Adobe Marketo Engageの広告連携機能とは
Adobe Marketo Engageには3つの目的で4つの広告連携機能が備わっています。
Adobe Marketo Engageの各種データを使ってのターゲティングや、Adobe Marketo Engageで保有しているオフラインデータによる分析、リード獲得広告からの即時データインポートによる効率化など、広告運用に関する様々な事象にマッチした機能が用意されています。
また、連携できる広告プラットフォームとしては、Facebook、Google、Linkedinがあり、各機能で連携可能なプラットフォームが変わってきます。
もくじ
- ターゲティングと手段
- ①リードターゲティング - ターゲティング
- ②Cookie ターゲティング - ターゲティング
- ③オフラインコンバージョン - 分析
- ④リード獲得広告 - 効率化
- 新規リード獲得だけでなく、後フェーズの顧客へも広告を最適化することが重要
ターゲティングと手段
広告のターゲティング手段をマーケティングファネルに当ててみると、以下のようになります。
ファネルの各ステージ(フェーズ)で可能なターゲティング手法が変わってきます。ステージが進むに連れ、リードのデータ(行動データや属性データ)も増えてくるためターゲティング精度が高くなります。
①リードターゲティング - ターゲティング
Adobe Marketo Engageで保有しているリードのメールアドレスを連携することで、広告プラットフォーム側にオーディエンスを作成することができます。広告プラットフォーム側ではそのオーディエンスまたは類似(拡張)オーディエンスに対して広告を掲載させることができます。
広告プラットフォーム側では知り得ない、Marketo Engageならではの情報(商談ステータス、顧客属性など)を使ったオーディエンスを連携することで、より詳細なターゲティングが可能となります。
②Cookie ターゲティング - ターゲティング
こちらは、RTP(Real Time Personalization)タグが設置されたWebページに訪問した方のcookieを広告プラットフォーム側に連携する機能です。
Adobe Marketo Engageで特定条件のセグメントを設定すると、そのセグメントに該当するcookieが連携されます。 リードターゲティングはAdobe Marketo Engageにメールアドレスが存在していることが前提となりますが、こちらは匿名訪問者についてもターゲティングが可能です。
ただそれであれば、広告プラットフォーム側だけでも可能ではありますが、Adobe Marketo Engageのデータを掛け合わせることができることがこの機能のメリットとなります。
例えば、既存顧客の方には購入していない別の商品の広告を出すことや、アンケートで取得した興味内容にしたがって広告を出し分けたり、広告プラットフォーム側だけでは取得できない1st partyのデータを活用することができます。
③オフラインコンバージョン - 分析
広告のコンバージョンポイントは、オンライン上で計測できる範囲に限られることがほとんどです。ECなどオンライン完結の商材の場合はそれで問題ありませんが、BtoBの商材の場合、購買活動は最終的にオフラインとなることがほとんどです。Adobe Marketo Engageのオフラインコンバージョン機能を使うと、商談や受注などのオフライン情報をコンバージョンポイントとして設定し、広告プラットフォーム側に通知することができます。
仕組みとしては、Adobe Marketo Engage側で「収益サイクルモデル」を定義した上で、各ステージと広告プラットフォーム側のステータスを対応づけることで、広告プラットフォーム側に連携が行われ、広告プラットフォーム側のレポートで確認することができます。
④リード獲得広告 - 効率化
FacebookやLinkedinの「リード獲得広告」で獲得したリードの情報をシームレスにAdobe Marketo Engageに連携させることができます。
リード獲得広告は、広告に設置されているボタンをクリックするだけで、Webページに遷移させることなく登録や申込みが可能な広告です。体験が途切れず入力項目も無いため、離脱されにくい点が特徴です。
リード獲得広告を介して登録(送信)されたタイミングで、即座にAdobe Marketo Engageに連携させることができます。それにより、登録後の温度感の高い状態でいち早くメールなどでコミュニケーションを取ることが可能となります。
新規リード獲得だけでなく、後フェーズの顧客へも広告を最適化することが重要
広告は新規リードの獲得だけでなく、既知リードや既存顧客に対しても最適化することで、効果を最大化させることができます(例えば、既存顧客には広告を表示させない、クロスセル目的の広告を表示させるなど)。
Adobe Marketo Engageの広告連携機能を活用し、広告のより詳細なターゲティング、受注までに貢献した広告の分析、リード獲得の効率化などに活かしていただければと思います。
各種連携設定については、ドキュメントサイト(Adobe Experience League)またはアドビのコンサルティングサービスまでご相談ください。
https://main--bacom-blog--adobecom.hlx.page/jp/blog/fragments/page-contact-us-consulting-services-dx
ライター紹介
棟 真太郎
アドビ株式会社
プロフェッショナルサービス事業本部 エクスペリエンスビジネスパフォーマンス部 ビジネスコンサルタント
大手web制作会社にて、デザイン、システム開発、ディレクションなどweb周辺業務を幅広く経験後、2017年より現職。Adobe Marketo Engageのビジネスコンサルタントとして、ご契約いただいたお客様への導入、活用のコンサルティングを担当している。