【イベントレポート】第2回|Adobe Experience Manager ユーザー会

1月30日、第2回Adobe Experience Manager ユーザー会(以下、AEM UG)が株式会社マクニカ(新横浜本社)にて開催されました。当日は、約50人計18社のAdobe Experience Managerユーザーが集いました。

プログラムは、マクニカのショールーム見学会で始まりました。Adobe Experience Managerユーザー率いる部署でショールーム設立プロジェクトをご担当されたということで、目的や今後の活用方法などを伺いました。プロジェクトの裏話は、ポッドキャスト(番組概要記事)でも紹介中。B2Bマーケティングの施策として参考になります。

ショールーム見学会

今回のテーマは、「外注 vs 内製」

外注企業として東京海上火災保険、花王、内製企業としてソフトバンク、マクニカの4名がパネラーとして自社のAdobe Experience Manager運用体制や活動状況等を語りました。
冒頭で自社の運営スタイルを質問したところ、参加企業の半数以上が外注で管理。Adobe Experience Managerは、B2B/B2C/コーポレートなど様々な組織で運用管理されています。パネルディスカッションでは、パネラーの自己紹介後、各社の組織体制について語り合いました。

会議室に集まる人々 自動的に生成された説明

(左から) 橋本彩香さん、高嶋智也さん、村上三佳さん、嶋内宏和さん

東京海上日動火災保険 橋本彩香さん:

「東京海上日動では、AEMを活用したコンテンツ配信により保険代理店向けのデジタルコンテンツを最適化し、対面とデジタルのハイブリッドコミュニケーションを強化しています。

本プロジェクトの推進、コンテンツの制作にあたっては、制作/開発周りで外部パートナーと協業をしながら、東京海上日動が外部から採用したデジタルマーケティングの専門人材と、従来培ってきた保険提供の現場第一線の知見を融合し運用しています。

一方で、コンテンツ制作において社内特有のルールへの対応が必要となっており、こういった特殊な知見を要する部分は社内のみで運営を行っています。」

花王 高嶋智也さん:

「花王グループ全体では、AEM Sites上で約700サイト以上をAEM上から配信。DAM/Assets上には270万件以上の商品画像やCM動画等を格納し、web基盤として活用しています。

グローバルインフラとしての活用を推進するため、基盤機能はHQとして管理し制作/配信プラットフォームとして2つのリージョンに分割して様々な要望/課題に対応。

毎週欧米側とテクニカル面での課題の共有/解決のための打ち合わせを実施、スムーズな管理運用を行っています。

これらの環境運営には外部パートナー様との協力が必要不可欠なため、AEM基盤運用保守チームという形で外部パートナーを含めた管理運用体制を構築、SitesとAssets双方でチームを作り運用ロードマップに合わせた運用/改善を続けています。」

ソフトバンク 村上三佳さん:

「ソフトバンクでは、携帯電話/インターネット/固定電話など事業領域ごとにwebプロモーションの担当が分かれています。法人事業に属している私のチームではソフトバンクの法人サイトを運営しています。

全社共通のCMSがある中で法人事業領域ではAEMを導入し、webページ/ブログ記事/ホワイトペーパー/動画/ウェビナーなど、コンテンツ制作を内製で対応しています。CMSだけでなくweb解析/SEO解析/ABテストに必要な環境は、自分たちのビジネススタイルに合わせて揃えています。

高額なシステムに投資をしながら、利益を創出しweb運用の黒字化を達成しました。外注費ゼロ円を実現し、かつ制作スピードが上がって機動力が増した点では、AEMは革新的だったと感じています。」

マクニカ 嶋内宏和さん:

「管理部門に属するマーケティングの組織で、全社横断でアラインを取っていく部門。

海外子会社およびグローバルポータルサイトを 、AEM で運用しています。

各子会社でコンテンツを作成できるようにしており、本社では作成/更新時に通知を受け取り確認できるようにしています。

現在は子会社サイトの統合を並行して実施しているため、協力会社にCMSの運用/保守をお願いしていますが、将来には内製で実施していきたいと考えています。

現在、本社の企業サイトは別のCMSで稼働していますが、最終的にはAEMに集約して1つのプラットフォームとしていく予定です。」

パネルディスカッション後は、テーブルごと夫々で自己紹介をしつつ自社の運用体制などについて意見交換を行いました。皆さん、ビジネスモデルや組織での所属部署の位置付けなど様々な状況ではありながらも、活発に話されていらっしゃいました。

会議室に集まる人々 自動的に生成された説明

グループディスカッション

ユーザー会は自由参加でネットワーキングの時間を設けておりますが、今回もほぼ全員が残られて夫々議論を続けていました。花王は、制作会社向けに『Webサイト構築・運用 ガイドライン』という方針や考え方、基本ルールをまとめた冊子があり、会場に持参した実物を興味深くご覧になっているユーザーさんが多くいらっしゃいました。

アンケートでも、生成AIやEdge Delivery Servicesの活用法、ガイドラインやテンプレート、お薦め機能など実務に関わるノウハウを知りたいという声から「組織体制については継続的に意見交換したい」「Adobe Experience Managerチームの人材育成方法」など、組織論についてのコメントも数多く寄せられました。

今後も、Adobe Experience Managerユーザー会は定期的に開催される予定です。ユーザー会はどんなユーザーにも開かれた場所です。ぜひ日々の業務で疑問や悩みを抱えている際には、ユーザー会で参加者の皆さんに尋ねてみてください。きっと何か解決の糸口が見つかるはずです。

次回のユーザー会情報は、AEM UGページでお知らせ予定です。AEM UGメンバー登録してお待ちください。また、このユーザー会は、Adobe Experience Managerのユーザーが運営メンバーとしてイベント開催に向けて準備しています。イベント運営にご興味あるユーザーさん、ぜひご連絡ください。

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ユーザー事例:株式会社マクニカ

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