デジタルマーケティングとは?施策や手法、戦略立案のポイント
近年、デジタルマーケティングという言葉はすっかり定着しました。ただ、「なんとなくわかったつもりでいるけど、実はwebマーケティングとの違いがはっきりしない」「今さら聞けないけど、もう少し詳しく知りたい」といった方のために、デジタルマーケティングの概要やwebマーケティングとの違い、注目される理由といった基礎的な内容を解説します。また、実際にデジタルマーケティングを実施する際に役立つ、戦略立案のポイントについてもご紹介します。
目次
- デジタルマーケティングの基礎や経緯
- デジタルマーケティングとwebマーケティングの違い
- デジタルマーケティングが注目される理由
- デジタルマーケティングの戦略立案のポイント
- デジタルマーケティングを支えるツールの変化
- 今後、デジタルマーケティングで注目されている技術
- マーケティング担当者に求められる変化
- デジタルマーケティングを支えるAdobe Marketo Engage
- まとめ
デジタルマーケティングの基礎や経緯
デジタルマーケティング(digital marketing)とは、任意のデジタルチャネルを利用し、データとコンテンツを駆使して実施するマーケティング手法です。「デジマ」と略されることもあります。
デジタルマーケティングの認知が急拡大した2010年代中盤から後半ごろには、専門の部署を作って対応を強化する企業も珍しくありませんでした。また、マーケティングのトレンドは時代にともに変化し、同時にさまざまなチャネルが生まれてきました。デジタルマーケティングが注目され、普及してきた経緯を確認しておきましょう。
大量生産、大量消費時代の主流は「マスマーケティング」
市場に並ぶものが少なく、選択肢を絞り込むための情報も限定されていた時代は、大量生産と大量消費を前提としたマスマーケティングが主流でした。
マスマーケティングとは、新聞やテレビ、ラジオ、雑誌などのメディアを通して、不特定多数を対象として行うマーケティングです。マスマーケティングは、特定の市場で大きなシェアを持つ企業が行う手法としては有効ですが、市場に物が増えて顧客が「選ぶ側」に立った1970年頃からは、画一的なマスマーケティングから、顧客の立場や志向を踏まえたマーケティングへとトレンドが移り変わっていきました。
このような、顧客の立場や志向を踏まえたマーケティングは、マーケットセグメンテーションやターゲットマーケティングと呼ばれています。なお、価値観が多様化し、趣味嗜好が多岐にわたる環境では、マスマーケティングよりもセグメントされた顧客一人ひとりに対するマーケティングが効果を発揮しやすいと考えられます。
インターネットの普及により台頭した「webマーケティング」
インターネットが普及して顧客自身が情報を入手できるようになった1990年頃からは、消費者に価値やベネフィットを提供できるマーケティングが求められるようになりました。
こうした流れにのって台頭してきたのが、顧客を呼び込む集客のプロセスから、商品やサービスをすすめて購入につなげる販売までを、すべてオンラインで行うwebマーケティングです。webマーケティングでは、広告ごとの集客効果や、ページ閲覧回数などを詳細に確認し、施策の改善に活かすことが可能になりました。
ビッグデータやAIの利用で進化した「デジタルマーケティング」
スマートフォンやIoTデバイスなどの普及により、行動履歴や利用履歴など、企業が取得できるデータはさらに増加しました。これらのビッグデータやAIを利用することで、オンライン上で取得できるすべてのデータから顧客のニーズをくみ取る、デジタルマーケティングが可能になったのです。
デジタルマーケティングは、ビッグデータやAIの利用により進化したマーケティング手法だといえるでしょう。
なお、「デジタルマーケティング」という用語の起源は諸説ありますが、アドビはその概念を具現化し、普及させることに貢献してきました。
「デジタル」が社会に浸透した時代の「デジタルビジネス」
一般に、それまであまり知られていなかった概念が普及していき、身近な存在として浸透すると、その概念についてことさら取り上げるほどではなくなっていきます。例えば、登場当初は「The Internet」と定冠詞を付けて登場した、「インターネット」が挙げられます。インターネットは、現在でも存在するばかりか、重要さはまったく失われていません。しかし、当たり前の存在になったことで、インターネットについて語られる代わりに、その発展の上に登場した、さまざまな概念に注目が移っています。
