パーソナライズされたカスタマージャーニーを実現する、Adobe Journey Optimizerの新機能 を発表 #AdobeSummit
ここ数年、消費者行動の多くがデジタルへシフトしています。食料品の購入、処方薬の補充、夕食の注文など、従来は対面で行われていたやり取りがデジタルチャネルに移行しつつあります。この消費者行動の変化は、期待の変化にもあらわれ、企業は顧客体験へのアプローチ方法を見直す必要に迫られています。企業が成功を収めるためには顧客のニーズを先取りし、どこでどのようなエンゲージメントが発生しても即座に対応できるよう、常にコネクテッドでパーソナライズされた体験を提供する必要があります。
Adobe Digital Economy Index 2021年版によると、2022年のオンライン消費総額は1兆ドル(約117.4兆円)に達すると予想されています。このデジタルファーストの世界で成功を望む企業は、デジタル経済を下支えする顧客体験に投資を集中する必要があるでしょう。優れた顧客体験を生み出すためには、統合されたテクノロジーと部門を超えたコラボレーションが必要です。これにより、顧客ライフサイクル全体にわたる複雑なジャーニーにおいて、シームレスで文脈に即した最適な顧客体験を提供できます。
デジタルの世界におけるカスタマージャーニー
企業と顧客とのすべてのインタラクションは、購入への誘導ではなく、顧客のニーズに応えることを中核的なゴールとするべきです。そしてシームレスでつながりのあるカスタマージャーニーを実現するためには、すべてのインタラクションが、次のインタラクションにつながるヒントとして扱われるべきです。昨年、アドビはこれを可能にする新しいアプリケーション、Adobe Journey Optimizerを発表しました。Adobe Journey OptimizerはAdobe Experience Platform上に構築され、企業は、カスタマージャーニー全体にわたって適切で魅力的かつインテリジェントな次世代顧客体験を設計し提供できるようになります。
企業との関わり方において、主導権を持っているのは消費者です。Adobe Journey Optimizerを利用している企業は、モバイル、web、SMSなど、これまでより多くのチャネルでインタラクションをパーソナライズできるようになりました。顧客接点の行程に沿って、アプリ内メッセージを作成/配信したり、テキストメッセージを作成して外出中の顧客にもシームレスにコミュニケーションしたりすることができます。顧客体験の担当者は、webネイティブに実装されたブラウザベースの直感的なビジュアルワークフローによってAdobe Journey Optimizerの画面上で直接パーソナライズされたweb体験を作成することができ、その際は電子メールなどの既存のチャネルと同じ共有アセット、コンテンツ、オファーが再利用できます。Adobe Journey Optimizerによって、企業は最も重要なタイミングで、適切なチャネルで、適切な顧客にアプローチすることができます。
今回、アドビはAdobe Journey Optimizerへの新機能を発表しました。これにより、企業は、webとモバイルアプリケーションの両方で、その場で発生する顧客行動に即応するインタラクションのデザインと提供を統一し、次世代の顧客体験を実現できます。
- オーディエンスポータル:適切なオーディエンスを作成するには複雑なプロセスが必要となります。Adobe Journey Optimizerの新しいオーディエンスポータルは、Adobe Experience Platform上に構築された強力なバックエンドと直感的な操作体験を提供します。この機能は、データの処理に最も適切なツールや操作インターフェイスを組み合わせ、適切なオーディエンスを動的に構築、強化、絞り込み、活用できます。
- アドホックなメッセージ配信:優れた顧客体験は、常に計画的に実現できるとは限りません。期間限定のプロモーションやサポートメッセージなど、アドホックなコミュニケーションを送信する必要がある場合、企業は簡単に適切なオーディエンスを選択し、計画したプログラムを中断することなく、電子メール、プッシュ通知、テキストメッセージを送信したり、アプリ内メッセージやweb体験を迅速に配信したりすることができます。
- 最適なエンゲージメントのためのコンテンツ エクスペリメント:顧客を魅了するメッセージ(コピー)と画像の適切な組み合わせを選択することは、簡単ではありません。新しいコンテンツエクスペリメント機能では、コピー、フォーマット、画像、件名を複数のバージョンをテストして、オーディエンスに最も響くコンテンツを決定し、配信することができます。複数のチャネルで最大8種類のコンテンツをテストし、オーディエンスを均等に、または割合に応じて分割して、最適なテストを実施することができます。
- リアルタイムのパフォーマンス測定:キャンペーンの成果を把握するために、キャンペーンが終了するまで待つ必要はありません。パフォーマンス測定では、電子メールの開封数、クリック数、注文数、売上高などのパフォーマンス目標を設定できます。特定のキャンペーンが好調な場合、そのキャンペーンにリソースやオーディエンスを容易にシフトすることができます。この新しい機能により、目標指標の上昇とその差の信頼区間を、統計的な精度で簡単に報告することができます。
私たちはデジタルファーストの世界に生きており、企業はそのことを念頭に置いて、まとまりのある、文脈に関連した体験を作成する必要があります。Adobe Journey Optimizerを使用することで、ブランドはインサイトを発見し、顧客が価値を感じる体験を提供できるようになります。
*本記事は、アドビが2022年3月15日に投稿したブログの抄訳です。