【Adobe Summit EMEAお客様同行記】リアルな会場でキーパーソンと直接話せば、次の一手が鮮明になる
アドビは、世界中でさまざまなイベントを開催しています。そのうちのひとつが、毎年ラスベガスで開催される「Adobe Summit」で、欧州においては「Adobe Summit EMEA」として開催されます。今年は日本からも、複数のお客様、パートナー企業様、および弊社営業担当者が参加してきました。今回は、アドビ プロフェッショナルサービスの顧客である、日立建機株式会社(以下、「日立建機」と敬称略で表記)の阿部聡司様と同行した3日間をレポートします。
もくじ
- あらかじめ課題を明確にすることの意義
- ヒースロー空港アプリを通して顧客体験の本質を知る
- イベントの午後は時間が許す限りビジネスミーティングを入れる
- ネットワーキングの機会も最大限に活用
あらかじめ課題を明確にすることの意義
今年のAdobe Summit EMEAはロンドンで開催されました。欧州は多様な文化圏から構成されていることもあり、国や地域によってニーズがさまざまです。そのため、参加者はより多様なコンテンツやネットワーキングを楽しむことができます。今回の阿部様もその多様性を求めてAdobe Summit EMEAに参加されました。
アドビのプロフェッショナルサービスでは、日立建機のweb基盤構築プロジェクトを3年以上に渡ってサポートしています。デジタルメディアのあるべき姿の実現に向けて、Adobe Experience ManagerやAdobe Analyticsといったアドビ製品だけでなく、競合ベンチマーク調査、ペルソナ・カスタマージャーニーマップ策定、およびテクノロジーアーキテクチャ設計といった、アドビのコンサルタントによる戦略策定サービスも提供しています。
日立建機は、そのweb基盤構築の次のステップのために、このイベントで得るべきものや課題設定も事前に明確にしていました。海外イベントに参加するにあたっては、課題感をもって参加したいもの。数多くのセッションがあり、多くの人に会うチャンスがある一方で時間の制約もあります。自社が得たい情報をあらかじめリストアップして参加することで、目的に達しやすくなります。
アドビのバイスプレジデントであり、EMEA、APAC、そして日本リージョンのプロフェッショナルサービスを統括するジェイ・サシダラーンともディスカッション(写真左)。
ヒースロー空港アプリを通して顧客体験の本質を知る
参加前から、私たちと阿部様はディスカッションを繰り返し、「顧客体験を実感すること」と「自社のDXに参考になる情報を得る」ことを参加目的の中心に据えました。
顧客体験と聞いても、実態としてイメージしづらいところがあるようです。そのため、実際に個人的な体験をしてもらうことにしました。あらかじめヒースロー空港アプリをダウンロードしておいて、ロンドン到着時に空港で使っていただいたのです。
このアプリの裏側では、アドビのソリューションが動いています。イベント前日に本社ツアーを実施し、具体的にどんなロジックが動いていたのかを英国でプロジェクトにかかわっているアドビのコンサルタントから説明させていただきました。実際の体験と照らし合わせることで、直感的かつ論理的に “顧客体験の作り方”を理解していただくことができ、1つめの目的はイベント前に完了しました。
アドビのブースでは、より詳細な話を聞くために専用のミーティングスペースが用意され、各ソリューションに詳しいエキスパートたちが常駐している。
イベントの午後は時間が許す限りビジネスミーティングを入れる
イベントは2日間。午前のKeynoteを中心にセッションに参加し、午後は会場内でのビジネスミーティングやネットワーキングを中心に予定を組みました。
同行したアドビのクライアントパートナー・権平康祐は、アドビのEMEAリージョンのメンバーと協力して、午後のミーティング予定をセットしました。アドビのエキスパートたちに加え、先進的な取り組みをしているユーザー企業とのミーティングもセットし、大きな学びがありました。
中でも印象的だったのは、コベント社のCEOとのミーティングです。コベント社は、再生可能エネルギー業界に特化したスペアパーツのサプライヤーです。先進的なDXに取り組んでいることで知られ、CEOはAdobe Summit EMEAのセッションにも登壇しました。