「デジタルマーケティング」も、そうした展開を踏まえ、ことさら新規性の高い概念ではなくなり、やがて身近な概念へと変わっていきました。その背景は、「デジタル化」「デジタル変革」のように、デジタルが社会の隅々にまで浸透し、成熟したことが指摘できます。デジタルはもはや社会で普遍的な概念なので、「マーケティング」にあえて「デジタル」を冠するまでもなく、デジタルという要素はマーケティング活動やビジネス活動に必ず含まれ、不可分なものとなったのです。しかし、デジタルマーケティングの概念の重要さが失われた訳ではありません。マーケティングという広義の概念に包摂された、と理解するとよいでしょう。
現代のビジネスにおいて、デジタルは不可分な存在になりました。こうしたビジネスのあり方は、「デジタルビジネス」と呼ばれています。なおこの用語も、いずれは上記のような展開を踏まえて、ことさら取り上げるほどの概念ではなくなるかもしれません。
デジタルマーケティングとwebマーケティングの違い
デジタルマーケティングとwebマーケティングは、中心となる技術がインターネットであり、web上で施策を展開する点も共通していることから、違いがわかりにくく混同されがちです。
ここでは、デジタルマーケティングとwebマーケティングの関係性について確認しておきましょう。下の図のとおり、デジタルマーケティングはwebマーケティングより広い意味合いで使われています。
いわば、デジタルマーケティングはwebマーケティングを内包する存在です。
webマーケティング
webマーケティングは、webを主軸として展開するマーケティングで、webの世界に閉じたマーケティング手法です。
多くの場合、企業の運営するwebコンテンツを充実させて、いかにしてそこに顧客を流入させ、誘導し、購買などのアクションにつなげていくのかを考えます。具体的には、SEOやリスティング広告の利用、コンテンツの充実など、webを中心とした施策を実施し、web上で取得可能な情報を使ってアクセス解析や効果測定、その後のwebの改善などを行います。
デジタルマーケティング
デジタルマーケティングは、オンラインで得られるあらゆるデータやタッチポイントを利用するマーケティングです。
考えられるタッチポイントと利用されるデータには、web、ブラウザ、検索エンジン、SNS、メール、モバイルアプリ、ビッグデータ、VR、口コミサイト、デジタルサイネージ、デジタルのポイント会員情報、サイトにアクセスした際の位置情報などがあります。
もちろん、スマートフォンをはじめとしたスマートデバイスから得られるデータの利用も、デジタルマーケティングの範疇です。スマートフォンユーザーと強くつながるために、デジタルマーケティングの存在は欠かせません。顧客とのあらゆるオンラインの接点を包括的に取り込むことができるデジタルマーケティングは、webマーケティング以上に顧客一人ひとりと深い関係性を構築し、企業ブランドや商品、サービスの強力なファンを獲得するチャンスを広げる手法だといえるでしょう。
デジタルマーケティングが注目される理由
デジタルマーケティングが注目される理由としては、どのようなことが挙げられるのでしょうか。主に、3つの理由があると考えられます。
新型コロナウイルス感染症の影響によるデジタルシフト
デジタルマーケティングが注目される契機のひとつは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が巻き起こしたパンデミックです。世界各国で外出が制限され、仕事はテレワークが推奨されるなど、対面でのコミュニケーションが著しく制限されました。特に大きな打撃を受けたのが、飲食や小売など、実店舗への来店がカギとなるビジネスモデルの業界でした。
こうした業界では、新たな顧客との接点を模索せざるをえなくなり、デジタルシフトが進みました。
webやアプリでテイクアウトの注文を受けつける店舗の増加や、Uber Eats、出前館といったオンラインで予約や決済を行うデリバリーサービスの台頭はその典型です。
B2Bビジネスでも、これまで開催されてきたリアルのイベントや展示会、セミナーに代わってウェビナーが増加したり、動画を含めたデジタル広告をスタートしたりと、リード(見込み顧客)獲得の手法が変化しました。これに伴い、デジタル技術を駆使したマーケティングに注力する企業が増えました。
スマートフォンやタブレットなどデバイスの多様化と普及
スマートフォンやタブレットの普及によって、インターネットにアクセスするユーザーが成人男性や女性、高齢者、子供など、幅広い層へと広がったのも、デジタルマーケティングが注目される理由です。顧客が情報を得てサービスや商品を購入し、サポートを求め、みずからも発信する一連の流れは、スマートデバイスを使って行われることが一般的になりつつあります。
