
オンラインイベントとオフラインイベントを成功に導く
アドビは、Adobe Summitへの参加を促し、参加者を惹きつけ、開催後にパイプラインを創出するために、自社のソリューションを活用しています。

4,6000人
Adobe Summitのライブおよびオンラインの参加者に、一人ひとりに合わせてカスタマイズしたエンゲージを提供
課題
潜在的な参加者にパーソナライズされたメッセージを送信し、Adobe Summitへの参加を促したい
複雑なキャンペーンをサポートするためのマーケティングチームを編成して、ハイブリッドイベントに対応したい
参加者に関する既知の情報を活用してセールスリードを特定し、優先順位を付けたい
オープンな機会を最大限に活用したい
成果
Adobe Summitのライブおよびオンラインの参加者が 46,000人を超える
チームメンバー全員のマーケティングリクエストへの対応における 効率性と可視性 を向上
Adobe Marketo Engageを利用してパーソナライズされたエンゲージメントにより、数千人もの MQL を創出
1,100回を超える 顧客ミーティングを開催
Adobe Summitは、アドビが開催する年次カンファレンスです。アドビだけでなく、世界中の主要な企業、顧客、パートナー、エキスパートが一堂に会する、世界最大級のイベントのひとつです。毎年、何千人もの人々がAdobe Summitに参加し、経験豊富なクリエイターからインスピレーションを得たり、顧客体験のワークフローを改善する方法を学んだり、最新のイノベーションをいち早く発見したりしています。
「アドビの利点のひとつは、マーケティング、パーソナライゼーション、イベントの管理と成果測定に必要な多くのテクノロジーを有していることです。Adobe Summitでは、さまざまな方法で自社のテクノロジーを活用しています」と、アドビのコーポレートイベント担当シニアマネージャーであるMike Stilesは述べています。Mikeは、イベントの戦略、コンテンツ、マーケティングを統括しています。
COVID-19のパンデミックの影響により、オンラインでの開催が数年続きました。2023年のAdobe Summitでは、オンラインイベントと並行して、ライブイベントを開催することができました。このハイブリッド形式の開催により、参加者は自身に適したセッション形式を自由に選択できるようになり、参加者数が拡大しました。この新たな開催形式は大成功を収め、10,000人以上がライブで参加し、30,000人以上がオンラインで参加、さらに数千人がオンデマンドでセッションを視聴しました。
マーケティングの観点から見ると、ハイブリッドイベントの運営はふたつのイベントを同時におこなうようなものです。ライブイベントとオンラインイベントの両方に参加を促す必要があるため、マーケターは、それぞれのオーディエンスに対して適切なメッセージを送信し、登録を促進しなければなりませんでした。また、登録した参加者には、イベントの前に異なる種類のメールが必要でした。ライブの参加者にはスケジュールや地図、オンラインの参加者にはリンクやログイン方法、さらに各参加者の興味にもとづいて推奨されるライブセッションまたはオンラインセッションの案内が送られました。
そのため、デマンドジェネレーション、マーケティングオペレーション、キャンペーンオペレーション、営業など、さまざまなチームが一丸となり、最適なメッセージと体験を提供するためにテクノロジーを活用する必要がありました。
そこでアドビは、Adobe Workfrontを使用して、多くの複雑なマーケティングキャンペーンのリクエストを一元管理しました。また、Adobe Marketo Engageを使用して、参加登録を促進し、参加者と講演者がイベントのスケジュール、プログラムの更新、最新ニュースを把握できるようにして、Adobe Experience Manager Sites を使用して作成されたイベントウェブサイトに参加者を誘導しました。そうした情報に参加者がアクセスした場合、その行動はAdobe Analyticsにより測定され、それにもとづいてAdobe Audience Managerでオーディエンスを構築し、Aobe Targetでパーソナライズされたエクスペリエンスを最適化して配信しました。さらに、アドビのパートナーであるRainFocusと連携し、イベント登録やスケジュールを管理しました。

