アドビ、Walmartのオムニチャネルフルフィルメント技術とECプラットフォーム「Walmart Marketplace」をAdobe Commerceに統合
米国でコマース製品を活用するアドビの顧客企業は、Walmartのオムニリテール技術を自社のストアフロントへ統合可能に。
実店舗とEコマース店舗を連携させたオムニチャネル統合は、ここ10年間で大幅に改善されました。しかし、パンデミックをきっかけとしたデジタルコマースの躍進に伴い、マーチャントはさらに、あらゆるチャネルを活用して店頭受取のようなシームレスかつ非接触型の顧客体験に注力しなければならない状況となっています。
Adobe Digital Economy Indexの最新データによると、BOPIS(オンラインで購入した商品を店舗で受け取る)サービスを提供している小売業者の割合は、2018年1月の7%から2021年6月にかけて22%に増加しており、実績のあるスケーラブルなオムニチャネル技術の活用を求める消費者が増えていることを示しています。
Walmartとのパートナーシップの恩恵は、Adobe CommerceだけでなくMagento Open Sourceにも
先日発表(英語)となったWalmartとの新たなパートナーシップにより、Walmartが持つ技術や機能の一部をAdobe CommerceおよびMagento Open Sourceのお客様に提供できるようになりました。アドビのコマース製品を利用するお客様は、Walmartのフルフィルメント技術を自社の実店舗に導入して優れた商品受け取り体験を提供したり、同社のEコマースプラットフォームであるWalmart Marketplaceを利用することで新規顧客を獲得したりすることが可能になります。
今回のパートナーシップを通じてアドビのお客様に提供するメリットは、以下の通りです。
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業界最高の店舗受け取り体験の提供:小売り企業にとって、オムニチャネルサービスの提供は複雑なプロセスですが、Adobe Commerceのお客様はWalmartの業界最先端のフルフィルメント技術を活用することで、以下のことが可能になります。
- 店舗受け取りの対象者と受け取り可能な時間をオンラインで表示
- 駐車場や店頭など、複数の受け取り方法を提供
- 店舗従業員に高度なモバイルツールを提供し、受け渡し業務の最適化、複数注文の受け取り、商品選択の確認、代替品の管理を実施
- 注文品受け取りのコミュニケーションから、到着を店員に通知するオプション、顧客の到着時間の正確な予測、顧客の到着検知まで、消費者にとって魅力的な受け取り体験を可能にする数々の機能を提供
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Walmart Marketplaceを通じた新規顧客の獲得:Adobe CommerceとMagento Open Sourceを活用するお客様は、急速に成長しているECプラットフォームであるWalmart Marketplace上で自社の商品販売できるようになり、Walmart.comで頻繁に買い物をする何百万人もの新規顧客に商品を提供することができるようになります。また、Walmart Marketplaceに参加することで、Walmartのフルフィルメントサービスを利用できるようになり、米国内の顧客に2日以内の配送サービスを提供できるようになります。アドビは、この拡張機能をアドビの他の
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(英語)も含めた単一の環境に統合できるよう取り組んでおり、これにより小売店は、簡単で分かりやすいアカウント設定とカタログシンジケーション機能を備えた統合ツールを介して、複数の販売チャネルを容易に管理できるようになります。
“今回のパンデミックを受けて最も成功した企業は、オムニチャネル対応のフルフィルメントやスムーズなコマース体験を実現するテクノロジーに投資していました。店舗受け取り機能や新規ユーザー獲得手法としてのWalmart.comを含め、今回のアドビとWalmartの提携は、アドビがマーチャントに提供している卓越したコマース体験を証明する最新の事例と言えます。”
IDCのデジタルコマース担当リサーチディレクター、ジョーダン ジュエル(Jordan Jewell)氏
提供開始について
2022年初頭より、米国におけるアドビのリテール製品のお客様は、Walmartのオムニリテール技術を自社のストアフロントに統合できるようになります。
*本記事は、アドビが2021年7月27日に投稿したブログの抄訳です。