コマースサイトビルダーの比較

より強力なコマースサイトビルダーにアップグレードする場合も、コマースサイトを初めて構築する場合も、その能力や搭載しているツール、機能により、幅広い選択肢があります。UXに重点を置いているビルダーや、バックエンドの使いやすさを重視しているビルダー、その両方を取り入れているビルダーなど、さまざまです。

こうしたさまざまな機能や性能をわかりやすく比較すると、業界、ブランド、オーディエンス、SEO戦略、売上および利益などに影響を与える要因にもとづいて、自社のニーズに最も適したビルダーを選定することができます。

高く評価されているコマースビルダー(2022年)

本記事では、次のコマースビルダーの特徴を解説して比較し、また、それらのビルダーを選定する際のヒントを紹介します。

コマースサイトビルダーの比較表

1. Adobe Commerce (Magento)

Magentoは、コマースのサポートと機能を提供する最初の主要なオープンソースプラットフォームでした。この業界をリードするコマースビルダーは、現在、Adobe Commerceへと進化を遂げました。B2BとB2Cの両方に対応するAdobe Commerceは、柔軟性、見た目、使いやすさを追及する場合、非常に優れた選択肢となります。

他のコマースサイトビルダーと同様に、Adobe Commerceもドラッグ&ドロップによるデザイン機能を備えていますが、その違いは、洗練されたUXにより、容易に魅力的なショッピング体験を構築できる点です。

適している企業: 業界や業種を問わず、あらゆる企業に最適です。包括的なコマースビルダーとして高く評価されているAdobe Commerceは、使い方が容易で、オンラインでビジネスを立ち上げ、管理し、拡大するために必要となるあらゆるツールを提供します。マイクロビジネスから、数十ものブランドを管理する企業まで、Adobe Commerceなら、魅力的なコマースサイトを構築しながら、必要なあらゆる機能を提供することができます。


デザイン機能: ドラッグ&ドロップ方式の制作、使いやすいパーソナライズ機能、何千もの無料のデザインテーマに加えて、在庫管理、販売、マーケティングに役立つ数多くの使いやすいツールが揃っています。

B2BまたはB2C: Adobe Commerceは、B2BやB2Cを問わず、あらゆる種類のコマースサイトを構築することができます。消費者と企業のどちらに販売する場合にも、Adobe Commerceがお役に立ちます。

レポート機能: 優れたデータ分析とビジネスインテリジェンスにより、販売管理に必要なあらゆるインサイトを獲得し、カスタマージャーニーを精査して、消費者がどのように自社サイトを訪れ、離れていくのかを把握することができます。また、高度な監視機能とアラート機能を備えているため、課題が発生した際に、すばやくその原因を探り、対応することができます。

拡張機能: Magento Marketplaceでは、Adobe Commerceのパフォーマンスを強化、拡張するプラグインやアドオンが無数に提供されており、サイトの合理化、商品の閲覧性の向上、帳簿管理、在庫管理など、さまざまな拡張機能を利用できます。

Adobe Commerceは、オンラインでビジネスをおこなうために必要となるあらゆる能力を、ひとつにまとめて提供しています。コマースに取り組み始めたばかりでも、Adobe Commerceなら、新しい商品ページの立ち上げ、支払いの処理および管理、顧客関係管理など、コマースサイトのあらゆる面に、オンラインで対応するためのツールが揃っています。規模を問わず、コマースを軸に成長を遂げる企業に強力かつ柔軟性の高いソリューションを提供します。

2. BigCommerce

BigCommerceは、オープンSaaSプラットフォームであり、あらゆる規模の企業がオンラインストアのホスト、構築、管理をおこない、SEOを最適化できるコマースサイトビルダーです。また、BigCommerceは、オンラインマーケティング向けのツールや優れたセキュリティ能力も提供しています。

適している企業: 大規模な在庫管理や販売ニーズを抱える企業に適しています。

デザイン機能: ドラッグ&ドロップ式のページビルダーと豊富なテーマライブラリを備えています。

B2BまたはB2C: 両方に対応しています。

レポート機能: BigCommerceは、サイトや販売に必要なさまざまなインサイトを獲得するための標準的な分析ダッシュボードを備えています。

拡張機能: BigCommerceは、広範なアプリを用意したライブラリを備え、サイト管理などのための豊富なオプションを提供しています。

BigCommerceは、企業の規模を問わず、パンフレットタイプのテンプレートでは適切に表示できないような、膨大な商品在庫を提示したい企業にとって、優れたソリューションです。