さらに、いつでも、どこからでもインターネットにアクセスできるようになったことで、情報収集のタイミングも大きく変化しました。顕著なのは、店舗にいながらにしてスマートフォンで商品の口コミやネット上の価格を検索するなど、オンラインとオフラインが重なり合うような購買行動の増加でしょう。
今や、オンラインの仕掛けによって実店舗への来店をはじめとしたオフラインでの行動を促す「O2O(Online to Offline)」から、オンラインとオフラインを融合させる「OMO(Online Merges with Offline)」と呼ばれる概念にもとづいたマーケティングへの移行が進んでいるともいわれています。
このように、顧客が従来とは異なるアクションをとるようになったことで、従来どおりのマーケティングでは成果が挙がらないケースが増え、デジタルマーケティングへの移行が進んでいると考えられます。
情報源の多様化
スマートフォンやタブレットなど、デバイスの多様化と普及に関連して、顧客の情報源も、検索エンジンやSNS、webメディアなど、多様化しています。
公式情報よりも、インフルエンサーによるSNSでの発信など、身近な情報や自分が信頼している情報を判断基準とするケースが増え、企業が描いたストーリーどおりに購買行動が進展しないことも多くなってきました。
このことは、マーケティング担当者にとっては決してピンチではなく、webマーケティングよりも顧客とのつながりを強化するチャンスであるともいえます。スマートデバイスは、1人で1台を利用することが多いため、顧客一人ひとりに最適化した、より精度の高いマーケティングにつなげられる可能性があるのです。
顧客がアクセスすることの多い情報源をしっかりと網羅し、デジタルマーケティングで継続的かつ包括的にアプローチすることができれば、企業ブランドや商品、サービスの強力なファンを獲得することができるでしょう。
デジタルマーケティングの戦略立案のポイント
デジタルマーケティングを実施する場合、webの施策だけでなく、あらゆるチャネルでのコミュニケーションを組み合わせながら仕掛けを作っていく必要があります。
また、デジタルマーケティングを実施する前に、既存の施策を見直しておくことが重要です。デジタルマーケティングが奏功すると取得できるデータが増えるため、既存の施策を見直しておくことで、デジタルマーケティングと既存の施策、両方の効果を最大化することができます。
ここでは、デジタルマーケティング戦略を立案する際に、行っておきたいポイントをご紹介します。
webマーケティングを見直す
現時点でのwebマーケティングの施策と成果を見直し、継続する施策と改善すべき施策について考えましょう。
下記の4点について、実施または見直しをおすすめします。
- webサイトはレスポンシブ対応しているか
- webサイトにおける問い合わせや資料請求への誘導は適切か
- SEOは効果を発揮しているか(検索経由で流入が増加しているか)
- ターゲットを選定し、適切なデジタル広告を打てているか
webマーケティングについては、下記の記事で詳しく説明しています。
コンテンツマーケティングを見直す
webマーケティングと同様に、コンテンツマーケティングの実施や見直しも必要です。
下記のメディアや、そのメディアで提供するコンテンツが、コンテンツマーケティングの対象になります。
- オウンドメディア
- メール
- デジタル広告
- ebookやホワイトペーパーなどのダウンロードコンテンツ
- ソーシャルメディア
- スマートフォンアプリのプッシュ通知
コンテンツマーケティングにおいては、顧客がどのような流れで、どんな情報にアクセスするのかを踏まえて、メディアと提供するコンテンツの組み合わせを考えたり、内容のブラッシュアップを図ったりすることが大切です。
例えば、スマートフォンを主体として情報収集をする人をターゲットにするなら、隙間時間にスマートフォンで情報をチェックすることを想定して、長い文章の記事コンテンツより短時間でチェックできるコンテンツを積極的に展開したほうがいいかもしれません。
また、ソーシャルメディアを主な情報源としている人にアプローチしたいなら、シェアしたくなる話題や画像を採用するのもひとつの手です。
コンテンツマーケティングについては、下記の資料で詳しく説明しています。
CRMとメールマーケティングを見直す
デジタルマーケティングの強みは、マルチチャネルで顧客とコミュニケーションがとれる点にあります。取得した顧客情報を有効に利用し、チャネルを横断した施策を実行することができるよう、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)戦略も実施または見直しを行いましょう。
