Adobe Journey Optimizer B2B Edition:購買グループとAIを活用し、B2Bマーケティングの新標準を確立

Adobe Journey Optimizer B2B Edition — setting the new standard for B2B marketing with qualified buying groups and AI marquee

B2Bビジネスの成長には、基本的な法則が1つあります。それは、マーケティング部門とセールス部門の連携が強化されるほど、ビジネス成長が促進される、ということです。しかし、両部門の緊密な連携は、多くの企業にとって長年の課題となっています。B2Bの購入プロセスでは、個人が単独で意思決定を下すことはほとんどありません。アカウント内の様々な役割やニーズを持つステークホルダーで構成される、購買グループによって意思決定が行われます。そうした購買グループやそのメンバーに正確にアプローチするためには、戦略を変革し、営業部門とマーケティング部門の連携不足という重要な課題に取り組む必要があります。

購買グループのジャーニーに焦点を当てることで、既存の戦略を強化しながら、集団による意思決定プロセスを主軸に置き、セールス部門とマーケティング部門の足並みを揃えるための共有フレームワークを構築できます。従来のリードベースの戦略を基盤として、既知および不足しているステークホルダーを特定し、グループ化することで、アカウントベースの戦術を強化できます。これにより、複数の部門をまたいで購入の意思決定がどのように行われているのかを、より正確に把握できます。マーケティング部門とセールス部門は、共通の視点を持つことで、統合されたインサイト、指標、戦略を通じて、単一の収益チームとして協働し、長年の分断を解消できます。

アドビは、この新たなアプローチを成功に導くために、Adobe Journey Optimizer B2B Editionを開発しました。これにより、B2Bマーケターは、ターゲットアカウント内の適切な購買グループに、AIを活用してパーソナライズされたコンテンツを提供し、エンゲージメントを高め、特定の製品やサービスの需要を促進することができます。また、より正確なパーソナライゼーションとエンゲージメントを実現し、B2B顧客体験を強化できます。

ここでは、マーケティング部門とセールス部門のシームレスな連携を実現し、高品質なパイプラインを構築して売上を増加させるのに、Adobe Journey Optimizer B2B Editionがどのように役立つのかを解説します。

lead-based marketing, account-based-marketing, revenue-markting chart

今日のB2Bマーケティング戦略が営業部門との連携において課題を抱える理由

今日のB2Bバイヤーは、マーケティング部門とセールス部門の連携が取れていないことに不満を抱いています。従来のB2B戦略には、今日のバイヤーが求める優れた精度、パーソナライゼーション、つながりが欠けています。リードベースおよびアカウントベースのマーケティング戦略だけでは、十分な効果を発揮させることはできません。

例えば、リードベースのマーケティング戦略は、パーソナライズされたコンテンツを使用してバイヤーを惹きつけ、エンゲージするには適していますが、アカウント内における個人の役割を把握できていないことがよくあります。これにより、個人と大規模な購買グループの関係や、主要なステークホルダーの存在など、営業部門にとって重要な情報を見落とす可能性があります。そのため、MQL(マーケティングクオリファイドリード)のエンゲージメントを個別に把握することしかできず、全体像を捉えることができません。

一方、ABM(アカウントベースドマーケティング)は、セールス部門のニーズにより的確に対応しながら、適切なアカウントの需要を促進し、大規模な案件を実現します。ただし、ABMだけでは、複数の購買グループを伴うアカウントや、個々のステークホルダーが複数の購買グループに関与している場合、特定の製品に対する主要なステークホルダーを特定できません。ABMでは、マーケターはコンタクトをアカウントごとにグループ化できますが、製品に対する関心や自社のセールス戦略に基づいて、それらのグループを細分化し、より精度の高いステークホルダーグループを作成するのは困難です。これにより、営業部門が管理しきれないほど多くのコンタクトを抱えたMQA(マーケティングクオリファイドアカウント)が生み出され、重要なステークホルダーや、事業部門またいだステークホルダーの関係性が把握できなくなってしまいます。

リードのみに焦点を当てると、適切なターゲットを見落とす可能性があります。一方、アカウントのみに焦点を当てると、ターゲット範囲が広すぎるため、収拾がつかなくなる可能性があります。どちらも、ステークホルダーに関する重要な情報が欠如しているため、営業担当者は購入プロセスに関与するステークホルダーを特定するために、多くの時間とリソースを費やす必要があります。購入グループに焦点を当てることで、それら両方の手法の強みを組み合わせ、マーケターが顧客体験を向上させるために必要な情報と、営業担当者がオポチュニティ創出を加速させるために必要なインサイトを獲得できます。

