Experience Makers Live 2021:顧客属性・行動にあわせた情報分析でデータドリブンなマーケティングを実現する方法

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新型コロナウイルス感染拡大に伴い、ウイングアーク1stでも対面中心のオフラインマーケティングからオンラインマーケティングにシフトしました。その中で、どのように顧客に適切な情報を提供してきたのかのでしょうか。

ウイングアーク1stは、大きく2つの事業を展開しています。1つめは帳票文書管理ソリューション事業で、最近では電子帳簿保存法に対応したソリューションを展開しています。もう2つはデータ活用の領域である、データエンパワーメントソリューション事業です。それぞれにおいてウェブサイトや広告、メールなどさまざまなチャネルで顧客に情報を提供しています。ここで重要なのは一方的に情報を届けるだけではなく、顧客に態度変容を促す必要があります。

では人の気持ちが動くタイミングとはいつなのでしょうか。それはまさに悩んでいる時、またその変革への意識が高まっている時であり、顧客はそのタイミングで情報を受け取りたいと思っています。しかし提供者側がそのタイミングを見つけるのは非常に難しいものです。では、ウイングアーク1stではそのタイミングをどう見極めているのでしょうか。

ウイングアーク1stでは、顧客の行動情報と属性情報を組み合わせてタイミングを決めています。例えばメールマーケティングやウェブ広告において、高役職者などの属性情報でターゲットを絞ることがあります。しかし実際には、上長から指示を受けて一般社員が製品を選定しているようなケースもあり、その場合、属性情報だけでは本当に情報を欲している顧客に届けられなくなる可能性もあります。そうならないように、目に見える顧客属性だけでなく、行動の情報を組み合わせ、情報提供するタイミングを見計らうことが重要です。

そこで顧客行動をトラッキングしたナーチャリングを実施し今を逃さずに情報を提供するというアプローチを仕掛けています。マーケティング オートメーション ツールとしてAdobe Marketo Engageを導入し、顧客行動のトラッキングやマーケティング施策の自動実行といった機能を利用しています。

資料請求、デモサイト、トライアルへの申込み等、リードが入ってきた時の行動情報とサードパーティと連携させ格納した属性情報を活用しています。

こちらの行動情報と属性情報の2つを組み合わせ、顧客に適した情報は何かを判断します。帳票、データ活用、業種業界に絞ったソリューション事業に分けて、顧客情報がインサイドセールス部門に渡され、インサイドセールスが直接顧客にアプローチをかけます。アポイントが取れなかった場合、インサイドセールスの判断で「リサイクル」する設計になっています。リサイクルした顧客は再度ナーチャリングシナリオに乗り、引き続き情報提供を続けることになります。もちろん、行動と属性だけである程度機械的にシナリオを選定できますが、実際に、インサイドセールスがヒアリングしてみると、「実はこういった情報が欲しかった」「イメージと少し違った」といった顧客の生の声を拾えるようになります。

そのためインサイドセールスがヒアリングした内容も加味し、手動でナーチャリングシナリオを選択し、戻すような設計にしています。これにより、インバウンド獲得数が昨年対比で最大3倍に増え、それに比例してホットリード数も最大で3倍に増加しました。

最後に髙岡氏は、「ウイングアーク1stが心掛けているのは顧客への一方的な情報提供ではなく、欲しいと考える情報を相 応しいタイミングで提供すること」と、改めて強調しました。