3. Shopify

Shopifyは、2006年に登場し、新しいコマースサイトの構築やコマースビジネスへの移行をサポートする、現在最も有名なコマースサイトビルダーのひとつです。サイトの構築経験がない場合には最適な選択肢のひとつとなりますが、経験や知識を有している場合には、さまざまな制約が生じることもあります。

適している企業: オンライン販売を拡大したいが、SEO、SEM、HTML、サイト構築のベストプラクティスを十分に理解できていない、マイクロビジネス、スモールビジネス、コマースの経験のない企業に適しています。

デザイン機能: Shopifyでは、何千もの新しいストアShopify は、何千ものテーマからストアフロントを選択し、非常にシンプルなコマースサイトを構築できるため、コマースサイトビルダーの誕生した当初から長きにわたり利用されています。無料のテンプレートは数種類しか用意されていませんが、一度導入すれば、カスタマイズ可能な膨大なテーマライブラリを利用でき、使いやすさを重視した機能をすぐに利用できます。しかし、より包括的な機能や能力を求める企業にとっては、柔軟性が低く選択肢が少ないでしょう。

B2BまたはB2C: 小規模から中規模な企業のB2BとB2Cの両方のビジネスモデルに対応しています。

レポート機能: 利用プランに応じてさまざまなレベルのレポート機能が提供され、売上やサイトのトラフィックに関するインサイトを得ることができます。

拡張機能: Shopifyにはさまざまな拡張機能が用意されており、アプリストアには1,300近いアプリケーションがあるため、好みのウィジェットや分析アプリをすぐに手に入れることができます。手作業で構築するための退屈な作業が不要で、ほとんどのコマースプロセスが自動化されているため、ビジネスを自由に運営し、オンライン販売で利益率を高めることができます。

Shopifyは使いやすく、web開発者を雇用する余裕のない小規模な企業が、コマースビジネスのニーズを満たし、その規模を拡大していくのに役立ちます。しかし、このシンプルさは、自由にコーディングができる経験豊富な開発者にとっては、魅力が半減してしまうのも事実です。また、見た目、SEO、コンテンツの入力と配置、ナビゲーションの配置など、多くの要素の判断がプラットフォームによって処理されるため、構築されたコマースサイトが画一的な似通った印象を与えてしまいます。また、マーケティングとSEOに関しては、高い能力を有していません。

4. Wix

Wixは、優れたサイトスピード、豊富なテンプレートライブラリ、低価格で知られており、中小企業向けの評価の高いコマースサイトビルダーのひとつです。

適している企業: 優れたアイデアを有し、顧客が容易に利用できるwebサイトやアプリを構築するために、すぐに使用できるシンプルなドラッグ&ドロップ方式のツールを備えたビルダーを探している企業に最適です。

デザイン機能: ドラッグ&ドロップでサイト構築が可能で、Wixアプリマーケットでは、サイトを改善するための豊富なアプリを入手することができます。

B2BまたはB2C: Wixは、その機能性から、一般的にB2Cの運営に適しています。

レポート機能: Wixでは、特定のニーズに合わせて編集できるよう、作成済みの複数のレポートスタイルを提供しています。棒グラフ、円グラフ、その他のタイプに切り替えることができるため、自社の重要なデータを好みの形式で確認することができます。

拡張機能: Wixには、さまざまな拡張機能、アプリ、ウィジェット、その他のリソースが付属しており、堅牢な使いやすいwebサイトを構築することができます。

Wixのライブラリは、多数のサイト構築オプションを備えている競合製品に比べると限定的です。しかし、webサイト構築の経験がほとんどなく、それほど多くのオプションを必要としないスモールビジネスにとっては、非常に魅力的なサービスです。Wixは、最近、ネイティブのモバイルアプリビルダーを発表し、コーディングすることなく、誰もが容易にアプリを作成できるようになりました。

5. Squarespace

Squarespaceは、スモールビジネスや、個人で運営するマイクロビジネスの「ソロプレナー」の間で普及しています。20年近い歴史があるSquarespaceは、無制限のストレージを備えたネイティブホスティングを提供するwebサイト構築ツール兼コンテンツ管理システムであり、最近ではコマースサイトビルダーとしても進化しています。

適している企業: スモールビジネスやソロプレナーで、魅力的かつ軽快なモバイルファーストなHTML5対応の「パンフレットスタイル」のwebサイトを構築したい企業に適しています。