生成AIを活用して、リードやアカウントにとどまらない、適格な購買グループにリーチ

今こそ、購買グループを主軸としたB2Bマーケティング戦略に移行するときです。主要なステークホルダーを特定し、アカウントおよび役割レベルで課題やニーズを把握して、最適なコンテンツを制作し、提供しましょう。

Example of a buying group graphic

購買グループに焦点を当てた市場投入戦略を展開するための5つのステップ:

  1. ビジネス目標を定義
    • 例:既存顧客の売上を増加
  2. 関連するセールス施策とターゲットアカウントを確認
    • 例:製品AをアカウントX、Y、Zにクロスセル
  3. 購入の意思決定に関与する主要な役割を特定
    • 例:意思決定者、インフルエンサー、実務担当者
  4. 各購買グループの役割に関する基準を営業部門と合意
    • 例:意思決定者の役職:CMOまたはマーケティング担当バイスプレジデント
  5. 適格な購買グループの基準を営業部門と合意
    • 例:購入グループのエンゲージメントスコアが90以上の場合、アカウント所有者に通知

しかし、購買グループの作成は手作業で行うべきではありません。手作業では膨大なリソースを要するため、大規模に拡張することができなくなります。

そこで、Adobe Journey Optimizer B2B Editionの生成AIの出番です。生成AIを活用すれば、過去の顧客エンゲージメントや成約済みの案件データを基に、購入グループの作成プロセスを大幅に加速させることができます。また、生成AIは、メンバーそれぞれの役割、製品への関心、過去のマーケティング部門や営業部門とのやり取りに基づいて、ニーズに即したコンテンツ制作を拡大するのにも役立ちます。

しかし、購買グループを作成してエンゲージメントを促進するだけでは、不十分です。リードやアカウントを選定することが不可欠です。B2Bマーケティングの主軸を、リードやアカウントから購買グループに移すことで、成功指標も変化します。Adobe Journey Optimizer B2B Editionなら、購買グループとのやり取りや行動を通じてエンゲージメントを評価し、AIを活用して適格な購買グループを生成できます。そうした購買グループは、適格性が事前に承認されているセールス機会として扱われ、次の要素が含まれます。

適格な購買グループは、市場投入計画を通じて、マーケティング部門とセールス部門の連携を強化し、より効果的かつコスト効率の高い方法で需要を促進するのに役立ちます。

MQLs, MQBGs and MQAs chart

Adobe Journey Optimizer B2B Editionでマーケティング戦略を次のレベルへ

Adobe Journey Optimizer B2B Editionは、マーケティング部門と営業部門をつなぎ合わせ、収益チームとして協働できるようにします。バイヤーズジャーニーのオーケストレーションを通じて、ターゲットアカウント内の購買グループとのインテリジェントなエンゲージメントを促進します。生成AIと業界トップクラスの自動化技術を活用することで、既存のリードベースおよびアカウントベースのマーケティングシステムのデータや、キャンペーンの価値を向上できます。これにより、バイヤーズジャーニーの各段階で、あらゆるチャネルをまたいで、購買グループの主要なステークホルダーを特定し、個人およびグループ単位でエンゲージメントできるようになります。

Buying groups and accounts, Journey orchestration, Content and personalization, Sales intelligence and coordination, Journey insights chart

Adobe Journey Optimizer B2B Editionを活用することで、マーケティング部門は、ターゲットアカウント内の各製品に対する購入グループを把握し、営業戦略や市場投入計画を調整することができます。営業部門は、商談確度の高いリードやアカウントを獲得し、正確に優先順位付けして、リソースをより適切に割り当てることができます。

Adobe Journey Optimizer B2B Editionは、Adobe Experience Platform上に構築されており、Adobe Marketo EngageやAdobe Real-Time CDPなどの他のアドビ製品と簡単に統合できます。これにより、テクノロジースタック全体を強力なマーケティングソリューションへと進化させることができます。

Adobe Journey Optimizer B2B Editionのさらなる詳細は、こちらをご確認ください。

Mitch Folksは、アドビのプロダクトマーケティング担当グループマネージャーです。B2B製品ポートフォリオの市場投入戦略の策定および実行を担当しています。

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