顧客の属性からコミュニケーションの内容まで、あらゆるつながりをCRMで一元管理することで、顧客理解にもとづくマーケティングを可能にし、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)向上に力を発揮します。
CRMを利用したマーケティングで最も取り組みやすいのは、メールマーケティングです。定期的かつ画一的なメールマガジンの配信ではなく、CRMのデータにもとづく個別最適化された情報やオファーを送ることによって顧客との関係を深め、ロイヤリティを高めることができます。
メールマーケティングについては、下記の資料で詳しく説明しています。
KPIを設定する
デジタルマーケティングは、顧客データを統合し一元管理することで、初回の接点から購入に至るまでのプロセス全体を可視化してトラッキングできるというメリットがあります。
これまで計測できなかった指標を計測できるようになるため、単一チャネルでの指標に加えて、より収益に近い数値をKPIに設定するといいでしょう。
既存のwebマーケティングであれば、webサイトへのアクセス数、問い合わせ数、資料ダウンロードなどのコンバージョン数などが主なKPIでしたが、デジタルマーケティングのKPIは、売上や契約金額(件数)などを設定することをおすすめします。
マーケティング施策の指標と分析方法については、下記の資料で詳しく説明しています。
デジタルマーケティングを支えるツールの変化
webマーケティングの時代には、webのデータを中心としたAdobe AnalyticsやGoogle アナリティクスなどのツールがまず使われました。デジタルマーケティングに移行してからは、あらゆるチャネルを統合的に分析できることに加え、戦略立案から実行までワンストップで支援できる、MA(マーケティングオートメーション)が存在感を増しました。
MAが求められるようになった理由は、主に2つあります。
コミュニケーションのパーソナライズが必要になった
求められるツールが変化した理由のひとつは、ビッグデータと呼ばれる膨大なデータをもとに、消費行動を細かく正確に捉えられるようになり、多くの企業が顧客中心のパーソナライズされたコミュニケーションに取り組むようになったことです。
これまでの画一的な手法では効果が見込めなくなり、より手軽に顧客一人ひとりにあわせたマーケティングを実現できるツールに注目が集まりました。
マーケティング担当者の負担軽減と効率化が求められるようになった
もうひとつの理由は、マーケティング担当者の負担軽減と効率化が求められるようになったことです。
顧客とのコミュニケーションを人の手でパーソナライズした場合、マーケティング担当者の負担増加や人的ミスなどの課題が発生します。また、顧客とのタイムリーなコミュニケーションも難しいでしょう。
パーソナライズを自動化してくれるツールは、デジタルマーケティングに欠かすことができません。
拡大するマーケティングテクノロジー領域
MAはデジタルマーケティングに大変効果的ですが、それは高度なデジタルマーケティングの始まりにすぎません。マーケティングの幅広い領域をすべてカバーする、「万能」のツールは存在しないのです。そこで、MAをテクノロジーのハブとしつつ、自社のニーズに応じて拡張していくアプローチが一般的です。
「マーケティングテクノロジー」は略して「マーテク」とも呼ばれます。市場で流通しているさまざまなマーケティングテクノロジー、マーケティングツールの中から、自社のニーズに合いそうなベンダーのツールを選び、組み合わせていくと、より高度なデジタルマーケティングを実現することができます。こうして組み合わせたマーケティングテクノロジーの重なりは、「マーテクスタック」と呼ばれます。「スタック」は重なった層のことです。
そうして、さまざまなマーケティングテクノロジーを積み重ねていく、マーテクスタックを構築していくと、システム全体として複雑になりすぎて、処理の整合性やデータの整合性が取れなくなってしまうかもしれません。また、さまざまなツールを個々に使い分けるような運用方法は、使う人の負担になり、覚えきれない、使い切れないという問題に直面するかもしれません。マーテクスタックの構築には、綿密な計画と導入設計が不可欠です。
複雑化しがちなマーテクスタックを合理化し、高度なデジタルマーケティングの実効性を保ち、成果を出し続けるためには、次の資料が参考になります。
今後、デジタルマーケティングで注目されている技術
今後、デジタルマーケティングで注目されている技術は、動画とAIです。注目されるようになった背景や、利用方法を確認しておきましょう。
動画
動画が注目されるようになった背景には、通信環境が整備され、PCやスマートフォンでストレスなく動画を視聴できるようになったことが大きいでしょう。また、特別な知識がなくても、短期間かつ低コストで動画を作成できるツールが登場したこと、さらにはYouTubeなどの動画投稿サービスに加えて、TwitterやInstagramといった動画コンテンツを拡散しやすいSNSの利用者が増えたことが挙げられます。
