記録的なファンエンゲージメントとシーズンチケットの契約更新率を達成
NBAチームのPortland Trail Blazers、Adobe Marketo Engage Engageを利用して、魅力溢れるメッセージをファンに提供する。
目標
同じコンテンツを一括配信するマーケティング戦略から、ファン中心の戦略に移行したい
ポートランドだけにとどまらず、太平洋岸北西部までチームのファン層を拡大したい
Rose Quarterの各会場で開催されるさまざまなイベントを通じて、ファンとの交流を深めたい
成果
シーズンチケットの更新率が 96% を達成
試合ごとのチケット売上が 30% 増加
電子メールの開封率が 45% を達成
「慎重に検討を重ねた結果、機能性の高さからAdobe Marketo Engage Engageを選択しました。ファンの行動に関するデータを収集して、当チームのMicrosoft CRMデータと統合できる能力が、採用の決め手となりました」
Vincent Ircandia氏
Portland Trail Blazers、ビジネス分析部門バイスプレジデント
Portland Trail Blazersは初めての勝利を収めて以来、全米プロバスケットボール協会(NBA)の最も成功したバスケットボールチームのひとつに成長しました。同チームはその輝かしい功績に満足することなく、本拠地のポートランドを超えて、オレゴン州のその他の地域と太平洋岸北西部にファン層を拡大する取り組みを進めています。同チームの管理部門は、ポートランドにある複合スポーツエンターテインメント施設「Rose Quarter」において、150を超えるコンサートや家族向けのショー、スポーツイベントを開催して、より多くのファンを魅了したいと考えています。同施設は30エーカー(約12万1,405平方メートル)の広さを誇り、Moda CenterおよびVeterans Memorial Coliseumというふたつの多目的競技場を併設しています。
幅広いデモグラフィックや場所に対応するマーケティング施策を構築したいと考えていた同チームは、より的確なターゲティングによってファンを魅了する方法を求めていました。それを実現したのが、Adobe Marketo Engageです。
「慎重に検討を重ねた結果、機能性の高さからAdobe Marketo Engage Engageを選択しました。ファンの行動に関するデータを収集して、当チームのMicrosoft CRMデータと統合できる能力が、採用の決め手となりました」と、同チームのビジネス分析部門バイスプレジデントであるVincent Ircandia氏は述べています。
「ファンを包括的に把握できるようになったことで、エンゲージメントを高め、会場へ足を運んでいただける長期的なファンを獲得できました」
Vincent Ircandia氏
Portland Trail Blazers、ビジネス分析部門バイスプレジデント
メッセージのパーソナライゼーション
同チームは、幅広いファン層を擁しています。同チームの試合やRose Quarterでのコンサートが初めてのファンも多く、ひと試合だけを観戦する方もいれば、複数の試合やシーズンチケットを購入する方もいます。同チームは、ファンにより魅力的な体験を提供すれば、より多くのファンにシーズンチケットを購入してもらえるのではないかと考えました。
NBAの最も革新的なチームのひとつである同チームは、先進的なテクノロジーを活用して得られるインサイトをもとに、ファンの行動をより包括的に把握し、ファンの状況やニーズに即したコンテンツ、イベント情報、チケットオファーを提供することによってもたらされる価値を認識していました。しかしその実現は、言うほど容易ではありませんでした。同チームでは、いくつかの電子メールツールを既存システムに統合していましたが、これらのツールが対応できたのは、セグメント化されていない電子メールキャンペーンを一斉に配信することでした。ファンの行動データを収集できないため、メッセージをタイミングよく配信することや、的確にターゲティングして有意義な情報を配信することができなかったのです。
「Adobe Marketo Engage Engageは導入しやすく、すばやく展開してファンにメッセージを届けることができました。これは当チームにとって、非常に大きな成果でした」
Vincent Ircandia氏
Portland Trail Blazers、ビジネス分析部門バイスプレジデント
ファンのエンゲージメントを測定
複数のツールを比較検した結果、同チームは2013~2014年シーズンの直前に、Adobe Marketo Engage Engageの導入を決定しました。これにより、カスタマージャーニーの各段階で、複数のデモグラフィックやファンの種類に応じてターゲティングされた、多様なキャンペーンを迅速に構築できるようになりました。
「Adobe Marketo Engage Engageは導入しやすく、すばやく展開してファンにメッセージを届けることができました。これは当チームにとって、非常に大きな成果でした」と、Ircandia氏は述べています。
Adobe Marketo Engage Engageと既存のMicrosoft Dynamics CRMを連携することで、同チームのサービス部門は、顧客の行動を正確に把握して、電子メールメッセージが開封されているかどうかを確認できるようになりました。さらに、これらのインサイトを活用して、電話や電子メールによるフォローアップが必要かどうかを判断することが可能になりました。同チームは、webサイトのさまざまな用途にAdobe Marketo Engage Engageのフォームを導入し、顧客がフォームに入力して送信したことを営業マネージャーがすばやく把握できるようにしました。その情報は「ホットリード」としてCRMに送られ、すぐに電話でフォローアップされます。
「ファンを包括的に把握できるようになったことで、エンゲージメントを高め、会場へ足を運んでいただける長期的なファンを獲得できました」と、Ircandia氏は述べています。
その成果は目覚ましいものでした。同チームによると、シーズンチケット購入者の96%が契約を更新し、シーズンチケットの売上が前年比9%増加しました。エンゲージメント指標も急上昇しています。電子メールの開封率は、試合に関するものが45%、コンサートやイベントに関するものが約25%を達成しました。
同チームは、Adobe Marketo Engage Engageを導入したおかげで、シーズンチケット購入者向けの更新案内メールの開封率が、75%まで向上したと評価しています。さらに、追加特典などのコンバージョン率の改善は、同チームのマーケティング分析部門とチケット販売部門の信頼関係と連携の強化に貢献しています。以前は、販売部門に引き渡されていた見込み客の多くは、ターゲットとして不適格でした。現在は、顧客がカスタマージャーニーのどの段階にいるのかを非常に正確に把握できるようになり、コンバージョンの最適なタイミングを見極めることが可能になりました。
Ircandia氏は次のシーズンに向けた取り組みについて、「当チームのマーケティング施策とデータ基盤が、最高の成果をもたらしてくれると確信しています。その中核を担うのは、Adobe Marketo Engage Engageです」と述べています。