Adobe Digital Price Index:2022年8月のオンラインインフレ率は0.4%に上昇

Adobe Analyticsで分析した、米国における最新のAdobe Digital Price Index(DPI)を紹介します。

全体的な傾向

2022年8月のオンライン価格は前年同月比で0.4%増、前月比では2.1%増となりました。食料品価格が前年比でこれまでにない上昇幅(前年同月比14.1%増)を示す一方で、家電製品(エレクトロニクス)は引き続き下落(同10%減)しています。

一方、8月のオンライン消費額は前年同月比6.5%増の646億ドルに達し、デジタルエコノミー全体は好調であることが示されています。前月(2022年7月)の時点では、25か月連続していたEコマースの価格上昇が止まり、前年同月比1%減とデフレに転じていました。

カテゴリー別分析

2022年8月時点において、DPIで調査している18カテゴリーのうち12カテゴリーで前年同月比の価格が上昇しており、中でも食料品が突出した上昇率を示しています。一方で、エレクトロニクス、宝飾品、書籍、玩具、コンピューター、スポーツ用品の6カテゴリーでは値下がりが観測されました。

注目の商品カテゴリー

食料品 は価格高騰が継続し、前年同月比ベースで14.1%増(前月比1.1%増)と、他のどのカテゴリーよりも高い伸びとなり、5月の同11.7%増、6月の同12.4%増、7月の同13.4%増に続いて過去最高記録を更新しました。食料品は、消費者が実店舗で支払う価格を反映した消費者物価指数(CPI)と同じ傾向を示す唯一の商品カテゴリーですが、オンライン価格は31か月連続で上昇しています。

アパレル は 2か月連続で下落(6月:同0.1%減、7月:前年同月比1%減)を見せた価格が、前年同月比4.9%増(前月比8.7%増)に転じました。このカテゴリーには季節的な性質があり、小売業者がシーズン切り替わりのタイミングで在庫整理をするため、大幅な割引セールの影響を受けます。7月の落ち込みは、新学期セールや一部ブランドにおける供給過剰が主な要因だと考えられます。

パーソナルケア用品 の価格は前年同月比2.7%増(前月比1.1%増)と、過去最高を記録した2021年3月(前年同月比3.6%増)以来の高い上昇率となりました。このカテゴリーの価格は2020年9月以降一貫して高値で推移しており、値下がりしたのは前年同月比0.9%減を記録した2021年11月のみです。パーソナルケア用品は食料品と一緒にカートに入れられることが多いため、このカテゴリーの需要はオンライン食料品と連動して上昇しています。

エレクトロニクス の価格は前年同月比10%減(前月比0.9%減)で、2015年から2019年にかけて前年同月比が平均9.1%減で推移していたパンデミック前の水準よりも大きな下落を示しました。2021年12月(前年同月比2.6%減)以降継続している値下がり傾向は、6月(同7.3%減)、7月(同9.3%減)と、直近では加速しています。

調査方法:DPIは、米国労働統計局が発表している消費者物価指数をモデルとしており、オンライン価格の追跡にはFisher Ideal Price Index(フィッシャー理想物価指数)を使用しています。

アドビは、Adobe Analyticsを使ったこの調査を実施するにあたり、AI/機械学習フレームワーク「Adobe Sensei」と手作業を組み合わせ、CPI Manual(消費者物価指数マニュアル)で定義されたカテゴリーに準拠して商品分類をおこなっています。

※本記事は、2022年9月12日に米国本社から発表されたメディアアラートの抄訳です。