ワークフローを強化できます。さらに、チームベースのセールスルーティングや、新しいダイアログアクションカードを使用して、高度な自動化を実現できます。Adobe Dynamic Chatに新しく追加された生成AI機能を使用して、リアルタイムの会話やミーティングの予約を促進することもできます。
Adobe Dynamic Chatに生成AIが搭載されたことで、訪問者のエンゲージメントを大幅に向上できます。アドビでは、安全性を第一に考えたアプローチを採用しています。AIアシスタントによる予期せぬ回答を回避するために、実装前に、生成AIによるすべての質問と回答をマーケティング部門が確認して承認できるようにします。「アドビのAIアシスタントを使用すれば、セールス担当者の生産性を最適化し、webサイト訪問者の意図に関するインサイトを獲得して、安全な方法で訪問者の質問に回答できます。これにより、安全かつ効率的な、パーソナライズされた訪問者エンゲージメントを実現し、あらゆるインタラクションを商談化することができます」と、Adobe Marketo EngageのシニアプロダクトマネージャーであるSreekanth Reddyは述べています。
Adobe Dynamic Chatは継続的にアップデートされており、その多くはユーザーから直接寄せられたフィードバックに関連しています。ワークプレイス管理ソフトウェアのグローバルプロバイダーであるEpturaは、Adobe Dynamic Chatの活用事例を公開しています。Adobe Dynamic Chatは、同社の月間web訪問者エンゲージメントの約39%を占めています。「Adobe Dynamic Chatを導入して以来、当社の顧客体験は大幅に向上しました」と、Epturaのマーケティングオペレーション担当シニアディレクターであるStephanie Pounders氏は述べています。「Adobe Dynamic Chatのおかげで、新製品発表会の登録者数は、過去最大を記録しました。パーソナライズされたインタラクティブな方法で潜在顧客とエンゲージして、登録率を向上させ、当社の全製品に対する関心を高めることができます。」
Adobe Dynamic ChatはAdobe Marketo Engageの拡張機能なので、Adobe Marketo Engageユーザーであれば、誰もがサードパーティソリューションの統合や維持にかかるコストと複雑さを排除しながら、リードのライフサイクル全体にわたって、エンゲージメントをより効果的にパーソナライズできます。標準バージョンとプレミアムバージョンの両方で提供される、幅広い強力なツールと相まって、Adobe Dynamic ChatはAdobe Marketo Engageの最も人気のある機能の1つとなっています。
Adobe Dynamic Chatの導入については、Adobe Dynamic Chatの初期セットアップに関する記事をご覧ください。また、概要ページ、リリースノート、ビデオチュートリアルもご確認ください。
Keith Gluckは、アドビのシニアテクニカルライターです。Adobe Marketo Engageの製品ドキュメントの作成や管理など、様々な種類のコンテンツを制作しています。サンフランシスコのベイエリアで生まれ育ったKeithは、生涯にわたってライターとして活動しており、2025年後半には初の著書を出版する予定です。
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