デザイン機能: Squarespaceは、操作が容易で、ほとんどの企業が苦労することなく使用できます。ドラッグ&ドロップでテキストブロックを作成でき、画像やグラフィックなど他のコンテンツと切り替えながら使用することができます。ビジネスプラン以上であれば、カスタムCSSに対応していますが、ハードコーディングでブロックを追加すると、サイトにコードが表示されたり、全面的にデザインが壊れてしまったりすることがあると、多くの顧客企業から不満の声が上がっています。

B2BまたはB2C: B2BやB2Cを問わずにコマースサイトを構築できると、同社はアピールしています。ただし、場所を問わずに販売できるわけではありません(理由は後述)。

レポート機能: パソコンからでもレポートを確認できますが、Squarespaceでは、サイト管理に必要なアプリのダウンロードを推奨しています。アプリからページビューやトラフィック分析にアクセスして、基本的な状況を把握することはできますが、データ共有したり、より詳細な分析が必要な場合は、Squarespaceはあまり適していません。

拡張機能: 他のコマースサイトビルダーとは異なり、Squarespaceが提供するアプリライブラリの数は非常に少なく30未満です。しかし最近、SquarespaceはVideo Studioをリリースしました。これにより、モバイル デバイスから撮影し、プロフェッショナルな外観を提供する「ガイド付きプロジェクトテンプレート」を利用して、魅力的な動画を作成できるようになりました。

Squarespaceは、少数の商品を展示し、オンラインで販売をしたいと考えているマイクロビジネスやスモールビジネスに適しています。先ほど、「場所を問わずに販売できるわけではない」と説明しましたが、それは多通貨取引に対応できないため、グローバルでは利用できないためです。SKU在庫が何千個もある場合、Squarespaceは適していませんが、在庫が少なくローカルで販売する小規模な会社には適しています。

6. Square

Squareは、その能力や提供するサービスから、高く評価されています。Squareは非常に直観的で、誰にでも使用できるように設計されています。また同社は、サイトビルダーを提供する前は、決済処理の大手として高く評価されていました。そのため、Squareを選択した場合、実店舗での販売やバーチャル取引から、サイト構築、在庫管理、顧客関係に至るまで、多くの用途に活用することができます。

適している企業: Squareは決済代行とコマースサイト構築の両方に対応できます。ダッシュボードには、有料広告、メールマーケティング、在庫管理、放棄カートの回復、カスタマージャーニーの表示など、さまざまなコマースニーズに対応する機能が搭載されています。

デザイン機能: Squareはモダンで魅力的な外観が特徴ですが、テンプレートの一部を変更したい場合、あまり柔軟性がありません。新しい商品をSquareに追加するのは容易で、サイトに掲載済みの商品には、あらゆる種類の修正やパーソナライゼーションをおこなうことができます。しかし、他の大手コマースサイトビルダーのようにテンプレートを無数に備えているわけではなく、自らコーディングすることもできません。しかし、商品をオンラインで販売し、どこからでも購入できるようにしたいのであれば、Squareは優れた選択肢となります。

B2BまたはB2C: B2BとB2Cの両方に対応していますが、単一のサイトで両方に対応するのは避けた方が無難です。

レポート機能: Squareは、売上管理はもちろん、トラフィックやカスタマージャーニーを可視化するための強力な分析機能を備えています。特定の商品に対する顧客エンゲージメントから、取り扱っているあらゆるSKUのドロップオフ率まで、あらゆることを確認することができます。

拡張機能: 広範なアプリや拡張機能を求めているのなら、Squareは向いていません。テンプレートにしても、Squareの提供するものは一般的なものです。シンプルで白っぽい背景に、商品やサービスの画像が配置されているような状態です。しかし、Squareは、管理、マーケティング、簡易的なSEO、トランザクション処理など多くの機能を提供しているため、他のサイトビルダーとは違い、サイト運営に多くのアプリを必要としないと感じるかもしれません。

コマースサイト構築は、同社にとってセカンドステージと呼べるもので、それを成功に導きました。しかし、Squareはマイクロビジネスやスモールビジネスというより、オンライン販売に取り組むことを決めた小売店などに適しています。

7. Volusion

Volusionは、2018年に、誰もが使いやすいプラットフォームとしてVolusion V2がローンチされて以来、2022年になっても、最も人気のあるホスティング型コマースサイトビルダーのひとつです。Volusionは、弱点もありますが、シンプルで、優れたサポートを備え、オンラインでビジネスを立ち上げ、運営し、拡大するために必要なあらゆる機能を提供しています。

適している企業: コマースサイトのデザインにおける先行者のひとつであるVolusionは、マイクロビジネスやスモールビジネスに最適な包括的なサービスを提供しています。

