Experience Makers Live 2021:顧客/CX起点でのマーケティングの変革

2021年11月9日に行われたアドビとNewsPicks Brand Designの共催イベント「Experience Makers Live 2021 ─ ベストケース 10min ✕ 10cases」のセッションより、パナソニック株式会社 コネクテッドソリューションズ社による「顧客/CX起点でのマーケティングの変革」のレポートをお届けします。

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日本を代表する製造業ブランドであるパナソニックで、B2Bソリューションのコア領域を担っているのが、コネクテッドソリューションズ社です。顧客密着型の事業体制により顧客との共創を目指して変革を進めています。製造、物流、流通といったサプライチェーンに関するソリューションから、公共、航空、エンターテインメントなどの現場の改革を支援します。現在、ビジネスモデルの変革の真っ只中にあり、従来のような製品や技術起点のみの提案だけではなく、顧客起点でのソリューション提案へとシフトしています。

その中で、同社は現在4つの環境変化があると考えています。1つめはニューノーマルが引き起こしたセルフラーニングの加速とタッチポイントの変化です。これにより顧客のタイミングで顧客がコミュニケーションを主導する仕組みが重要になっています。それに沿って、2つめの変化として、自社、顧客、パートナー、競合他社のすべてがビジネスモデルを変革している最中という状況が挙げられます。また3つめは顕在課題だけではなく、潜在課題へのソリューション提供の必要性が生まれてきていることです。潜在課題から考えて、顧客との共創を意図したビジネスへの転換を図っています。4つめはデジタルマーケティング関わる領域においてサードパーティクッキーを排除する動きが出てきていることです。クッキーレスの時代になると、いよいよ本当に価値のあるコンテンツだけが認められる時代になります。

関口氏は、「変えるものと、変えないものをしっかりと認識しておく必要が出てきている」と話します。変えるものとしては顧客体験をコンサル、製品、ソリューション、デジタル、営業、問い合わせ等のあらゆるタッチポイントとすべてのデータを「つないだ」ユーザーエクスペリエンスに転換していきます。また、コミュニケーションをより顧客を主体としたものへと再設計し、顕在課題だけではなく、潜在課題に寄り添ったコンテンツ設計をしていく必要があります。

一方、変えないものは、すぐに方法論に目を向けるのではなくなぜ、何を、誰に、といったことを考え抜く姿勢です。また営業やテクノロジーのイネーブルメントも重要ですし、さらに顧客を徹底的に理解した上で、競争力を強化し正しく伝えるといった基本についても継続します。

いま同社が取り組んでいるのは、顧客起点のDCX(デジタルカスタマー エスペリエンス)改革です。競争力を作っていく商品企画からデザイン作成、顧客コミュニケーション領域におけるプロモーション、案件創出、カスタマーサクセスなどをすべ てを顧 客起点にしていきます。またデータやカスタマーエクスペリエンスをつなぐことによって、全体として一貫性のあるユーザー体験をつくり出すこと大切です。

それを下支えするものとして、製品サービス、顧客データをすべてのプロセスでつなげるためのデータの統合と連携、プロダクトアウトから顧客ファーストへのコンテンツ自体の変革、マーケティングだけでなく営業、IT、人事、設計すべての部 門を巻き込んで、自社のDXを進めています。

コミュニケーションのコアとなるのがコンテンツの変革です。製品の仕様や自社製品の強みを淡々と列挙するだけでなく顧客ニーズに対する自社ソリューションの強み、潜在課題や顧客インサイトからの新しい視点への想起、ビジネス事例の紹介、共創、共同解決を目的としたフォーラムなどのインタラクティブコンテンツやデジタルワークショップなどを実施していく考えです。今後コミュニケーションにおいては「つなぐ」ことがさらに大切になります。今まで顧客データプラット基盤は、マーケティングコミュニケーションの領域であり、人が理解して人が活用することが中心でした。

今後はIoT製品やソリューション自体のデータを活用しながら、すべてのタッチポイントが連携する仕組みへと変化します。関口氏は「エクスペリエンス改革はもはやマーケティングだけの話ではなく、会社のすべての機能がつながる経営そのものだ」とし、カスタマーエクスペリエンス変革の重要性について締め括りました。