アメリカの国立訓練研究所が発表した「ラーニングピラミッド」によれば、文字や静止画で構成されたコンテンツよりも、動画コンテンツのほうが記憶に残りやすいともいわれています。デジタルマーケティングでも、ますます動画の利用が進むと考えられます。
AI
動画と並んで注目されているのが、AI(人工知能)です。ディープラーニングを中心としたAI技術が浸透すれば、高度な顧客分析やペルソナ作成を自動で行えるようになり、やがてはキャンペーンの実施と終了の判断までAIが担うことになるでしょう。
AIのマーケティングへの活用方法については、下記の資料で詳しく説明しています。
マーケティング担当者に求められる変化
顧客行動の変化や新しいテクノロジーの普及を踏まえて、これからのマーケティング担当者には、デジタルマーケティングを通じてあらゆるチャネルで顧客と関係を構築し、収益により貢献することが求められます。役割や業務内容が大きく変わるわけではありませんが、考え方や責任の範囲は変化していくでしょう。
デジタルマーケティングを実施する際には、下記の3点を念頭に置いて行動することをおすすめします。
- 新たなツールやテクノロジーを積極的に利用する
- ツールやテクノロジーの導入によって生まれた時間を、戦略立案などクリエイティブな領域にあて、企業や商品のブランド価値を向上させる
- 戦略を明示し、ステークホルダーを巻き込んで一気通貫の施策を展開する
デジタルマーケティングを支えるAdobe Marketo Engage
デジタルマーケティングを実践するマーケティング担当者にとって、施策全体を支えるツールは心強い味方になるでしょう。
アドビが提供するMA製品の「Adobe Marketo Engage」は、デジタルマーケティングに最適なツールです。ここでは、デジタルマーケティングに特に役立つ機能を2つご紹介します。
マーケティングオートメーション機能
マーケティングオートメーション機能は、顧客体験を設計し実装するための機能です。データベースの中からさまざまな条件で顧客を絞り込んだり、顧客アクションをトリガーとしてシナリオベースでのコミュニケーションを実施したりすることができます。
これにより、「メールを開封した顧客にだけ商品のサービス動画を案内する」「モバイルアプリ会員でしばらくログインしていない方だけにクーポンを案内する」といった、個別の施策を容易に実行することが可能です。
また、中長期的に関係を構築し、エンゲージメントを高めるための、シナリオ実装機能も搭載しています。
アメリカの経済学者であるフィリップ コトラーは、インターネットの影響により顧客の購買プロセスを「認知(Aware)」「訴求(Appeal)」「調査(Ask)」「行動(Act)」「推奨(Advocate)」の5つに分ける「5A理論」を提唱しています。マーケティングオートメーション機能の利用により、5Aの各プロセスで緩やかに関係を築きながら、顧客のモチベーションを見極めて施策を実施することが可能です。
Adobe Marketo Engageのマーケティングオートメーション機能については、下記のページで詳しく説明しています。
【Adobe Marketo Engage】マーケティングオートメーション
テクノロジーパートナーとの連携
Adobe Marketo Engageは、600社超のテクノロジーパートナーとの連携が可能です。テクノロジーパートナー企業のツールとAPIで連携し、Adobe Marketo Engageを軸とした施策の実装を可能にするエコシステムを構築しています。
APIで直接連携することが難しい場合、Zapierという機能を使えば、プログラム開発不要で様々なアプリケーションと連携することができます。
Adobe Marketo Engageのテクノロジーパートナーについては、下記のページで詳しく説明しています。
【Adobe Marketo Engage】パートナー
まとめ
デジタルマーケティングは、webサイト内でのマーケティングだけでなく、オンラインのあらゆるチャネルや接点を利用して顧客との関係を構築していくマーケティング手法です。webサイトやweb広告、メール、SNSなどを単一のチャネルとして見るのではなく、顧客データを統合し、カスタマージャーニーに沿った施策を実施することで、大きな成果が期待できます。
Adobe Marketo Engageの多彩な機能とテクノロジーパートナーとの連携で、デジタルマーケティングの可能性をさらに広げていきましょう。
デジタルマーケティングについては、下記の資料で詳しく説明しています。