患者を生活者として理解する
この記事は2022年4月26日(米国時間)に公開されたUnderstanding healthcare patients as consumersの抄訳です。
アドビ・プロフェッショナル・サービスのヴァレリー・グロネマンは患者を生活者と捉え、この競争環境の中でどうやってブランドを際立たせていくのかについて語りました。
伝統的に、ヘルスケア業界は他業界に比べ、DXの遅れた業界とみられてきました。小売業、旅行業、サービス業の会社が行ってきた顧客体験向上のためのツールの活用が進んでいませんでした。
しかし新型コロナウイルス感染拡大がこの状況を一夜にして一変させ、ヘルスケア業界におけるDXを大きく推進させることになりました。遠隔医療の利用は高まり、2021年7月のマッキンゼー社のレポート(“Telehealth: A quarter-trillion-dollar post-COVID-19 reality?”)によると、ヘルスケア業界におけるDXの中でも重要度が高い遠隔医療の利用は、感染拡大前と比較して38倍に増加しています。
感染拡大から2年が経過し、パーソナライズされたオンライン診療に対する期待値はますます高まっており、ヘルスケア企業は本業界におけるデジタルファーストの動きをリードするための人、プロセス、テクノロジーに投資を続ける必要があります。
もくじ
- 患者を生活者として理解する
- パーソナライゼーションにおけるグローバルレベルでのデータ活用基準
- 新しい時代の到来
患者を生活者として理解する
医療の選択、適応される治療法の費用比較、そして医師に推奨された治療法について調べるにいたるまで、パーソナライズされた体験を提供するチャンスがあります。
ヘルスケア業界において体験を進化させることは、組織を前進させるために必要なプロセスです。
ヘルスケア業界におけるパーソナライゼーションを正しい方向に導くためには2つのスタート地点があります。
- 患者体験を第一に考える
パーソナライズされた体験をデザインするためにはヘルスケア業界における他の施策と同様に患者中心のマインドセットを用いることが重要です。患者のペルソナとブランドとの結びつきを強める要因を理解する必要があります。 - トライアンドエラーを繰り返す
アドビ・プロフェッショナル・サービスのエキスパートは業界横断的なトレンドや知見をヘルスケア業界に活用することができます。ヘルスケア業界においては新しい体験を提供し、インサイトを集め、顧客体験を改善していくことにより能動的である必要があります。患者への訴求やデータの管理が厳格に規制された産業においてはより実績のあるアプローチをとっていくことも重要です。Adobe Experience Cloud は新しい顧客体験を素早く提供し、また一方でそれらがうまくいかなかった時に中止することも可能な性能を有しています。
パーソナライゼーションにおけるグローバルレベルでのデータ活用基準
パーソナライゼーションにおいて最も重要な基礎となるものはデータです。しかし、ヘルスケアに関わる組織はデータを注意深く、かつ法令が順守された状態で扱う必要があります。パーソナライゼーションにデータはどのように活用されるのでしょうか?また、どうやって収集されるのでしょうか?そしてどのように扱われることが最も適切な方法なのでしょうか?
アドビのプロフェッショナル・サービス・チームとして私たちはこれらに対する解を持っており、ツールも合わせて発展させてきました。私たちのツールはHIPAA、PIIそしてPHIの規制要件に対応できるように日々アップデートされています。
新しい時代の到来
Adobe Experience Cloud for Healthcare が2022年3月にリリースされました。これらはデータに関する議論の重要なポイントになります。この新しいプラットフォームにおいて、より規制の弱い産業での知見をより規制の強いヘルスケア業界に提供するために様々な機能を追加しました。私たちは、顧客に対してAIの力を活用した自動化やより無駄の少ないプロセス、そして顧客データが保護され個別の合意に基づいた最高の体験を提供できるよう製品を強化しています。これは本業界のゲームチェンジャーになりうると考えています。
もしかしたらDXの進捗は遅いかもしれませんが、ヘルスケア業界には現在多くの機会があると我々は考えています。ヘルスケア業界の多くのブランドは、ほぼ初めて顧客体験向上に向けた基盤を作り始めています。アドビにはヘルスケアにおける業界知見も多く、パーソナライゼーションに関するマーケティング基盤を強化するために最適なパートナ―となることが可能です。
ヘルスケア業界におけるアドビのプロフェッショナルサービスについてより詳しく知りたい方は下記よりお問い合わせください。