Adobe Analytics | Update – クロスデバイス分析機能の紹介
Adobe Analytics Ultimateをご契約の皆様に、クロスデバイス分析 (Cross Device Analysis : CDA) の機能を公開いたしました。
Cross Device Analysisは、これまでデバイス別に参照していた分析視点を、ユーザー中心の分析視点で行うことを主眼にしています。 この機能を利用することにより、分析担当者はブラウザーからモバイルなどへとデバイスをまたいだパス分析やビジネス分析を、人を中心にとらえて行うことができるようになります。
Cross Device Analysisでは、下記にあるようなマーケッターの課題を解決いたします。
- ⾃社ブランドに関わりのあるユーザーは何⼈いるのか。お客様が使⽤しているデバイスの台数や種類、それらをどのように使⽤しているか。
- デバイス横断でジャーニーを俯瞰した場合、キャンペーンの効果測定やファネル分析はどのように変化するか。
- お客様がモバイルからパソコンへとデバイス移動する際、最も⼀般的なパスは何か。コンバージョンやドロップアウトはどこで発⽣しているか。
- 複数のデバイスを所有するユーザーの動作は、単⼀のデバイスを所有するユーザーと比較してどのように異なるか。
デバイスデータのリンク⽅法
デバイスデータの連携は、いくつかの⼿法があり、連携⽅法により実現できることが異なります。
フィールドベースのスティッチング(紐付け)を利⽤したデータの結合
ユーザーがログインしたりEメールを開いたりする場合など、可能な限り個々のユーザーを⼀意に識別するpropまたはeVar を設定し「⼈(People)」という指標を使ってレポートします。
デバイスグラフ(アドビプライベートグラフ)を利⽤したデータの結合
プライベートグラフは、Adobe Experience Cloudご契約ごとの「組織」だけが参照するハッシュ化されたデバイスIDのリポジトリを利⽤します。このデバイスIDを活用して、データを結合します。これは従来のカスタム訪問者IDを使ったクロスデバイスの実装と同じ仕組みで提供されています。
クロスデバイスバーチャルレポートスイートの作成
Cross Device Analysisでは、バーチャルレポートスイートを利⽤して、連携したデータの処理及びレポートを⾏います。それによりいくつかの制限が発⽣します。
- デバイスの紐づけ(VRS)の⽣成には最⼤24時間かかります。
- 複数のレポートスイートを統合したものを作成することはできません。
- Customer Attributeとの併⽤を⾏うことができません。
※設定の詳細はこちら:https://docs.adobe.com/content/help/ja-JP/analytics/components/cda/setup.translate.html
Cross Device Analysisのレポーティング
- レポートはWorkspaceを使⽤します。Cross Device Analysis⽤のテンプレートをご用意しております。
- ユニークユーザー数の指標は、⼈(People)とユニークデバイス(Unique Devices)という、2つの新しい指標に置き換えられます。
- デバイスタイプのディメンションを使⽤して、フロー分析やフォールアウト分析が可能です。
Cross Device Analysisの主な前提条件と制約事項
- ご利⽤にあたりAdobe Analytics Ultimateの契約が必要です。
- Cross Device AnalysisはAnalytics Workspaceでのみ利⽤できます。
- 単⼀レポートスイートに対して⽤のCross Device Analysis仮想レポートスイートを作成します。(複数レポートスイートの統合は不可)
- 複数のIMS組織間をまたいでデータを結び付けることはできません。
- デバイスの紐付け処理⽅法をField-based stitchingかDevice graphから選択いただきます。
- デバイスの紐付け処理をAdobe管理下のAzure上で実施しています。
- デバイスの紐付け処理でDevice graphを使⽤する場合、⽇本ではPrivate graph のみ利⽤が可能です。
- デバイスの紐付けは最⼤30⽇前まで遡れます。新規のデバイスの紐付けに最⼤24時間程度要します。
- CDAの仮想レポートスイートからクロスデバイスセグメントを共有はできません。
- Customer Attributesで取り込んだ顧客属性をCross Device Analysisで使⽤するできません。
この記事のPDFファイルはこちら
「Adobe Analytics | Update – クロスデバイス分析機能の紹介」
https://landing.adobe.com/content/dam/landing/uploads/2020/jp/dxcsm/2020_10_AA_Cross_Device_Analytics.pdf