デザイン機能: Volusionは、サイト構築の経験がなくても、容易に使用できる機能を備えており、デザインの仕上げに必要な手厚いサポートが受けられます。加えて、標準的なポイント&クリックで操作でき、ドラッグ&ドロップの機能も備えています。

B2BまたはB2C: 比較的小規模なB2Cビジネスに適しています。

レポート機能: Volusionの分析機能は、あまり優れているとは言えません。Googleタグマネージャーに登録する必要があり、サードパーティのデータトラッカーが導入される可能性があります。ダッシュボードはランダムにセットアップされ、データも正確ではありません。

拡張機能: 拡張機能やアプリは用意されておらず、利用できる機能はかなり限定されています。

価格とデータに関する潜在的な懸念のために、Volusionは優れた選択肢ではありません。同等またはそれ以上の機能を提供する、無料または安価な選択肢が他にあります。

8. Weebly

Weeblyは、主要な支払いオプションを利用できる、比較的堅牢なSSL暗号化ショッピングカートを提供しています。2000年代半ばに設立され、2016年に本格的にコマース企業に対応するようになりました。シングルクリック構造やShippoとの連携による発送の簡素化でよく知られているWeeblyは、多くの機能が備わっています。最近では、Squareに買収され、より包括的なコマースサービスのための決済処理に統合されました。

適している企業: Weebly(現在もスタンドアローンプラットフォームとして利用可能)は、マイクロビジネスやスモールビジネスに最適な基本的なサイトビルダーです。

デザイン機能: Weeblyはドラッグ&ドロップ、モバイル最適化、レスポンシブデザイン機能を備えていますが、テンプレートやテーマが非常に少なく、多くの要望があります。また、PDFを挿入することができず、Weeblyで動作する唯一のドキュメントビューアであるScribdにアップロードする必要があります。

B2BまたはB2C: B2BまたはB2Cのどちらにも利用できますが、B2Cのオンライン小売企業により適しているようです。

レポート機能: 独自のレポート機能は備えていませんが、ダッシュボードからGoogle Analyticsを利用して、サイト分析を簡素化することができます。

拡張機能: Weeblyアプリセンターでは数百のアプリと拡張機能が提供されていますが、すべてサードパーティ製であり、その品質を審査されていないことがあります。

2022年、Squareを使用することで、Weeblyが提供するあらゆる機能を使用できるようになり、Weeblyを単独で使用する必要はなくなりました。

自社ビジネスに最適なコマースサイトビルダーの選び方

ここでは、最適なコマースサイトビルダーを選択するためのヒントを紹介します。

コマースサイトビルダーに関するよくある質問

コマースサイトとは何ですか?

訪問者が一般的な支払方法を使用して、製品、サービス、またはその両方を購入できるサイトのことです。在庫を管理し、レポートを容易に取得、共有できるプラットフォームで、取引処理機能を提供または統合します。

コマースサイトビルダーとは何ですか?

コマースサイトビルダーとは、SaaS、ソフトウェア、アプリ、その他のタイプのプラットフォームであり、自社またはサードパーティのホスティングを通じてコマースサイトの構想、ローンチ、管理を実施することができ、コンテンツ、在庫、販売、時にはマーケティング活動の分析や管理をおこなうことができるものです。

優れたコマースサイトビルダーとは?

他を凌駕する能力と機能を備えていると評価されているのは、Adobe Commerceです。クラウドベースのオムニチャネルソリューションの強力なポートフォリオを備えており、デジタルと物理的なショッピング体験を緊密に統合することができます。

コマースサイトの構築を始めるには

コマースサイトにはさまざまな選択肢がありますが、それぞれの利点を把握し、最も重要なものを見極めれば、重視すべきものにもとづいて選択することができます。例えば、カスタマイズ性、在庫管理能力、価格、SEOやマーケティング機能といったことが重視されます。

ビルダーをまだ導入していない場合は、現在必要な機能と5年後に必要な機能をリストアップすることから始めましょう。自社ビジネスの現在と5年後を比較してみてください。5年後のビジネスには、優れたマーケティング能力、SEO対策、コマースサイトの強化、柔軟性の高いカスタマイズ、容易な設計と管理など、何が必要となるのかを検討します。そうしたことを考慮すれば、どのプラットフォームが最適かはすぐに明らかになります。

将来にわたりアップグレードする必要のないビルダーを利用したい場合でも、既存のビルダーからアップグレードしたい場合でも、Adobe Commerceなら、あらゆる能力と高い柔軟性を備えています。無料トライアルに登録し、すぐに体験しましょう。

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