日立建機の課題感を伝えると、CEOはその課題感に合わせて議論に参加。自社がDXをスタートさせたころの回想を交えながら、いま必要なことが何なのかを具体的にアイデアを出しました。
権平は「的確なアドバイスを得ることができた。自分たち(=コベント社)がやってきたことを受け取って、ぜひ成功してほしいという熱意を感じることもできた。」と話しています。
右から二人目が、今回ミーティングしたコベント社CEO。
アドビのエキスパートとのミーティングでは、使用するソリューションの話も詳細に聞くと同時に、組織設計を専門とするコンサルタントとのミーティングが強く印象に残りました。DXは全社的なプロジェクトになるため、技術的な話やツールの活用方法だけでなく、推進体制も重要になります。今回、その分野の専門家に直接話を聞けたことは、これからの取組みにとって大きなターニングポイントになるかもしれません。
具体的には、CoE(=センター・オブ・エクセレンス)の重要性について少し違う観点から深く理解できました。CoE内部を含めた全社的な組織のデザインのあり方についての学びは、今後の取り組みに良い影響をもたらしてくれそうです。阿部様からは、「変革のエンジンとして機能するCoEがどのようなものかを私たちのテーマに沿って深くお話いただくことができました。現在の組織を踏まえて、私たちにとって理想のCoEを作り上げていくためにどう行動していくか、戻ってプロジェクトメンバーと議論してみます」とのコメントをいただけました。
ネットワーキングの機会も最大限に活用
イベントに参加してリアルな対面コミュニケーションを行うことは、このように有意義な時間をもたらしてくれました。それには、前述したようにしっかりとビジネスの話をするだけでなく、ときにはパーソナルな会話も含めたコミュニケーションがあると、より人間同士としての交流を深められます。
Adobe Summit EMEAでは、ネットワーキングができる機会も設けられています。全員が参加して楽しむライブはもちろんのこと、同じ業界で集まる場所、興味の対象が近い人たちが交流する場所など、複数の会が開かれました。場所もさまざまで、たとえばSOHOのパブを貸し切って開かれた数十人規模の小さなものもありました。私たちも、その中からターゲットを絞って参加してきました。
テムズ川のクルーズ船でのカクテルパーティ。アドビ プロフェッショナルサービスの世界中の顧客とネットワーキングができた。
こうした場で新たな出会いがあるケースもありますし、昼間にビジネスミーティングをした人と再会することもあります。少しお酒を飲んでカジュアルに話せる機会ですから、個人的な話をして親交を深める舞台として有意義な時間を過ごすことができました。
阿部様にとっては、3日間、ほぼ1日中、DXの最新情報に触れ、自社の課題解決の方向性を模索するハードなスケジュールになりました。「1年をかけて情報収集する以上の成果を得ることができました。今回は1人で参加しましたが、今後機会がありましたら、上司や部下と一緒に参加したいですね」とイベントにどっぷりつかった日々を振り返っていただくことができました。
アドビのビジネスイベントでは様々な楽しみ方がありますが、自身の得たいものを得られるかどうかは、参加者ご自身のスタンスにも大きく影響されます。もし、アドビのイベントに参加して、最大限のものを得たいとお考えでしたら、アドビプロフェッショナルサービスはお客様の求める成果を提供できるよう、全力でサポートさせていただきます。
※来年度の米国ラスベガス開催のAdobe Summitへの参加に関しては、貴社担当のアドビ社員にご確認ください。
※本記事にて紹介した内容は、一部、Adobe Summitの通常プログラム外のものも含まれます(ヒースロー空港アプリの体験、ロンドン本社ツアーなど)。アドビ社員による付随的なアテンド内容である場合もございますので、ご了承ください。
参加しただけでは終わらない、むしろスタートである。帰国後すぐ、日立建機の阿部様(写真中央)は、アドビの営業の権平(写真右)と、今回得た内容を踏まえてプロジェクトを推進。
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