コンテンツフラグメントとエクスペリエンスフラグメント

Adobe Experience Manager Sitesでの、コンテンツフラグメントとエクスペリエンスフラグメントによる大規模な制作
コンテンツフラグメントとエクスペリエンスフラグメントは、デジタルエクスペリエンスを管理および配信するための、Adobe Experience Manager Sitesの強力な機能です。コンテンツフラグメントは、様々なチャネルで効率的に再利用および配信できる構造化されたコンテンツの提供に優れています。一方、エクスペリエンスフラグメントは、事前に設計されたコンテンツブロックを再利用することで、ブランドの整合性を維持し、webサイトなどのプラットフォーム向けのコンテンツ制作を迅速化します。
コンテンツフラグメントとは?
コンテンツフラグメントは、ページに依存しないアセットであり、コンテンツ作成者は、webページの構造とは独立してコンテンツフラグメントを開発および管理することができます。コンテンツフラグメントはチャネルに依存しないため、同じコンテンツを、webサイト、モバイルアプリケーション、新しいプラットフォームなど、複数のデジタル顧客接点に容易に展開できます。
コンテンツフラグメントモデルは、コンテンツフラグメントの基本的な構造を定義します。このモデルは、コンテンツフラグメントに含めることができるデータフィールドのタイプを前もって決定する青写真のような役割を果たします。フィールドには、単純なテキスト、数値、日付、他のコンテンツフラグメントやデジタルアセットへの参照など、幅広いデータタイプを利用できます。コンテンツフラグメントモデルは、次の3つのタイプに分類されます。1) シンプルなテキストベースのコンテンツに適した基本モデル、2) 多様なデータタイプを組み込んで複雑な情報構造をサポートする複合モデル、3) 他のフラグメントへの参照を通じて階層的なコンテンツを作成可能なネストモデルの3つです。
コンテンツフラグメントの主な特徴
コンテンツフラグメントのモジュール性により、複数のページやチャネルで再利用可能な独立したコンテンツ単位を作成できます。更新を一元的に実施し、フラグメントが使用されているあらゆるインスタンスに反映させるこの再利用性により、効率的なコンテンツ作成が促進されます。コンテンツフラグメントはバリエーションの作成もサポートし、特定のチャネルやシナリオに合わせてコンテンツを適応させることができます。
コンテンツフラグメントは、GraphQL APIを含むAPI経由でコンテンツにアクセスして配信するヘッドレスコンテンツ配信においても重要な役割を果たします。コンテンツフラグメントには、テキストベースのコンテンツだけでなく、画像を組み込んだり、他のコンテンツフラグメントやデジタルアセットへの参照を設定したりして、リッチで相互に関連したコンテンツ構造を構築することができます。また、コンテンツフラグメントは言語ワークフローもサポートしており、グローバルなオーディエンス向けのコンテンツの翻訳やローカリゼーションを促進します。
エクスペリエンスフラグメントとは?
エクスペリエンスフラグメントの主な特徴
エクスペリエンスフラグメントは視覚的な性質が特徴であり、異なるプラットフォームをまたいでコンテンツの見た目や雰囲気を明示的に定義します。Adobe Experience Managerのコンポーネントを使用して構築され、事前に定義されたテンプレートをもとにしているため、デザインと機能の一貫性が保持されます。エクスペリエンスフラグメントは、特定のチャネル、ターゲットオーディエンス、特定のユースケースなどに合わせたバリエーションの作成をサポートし、エクスペリエンスの詳細な調整を可能にします。Adobe Experience Manager Sitesのページにシームレスに統合したり、Adobe Experience Manager Content ServicesとAPIページ経由で外部アプリケーションやサードパーティプラットフォームに配信したりできます。エクスペリエンスフラグメントの様々なインスタンスは、一貫性を維持するために、Adobe Experience Manager Sitesのライブコピー機能を使用してソースと同期されます。
https://video.tv.adobe.com/v/3428139t1/?hidetitle=true&captions=jpn
コンテンツフラグメントとエクスペリエンスフラグメントの比較
機能
コンテンツフラグメント
エクスペリエンスフラグメント
コンテンツフラグメントとエクスペリエンスフラグメントの例と用途
コンテンツフラグメントの例
- 製品説明: コンテンツフラグメントとして作成された製品説明は、webサイトやモバイルアプリケーション全体で一貫して再利用することができるため、チャネルをまたいで製品情報を統一できます。
- ブログ投稿や記事: ブログ投稿や記事の本文は、コンテンツフラグメントとして管理することができるため、様々なレイアウトやwebサイトをまたいで、フォーマットやメタデータを統一することができます。
- 顧客の声: 顧客の声のコレクションをコンテンツフラグメントとして作成および管理し、webサイトの様々なページに組み込むことで、信用と信頼性を高めることができます。
- 行動喚起メッセージ: 特定のキャンペーンやオーディエンスセグメントに合わせて作成された、様々なバージョンの行動喚起メッセージを、コンテンツフラグメントとして効率的に管理し、関連する顧客接点に展開することができます。
- 著者の略歴: 著者情報はコンテンツフラグメントに保存し、複数の記事やwebサイトで一貫して使用することができます。
エクスペリエンスフラグメントの例
- ウェブサイトのヘッダーとフッター: ナビゲーションリンクやブランディング要素を含む一貫性のあるヘッダーとフッターをエクスペリエンスフラグメントとして作成し、webサイトのあらゆるページで再利用することで、一貫性のあるユーザーエクスペリエンスを実現できます。
- プロモーションバナー: 特定のデザインとメッセージ組み合わせた人目を引くプロモーションバナーをエクスペリエンスフラグメントとして作成し、様々なページやチャネルにすぐに配置することができます。
- 商品紹介やティーザー: 注目商品を紹介するセクションや新商品のティーザーをエクスペリエンスフラグメントとして作成し、webサイトの様々なランディングページやセクションで再利用することができます。
- ソーシャルメディアの投稿: 画像やテキストを含む、ソーシャルメディアの投稿用に事前にデザインされたテンプレートをエクスペリエンスフラグメントとして作成し、様々なプラットフォームに迅速に適応させることができます。
- キャンペーン専用のランディングページセクション: マーケティングキャンペーン用の特定のコンテンツブロックを、カスタマイズしたレイアウトやメッセージとともにエクスペリエンスフラグメントとして作成し、関連するランディングページに展開することができます。
- パーソナライズされたコンテンツブロック: エクスペリエンスフラグメントのバリエーションを作成して、特定のオーディエンスセグメントの好みや行動にもとづいて、パーソナライズされたコンテンツを配信することができます。