「Adobe Marketo Engageを使用すれば、オーディエンスのターゲティング、キャンペーンの作成、しきい値の管理が容易になり、46,000人以上の参加者に対して、非常に関連性の高いパーソナライズされたメッセージを配信し、リードを育成することができます」
Brittany McKeighan
アドビ、デマンドジェネレーション兼オートメーション担当責任者
46,000人の参加者にパーソナライズされたメッセージを配信
アドビは、登録の追跡から、チャネルをまたいだイベント前コンテンツの配信、イベント後のリード創出に至るまで、イベント全体を通じてAdobe Marketo Engageを活用しました。CRMデータ、Adobe Analyticsから取得したwebサイトでの行動データ、メールキャンペーンやランディングページでの行動データを統合し、潜在的な参加者と登録済み参加者の全体像を把握しました。
「Adobe Marketo Engageは、あらゆる活動をサポートします。電子メールやランディングページを自由に設計および構築し、オーディエンスを絞り込んで、最適な情報を提供できます」と、キャンペーンオペレーションスペシャリストであるLesley Simonは述べています。
マーケターはまず、早期割引の提供や基調講演者の発表など、Adobe Summitへの関心を高めることを目的とした登録キャンペーンを実施しました。Adobe Targetでは、Audience Managerで作成されたオーディエンスを利用し、潜在的な参加者に来場を促すコンテンツを提供しました。そうしたコンテンツを電子メールで配信し、そのメールからAdobe Marketo Engageのランディングページに誘導しました。これにより、オーディエンスはAdobe Experience Manager Sitesで作成されたAdobe Summitのウェブサイト全体の詳細情報にアクセスできるようになりました。マーケターはAdobe AnalyticsとAdobe Targetを利用して、オーディエンスがコンテンツに反応しているかどうかを確認し、エンドツーエンドのコンテンツを包括的に管理しました。
参加者情報がすべてMAプラットフォームに統合されたため、営業担当者は自身のアカウントの重要な人物が登録されているかどうかを確認し、対面またはオンラインでの参加を勧めることができました。
対面またはオンラインイベントに登録した参加者には、ウェルカムメールが送られ、その後、webサイトで閲覧した情報にもとづいておすすめのセッションを案内しました。マシンラーニングアルゴリズムは、各参加者に最も関連性の高い動画セッションを特定するのに役立ちました。また、参加者がどのセッションやブースに参加したかの情報も、Adobe Marketo Engageにフィードバックされ、チームが顧客の関心を持つテクノロジーやソリューションの種類をより的確に把握するために役立ちました。
「分析データを通じて、キャンペーンがオーディエンスとつながっているかどうかを常に確認し、随時調整をおこなっていました。Adobe Marketo Engageを使用すれば、オーディエンスのターゲティング、キャンペーンの作成、しきい値の管理が容易になり、46,000人以上の参加者に対して、非常に関連性の高いパーソナライズされたメッセージを配信し、リードを育成することができます」と、デマンドジェネレーション兼オートメーション担当責任者であるBrittany McKeighanは述べています。

「Adobe Summitのメッセージ作成には、多くのチーム、ベンダー、関係者が携わっていました。Adobe Workfrontのおかげで、関係者の足並みを揃え、組織的かつ効率的に作業を進め、パーソナライズされたマーケティングコンテンツの需要に応えることができました」
Chiyomi Kuroki-Hirano
アドビ、マーケティングマネージャー
複雑なキャンペーンを通じてチームの連携を強化
急速に変化するマーケティングリクエストに対応するために、マーケターは、Adobe Workfrontを中心的なハブとして使用して、プロジェクトの計画、リクエストの管理、アセットのレビューおよび承認を実施しました。以前は、スプレッドシートを使用して手作業でプロジェクトを管理していました。しかし、ハイブリッドイベントの複雑さが増すにつれて、チームはプロジェクト管理手法を見直す必要があると考えました。Adobe Workfrontを利用することで、一ヶ所であらゆるリクエストを追跡できました。これにより、承認が必要なコンテンツを迅速に見つけることができ、リクエストが見落とされる可能性を最小限に抑えることができました。
「ダッシュボードを使用して、あらゆるリクエストの状況を確認し、必要に応じて優先順位やリソースを調整できました。Adobe Summitのメッセージ作成には、多くのチーム、ベンダー、関係者が携わっていました。Adobe Workfrontのおかげで、関係者の足並みを揃え、組織的かつ効率的に作業を進め、パーソナライズされたマーケティングコンテンツの需要に応えることができました」と、マーケティングマネージャーであるChiyomi Kuroki-Hiranoは述べています。
効率的なセールスのためのリードの特定と優先順位付け
イベント終了後、マーケティングチームは営業チームと連携して、営業対応が必要な顧客を特定しました。イベント終了後の最初の48時間は、参加者が内容を鮮明に覚えているため、参加者とのつながりを効果的に深めることができます。しかし、何万人もの参加者がいる中で、営業担当者は最も有望なリードに集中する必要があります。
Adobe Marketo Engageは、AQL(オートメーションクオリファイドリード)を大規模に特定するのに役立ちました。マーケターは、リードの行動や関心にもとづいて、MQL(マーケティングクオリファイドリード)を絞り込みました。マーケターは、そうした情報を階層化されたオーディエンスと組み合わせて優先リストを作成し、営業担当者が時間をより効果的に活用できるようにしました。

「Adobe Marketo Engage、Adobe Analytics、Adobe Workfrontは、非常に複雑なプログラムをサポートし、行動シグナルを明らかにしてリードを特定し、アドビの最大規模のイベントのひとつから重要なパイプラインを創出するのに役立ちました」
Christine Barsegian
アドビ、B2B行動分析兼アクティベーション担当シニアマネージャー
あらゆる参加者には、Adobe Summitの終了後にメールメッセージが送信されました。ファネルの上部にいるリードには、オンデマンドでセッションを再視聴するためのメールが送られ、一方、ファネルの下部にいるリードには、いくつかの事前録画されたデモ動画が表示されるランディングページに誘導するメールが送られました。デモ動画を視聴した参加者は、営業部門に引き継ぎ、製品に関する詳細な情報を提供しました。こうしたパーソナライズされたアプローチにより、イベント終了後も長期間にわたってエンゲージメントを促進できました。
「Adobe Summitの期間中の目標は、より多くの参加者を獲得し、エンゲージメントを促進して、有望なリードを創出してセールスにつなげることでした。「Adobe Marketo Engage、Adobe Analytics、Adobe Workfrontは、非常に複雑なプログラムをサポートし、行動シグナルを明らかにしてリードを特定し、アドビの最大規模のイベントのひとつから重要なパイプラインを創出するのに役立ちました」と、B2B行動分析兼アクティベーション担当シニアマネージャーであるChristine Barsegianは述べています。