Adobe User Group Day - Insights from Adobe Summit:アドビ製品ユーザーが従来の垣根を越えて交流できるコミュニティが誕生
4年ぶりに米国ラスベガスで対面開催されたAdobe Summit。その基調講演や最新テクノロジーを凝縮してお届けする、Adobe User Group Day - Insights from Adobe Summitが4月20日、ビルボードライブ東京で開催されました。当イベントは、従来の製品別コミュニティの枠組みを越えてアドビ製品のユーザーの方々が交流する新コミュニティ発足の発表の場という重要な役割も担っていました。
より幅広いユーザー交流を実現するAdobe User Group
今回のイベントの参加者は、顧客体験の向上に日々取り組むアドビ製品のユーザーの方々。アドビ製品を活用し、顧客体験のまさに第一線で活躍される方々を前にした開会挨拶においてアドビ デジタルエクスペリエンス事業本部 執行役員 事業本部長の松山 敏夫が発表したのは、新コミュニティ「Adobe User Group」の発足でした。
アドビ製品の枠を超えたユーザーコミュニティ「Adobe User Group」の発足を発表する松山
世界各地で活発に活動するアドビ製品のユーザーコミュニティは、ベストプラクティス共有や製品へのフィードバックに大きな役割を果たしています。マーケティング領域に限っても、Adobe Marketo Engage、Adobe Analytics、Adobe Experience Managerのユーザーコミュニティが活発な活動を続けていますが、各コミュニティに参加される皆様を製品の枠組みを越えて結びつける場はこれまで存在しませんでした。
一方でユーザーの方々が直面する課題は、導入している製品を問わず共通する部分が少なくありません。こうした現実を鑑み、ユーザー間の活発な交流をさらに促進する目的で創設されたのがAdobe User Groupです。開会挨拶では、新コミュニティ立ち上げの背景や目的を説明するとともに、今後製品の枠組みを越えた定期的な交流の場を幅広いユーザーに提供していくことが発表されました。
情報交換だけでなく、アウトプットによる気づきにも貢献
続いて、リーダーとして各製品のユーザーコミュニティを牽引してきた方々が登壇。登壇者の皆様は、新コミュニティの意義や今後の期待をそれぞれ次のように語りました。
ユーザーコミュニティをリーダー的存在で牽引される企業ユーザーの皆様
「先月Adobe Summitに参加した際にも強く感じたのですが、コミュニティの一番の魅力は、参加者の生の声が聞ける点にあると思います。これからもさまざまな企業のマーケッターの方々と切磋琢磨していきたいと考えています」(カシオ計算機株式会社 村岡 美和氏)
「企業の垣根を越えた意見交換が、顧客体験の向上に導き、自社の成長も実現し、さらにはアドビ製品の機能にもフィードバックされる。そんな三方よしの会を目指したいです」(ディップ株式会社 山下 ロルミス氏)
「私はAdobe Marketo Engageコミュニティに参加しています。マーケターが集まり自分の知識、経験をぶつけ合う中から、新たな戦略やアイデアが生まれることが醍醐味です。より多くの方々とそうした関係を作っていきたいと思います」(日商エレクトロニクス株式会社 近藤 智基氏)
「私はAdobe Experience Managerのコミュニティを中心に活動しており、グローバル展開を積極推進する当社のマーケターとして、多言語サイト構築や海外顧客とのやりとりに苦労しながら取り組んでいます。グローバル展開に取り組むユーザーの方々と悩みを共有し、解決策が見つけられるような場が作っていきたいです」(株式会社マクニカ 堀野 史郎氏)
さらに、2022年度のThe Experience Maker of the Yearを受賞した東京海上日動火災保険株式会社の吉村 歩美氏からは、以下のような内容のビデオメッセージが寄せられました。
「初めて参加したAdobe Summitで体感した画像生成AIの急速な進化は、マーケターの在り方への強い危機感にもつながりました。一緒に参加したコミュニティの皆さんとの議論の中で私は、マーケターは『マーケティングアーキテクト』に進化すべきではないだろうかと発言したのですが、思いのほかその言葉は私の今の思いにフィットするものでした。こうした気づきは、情報を摂取するだけでは得られません。コミュニティでは、所属業界や企業は違えども同じ仕事に取り組む仲間との意見交換を通し、お互いを高め合っていければと考えています」
Adobe Summitを振り返り、顧客体験に関する最新情報を共有
開会挨拶の後、Adobe Summit ハイライトとしてゲストとしてお招きしたForbes JAPAN 執行役員 Web編集長の谷本 有香氏の質問に、アドビの祖谷 考克が答える形でAdobe Summitの各セッションのポイントが紹介されました。基調講演で掲げられた「Experience-Led Growth:体験が主導する成長」という言葉の意味、そしてその実現を支援するアドビの取り組みが紹介されました。
今年3月にラスベガスで実施したAdobe Summitのハイライトをご紹介
テクノロジーアップデートのセクションでは、アドビ DX GTM ソリューションコンサルティング本部 執行役員 鵜瀬 総一郎の司会のもとAdobe Summitで公開された最新機能を紹介。Personalization at Scaleの課題解決策としても注目されるAdobe FireflyとアドビのジェネレーティブAIに関する世界観など、興味深いプレゼンテーションが続きました。
テクノロジーアップデートではAdobe Summitで発表された最新のアップデートを丁寧に解説
続くパネルディスカッションでは、ユーザーグループの村岡氏、近藤氏、堀野氏がパネラーとして再登壇。モデレーターは、アドビのマニッシュ プラブネと共に、「レベニューグロースとコスト削減」「Personalization at Scale(大規模なパーソナライゼーション)の課題と現状」「AI利活用」など、アドビ製品のユーザーの方々が今直面するテーマに踏み込んだ議論が交わされました。
パネルディスカッションではユーザーを代表して3名に登壇いただきマーケターの直面する課題について議論を重ねる
プログラムの最後に用意されたのは、Comexposium Japan株式会社の古市 優子氏をお招きして「Sneaks」の特別版。「Sneaks」は、開発中の新機能の紹介を通し、アドビが考える未来のイメージを参加者と共有し、反応次第で製品化につながるAdobe Summitの名物企画です。アドビ デジタルエクスペリエンス事業本部 ソリューションコンサルティング本部 マネージャー 兼 プロダクトエバンジェリスト安西 敬介がデモンストレーションするアドビ製品の未来に参加者の皆様も大いに盛り上がりました。
Adobe Summitでも人気のあるSneaksの発表内容をデモ動画を交えて紹介し直接反響を伺う
今回正式発表されたAdobe User Groupでは、今後もユーザーの皆様をお招きし、顧客体験の最新情報を共有する場を提供していく予定です。今秋にも同様のイベントの開催を計画するほか、BtoB、BtoC企業を対象とした各ワークショップの開催も検討しています。
なお、当イベントの内容は一部オンラインで2023年5月24日からご視聴いただけます。ぜひこちらからご覧ください。