Adobe Commerce 2022年最初のリリースのご紹介
eコマースの加速的成長のペースは衰えておらず、2022年は、オンラインビジネスにとってさらに重要な年になりそうです。実際、アドビ独自の調査(英語)によると、2022年は、米国におけるeコマースの収益が1兆ドルを上回る最初の年になると予想されています。今日は、この新しい年にアドビのお客様が新たな成長機会を見出す上で役立つ、Adobe Commerceの最新情報をいくつかお知らせします。
重要な情報としては、Adobe Senseiを活用した製品レコメンデーション機能の更新、システム全体でのデータ交換とワークフローを最適化する新しいMuleSoft Connector、マーチャントが独自のマーケットプレイスを構築したり他のMiraklマーケットプレイスで販売したりできる、Mirakl Marketplace Platformの新たな統合などがあります。
Adobe Commerceプラットフォームの今後、そして2022年に発表されるアップデートをお伝えできることを嬉しく思います。3月に開催するAdobe Summitで私たちのロードマップをお伝えできるのが待ち遠しいです。さしあたって、Adobe Commerce 2.4.4へのアップグレードに向けた準備をお手伝いしたいと思います。これは、3月に発売される新バージョンであり、将来にわたってビジネスが機能する基盤となります。以下に主なアップデートをご紹介します。
Adobe Commerce 2.4.4の製品アップデート
製品レコメンデーション
1月末にリリースされた、製品レコメンデーション用の新しいストアフロントデザイン機能をお知らせします。この機能は、顧客エンゲージメントとクリック率の向上を目的としています。この新しい機能を使用することで、レコメンデーションをカスタムの製品属性に基づいてデザインできます。たとえば、「速達配送」や「セール」といったカスタムのビジュアル表現やバッジ、その他の一般的なマーチャンダイジングのデザイン要素を、容易に適用できます。
CPU使用率のトラッキングツール
Adobe Commerceをクラウドで構築しているお客様は、アドビの新しいCPU使用率トラッキングツールを使用し、定義した期間にわたる仮想CPU(vCPU)の使用率を専用のダッシュボードで追跡できます。トラッキングデータを活用して、トレンドを監視するとともに、コンピューティングリソースを最適化できます。マネージドサービスをご契約のお客様には、既にこのツールをご提供しており、引き続き、カスタマーサクセスエンジニアが事前に最適化したサイトをご利用いただけます。
Adobe Commerceと外部ソリューションの連携
Adobe Commerce用のMuleSoft Connector
Adobe Commerce用のMuleSoft Connectorを利用することで、お客様は、ERP、PIM、価格設定エンジンとのエンタープライズシステムインテグレーションを構築および維持し、革新的なコマース体験をもたらすことができます。
単一のスケーラブルなハブを利用して、個々のポイントツーポイントの連携ではなくエンタープライズソリューションとの連携をすべて管理できます。このアプローチにより、システム全体でのデータ交換とワークフローが最適化されます。さらに、コマースプラットフォームのTCOを増加させるカスタムコードの追加が不要になります。詳細については、MuleSoftのドキュメントを参照してください。
Mirakl Marketplace Platform
Mirakl Marketplace Platformを活用することで、マーチャントは連携されたアセットを使用し、Adobe Commerceへの投資からさらなる収益源を生み出すことができます。
Mirakl Marketplace Seller Extension:Miraklを活用した他のマーケットプレイスで、Adobe Commerceカタログに登録した商品を販売できます。
Mirakl Marketplace Operator Connector:Adobe Commerceのマーチャントは、サードパーティの販売者が自社のAdobe Commerceストアフロントに商品を掲載できるようにすることで、マーケットプレイスのオペレーターになることができます。
お客様はこの2つのアセットを使用して、販売チャネルを拡大し、Miraklマーケットプレイスの多くの管理機能および販売機能をAdobe Commerce Adminから直接管理できます。マーケットプレイスを利用してコマースの販路を拡大する方法について、詳しくは、『Launch your own marketplace with Adobe Commerce and Mirakl(英語)』を参照してください。
Adobe Commerce 2.4.4に向けた準備
2022年3月に登場するAdobe Commerce 2.4.4では、将来にわたってビジネスが機能する、デジタルコマースの基盤を確立することができます。これには、以下のような特徴があります。
- SaaSサービスとして提供される革新的な機能への、より高速なアクセス
- 容易かつ経済的な保守とアップグレード
- 持続的な柔軟性とカスタマイズ性によって固有のビジネスニーズに対応
- パフォーマンスとスケーラビリティの大幅な向上
- 開発者体験と開発ツールの向上
- Adobe Experience Cloudの他アプリケーションとのさらに高度な連携
2.4アップグレードのガイドとワークショップ
LiveAreaと共同で、『2.4 Upgrade Guide(英語) 』を発行しました。最新バージョンにアップグレードするときに使用するベストプラクティス、手順、ツールの詳細を記述しています。ぜひご覧いただき、今後予定されているリリースに備えてください。
Upgrade Compatibility Tool
アドビでは、コミュニティの協力を得て、Upgrade Compatibility Toolに対する継続的な品質改善を行っています。 さらに、現在はPHP 8.1に対応しており、新しいHTMLレポート機能を利用することができます。この機能により、より視覚的なかたちで、結果の分析が提供されます。
これらの新情報を3月16、17日に開催されるAdobe Summitでも詳細をお伝えできることを、心待ちにしております。
Adobe Commerceについては以下の資料も併せてご覧ください。