Adobe Marketo Engageと様々なツールとの連携
こんにちは。Adobe Marketo Engageコンサルタントの棟です。
MA(マーケティングオートメーション)のAdobe Marketo Engageは、単独でも様々な機能を持ち、マーケティング施策の管理や実施が可能ですが、世の中の様々なツールと連携ができます。様々なものを連携することによって、Adobe Marketo Engageをより高度に活用することができ、優れた顧客体験を提供することに役立ちます。
本記事では、技術的な側面から、Adobe Marketo Engageと他ツールとの連携の方法とその概要についてご紹介します。
もくじ
- Adobe Marketo EngageのMarTech(マーテク)連携
- 他ツールとの4種類の連携方法
- 詳細はAdobe Markto Engageのデベロッパーサイトを確認
- Adobe Marketo Engageと様々な外部サービスを連携し、より高度なマーケティングを推進する
Adobe Marketo EngageのMarTech(マーテク)連携
Adobe Marketo EngageはMAという括りで語られることが多いですが、「顧客の興味関心にあわせ、最適なタイミング、最適な情報を最適なチャネルから届け、優れた顧客体験を通してバイヤージャーニーをスムーズにする」をコンセプトとしたアプリケーションであり、その実現のために様々な機能を有しています。
ただ、世の中にはたくさんのツールが存在し、それぞれに強みがあります。
特にマーケティング関連のテクノロジーはMarTech(マーテク)とも呼ばれ、海外では様々なテクノロジーを連携させてMarTech Stackという形で最適なテクノロジー環境を構築することが一般的です。1つのツールで実現できるのがいちばん良いのかもしれませんが、「餅は餅屋」に任せ、複数のツールを組み合わせることで、効率的に質の高いデータ基盤や顧客体験を提供する環境を構築することができます。
マーケティング入門MAに他ツールを連携させるメリットは?各種ツールとの連携事例
他ツールとの4種類の連携方法
Adobe Marketo Engageと他サービスとの連携には複数の選択肢があります。
- REST API
- Adobe Marketo EngageのAPIをリクエストし、ツール間でプッシュ&プル(サーバサイド)
- Javascript API
- Adobe Marketo Engageのトラッキング用のタグであるMunchkinの中で実行。webアクティビティを追加。(クライアントサイド)
- Webhook
- Adobe Marketo Engageのスマートキャンペーン機能から他サービスに対してリクエストを送る
- Connector(旧:LaunchPoint)
- サービス間の連携部分がパッケージ化されており、基本的には大きな連携開発を必要としないもの
以下、詳しくご紹介していきます。
REST API
外部サービス側からAdobe Marketo EngageのAPIへリクエストをし、データ抽出や作成、更新を実施することができます。
REST APIのユースケース
- Adobe Marketo Engageに入っている顧客のアクティビティログを収集してデータ基盤で分析
- 基幹システムからAdobe Marketo Engageに顧客データを連携
- Adobe Marketo Engageで作られた顧客を基幹システムに連携
- ECシステムで取得しているカート情報や購入情報などをAdobe Marketo Engageに投入して施策に活用
JavaScript API(Lead Tracking)
webブラウザ上で、Adobe Marketo Engageのトラッキング用タグであるMunchkinを介して実行。主にwebアクティビティを追加することができます。
JavaScript APIの実装例
Munhckinタグにスクリプトを追記
「ウェブページにアクセス」アクティビティにページタイトルが入る。
Javascriptのユースケース
- webページのタイトルをアクティビティログに書き込みたい。 *通常URLが書き込まれるためログを見てもどのページか判別し辛いため
- Munchkinでは取得できないアクションをアクティビティに書き込みたい。 *Adobe Marketo Engageのweb関連のアクティビティはwebページのアクセス & webページのリンククリックが標準
Javascript API(Forms 2.0)
Adobe Marketo Engageフォームに関するAPI。submitやsuccess実行時に処理を挟むことなどができます。
Forms 2.0のユースケース
- 確認ダイアログの表示
- フォームの入力内容を加工して送信
- hidden項目のセット
- 遷移画面のカスタマイズ
- 遷移させずにメッセージだけ表示
Webhook
Adobe Marketo Engageのスマートキャンペーンから外部APIをリクエストすることができます。
ウェブフックの設定例
Connector (旧:LaunchPoint)
ツール間連携部分がパッケージ化されたものです。 SalesforceやMicrosoft DynamicsなどのCRM、ZoomやON24などのウェビナーサービスでは連携部分がパッケージ化されているため、開発作業なく連携できます。
詳細はAdobe Markto Engageのデベロッパーサイトを確認
https://developers.marketo.com/
Adobe Marketo EngageのAPI仕様が書かれたドキュメントサイトです。
英語のみではありますが、API仕様やTIPSなどが掲載されています。
Adobe Marketo Engageと様々な外部サービスを連携し、より高度なマーケティングを推進する
ここまでご紹介してきたように、Adobe Marketo Engageには様々な連携の方法が用意されています。Adobe Marketo Engageへデータを効率的に収集させたり、メール以外のコミュニケーションチャネルを活用したりするなど、マーケティングの自動化や高度化をさらに推進させることができます。
SFA、CRM、DMP、ウェビナー、メッセージングサービスなどなど、国内でも多くのサービスとの連携実績がございますので、お気軽にお問い合わせください。
MAに他ツールを連携させるメリットは?各種ツールとの連携事例
ライター紹介
アドビ株式会社 ビジネスコンサルタント
棟 真太郎
大手web制作会社にて、デザイン、システム開発、ディレクションなどweb周辺業務を幅広く経験後、現職。Adobe Marketo Engageのビジネスコンサルタントとして、ご契約いただいたお客様への導入、活用のコンサルティングを担当している。