Adobe Experience Manager Forms as a Cloud Service:クラウドは私たちの未来であり、さらに多くのものをもたらす。
Webフォームはオンボーディングや登録などユーザーとのコミュニケーションが開始される最初のタッチポイントです。Adobe Experience Manager as a Cloud Serviceでのサービスが開始されたAdobe Experience Manager Formsについてご紹介します。
私たちは、デジタルとフィジカルの両面に優れた、エクスペリエンスに満ちた世界に住んでいます。企業はお客様の注目を集めるために、パーソナライズされた魅力的なエクスペリエンスを生み出すことに多大な投資を行っています。この様なエクスペリエンスが顧客を引きつけ、維持し、成長させるのに役立っています。
“今日、人々は商品ではなく体験を購入しており、商品自体がメインの差別化要因であるとは、もはや言えないでしょう。”
シャンタヌ・ナラヤン、Adobe CEO
Adobe Experience Manager Formsは、長年にわたり、多くの組織が優れたオンボーディングや登録のエクスペリエンスを提供するのを支援してきました。これらのエクスペリエンスは、リードを実際の販売に結びつけたり、取得した顧客データをビジネスワークフローで処理したり、オーディエンスプロファイルに基づいて応答性の高いエクスペリエンスを提供するのに役立っています。
現在、Adobe Experience Manager Formsはクラウドサービスとしてご利用いただけます。クラウドネイティブ版のAdobe Experience Manager Formsでは、ローカルインフラストラクチャを設定することなく、美しいデータキャプチャエクスペリエンスを構築するソリューションとして、すぐに使い始めることができます。また、クラウドサービスでは、ビジネスプロセスのワークフローを作成したり、異なるデータソースのシステムとデータを統合したり、さらに、電子サインが可能なエクスペリエンスを作成する機能を提供しています。
Adobe Experience Manager Forms as a Cloud Serviceを使用すると、次のようなエクスペリエンスを作成してホストすることができます。
- 魅力的でレスポンシブな、登録やオンボーディングにおけるエクスペリエンスの提供
- 電子署名、記録文書、Google reCAPTCHA検証を利用可能にするデータキャプチャー体験
- 承認ワークフローや複雑なビジネスプロセス
また、既存のPDFフォームをモバイル対応のHTML5ベースのアダプティブフォームへ自動的に変換するクラウドサービスもご利用いただけます。
“クラウドは新しい企業の誕生や、既存の企業がかつてないほどの規模で成長する、現在の経済成長を支える大きな要因のひとつです。”
ヴィカス・ヤダフ、Adobe グループプロダクトマネージャー
クラウドは私たちの未来であり、さらに多くのものをもたらす。
オートスケーリング、費用対効果、常時最新化されるソフトウェア、ゼロハードウェア管理、CI/CDパイプラインなどのメリットは、クラウドサービスに移行するのに十分な理由になると思いますが、これだけではありません。Adobe Experience Manager Forms as a Cloud Serviceでは、次のようなサービスも提供されていますので是非お試しください:
- 低コストで迅速な導入:このクラウドサービスは、非常にコスト効率の高いデータキャプチャー(WebおよびPDFフォーム)ソリューションです。低価格での導入が可能であり、お客様の業務や利用状況に応じてスケールアップすることができます。
- 早期的な価値の実現と、継続的なビジネスの敏捷性:このサービスはプロビジョニングが大幅に早く、メンテナンスも容易で、さらに開発者向けのCI/CDベースのパイプラインが提供されます。これによりエクスペリエンスを迅速に展開すると共に、早期に価値を生み出すことが可能となります。また、メンテナンスコストをかけずに自動更新したり、負荷に応じて自動でスケールアップしたり、フェイルセーフ機能を提供することで混乱を最小限におさえ、継続的なビジネスの俊敏性を維持することができます。
- 既定で提供される高度なセキュリティー:このサービスではセキュアなhttpsドメインのみが使用されます。サービスと外部コンポーネントの間で転送されるすべてのデータは、TLSを使用した安全で暗号化された接続により保護されます。さらに、Adobe Experience ManagerにはFIPS準拠の暗号ライブラリが含まれており、システム全体で電子鍵による暗号化をサポートしています。この暗号化の機能は、Adobe Experience Managerのコンテンツ・リポジトリ内のあらゆるデータ(構成やアプリケーション・データなど)の暗号化に使用できます。また、このクラウドサービスは自動的な鍵ローテーションにも対応しています。鍵ローテーションプロセスは堅牢な環境に新たなセキュリティレイヤーを追加しますが、手動による作業は一切発生しません。このプロセスは、定義された間隔で自動的に暗号化キーを更新し、環境をセキュアに保ちます。Adobe Experience Manager as a Cloud Service におけるセキュリティーの詳細については、ホワイトペーパー「Adobe Experience Manager Cloud Service Security(英語)」をご参照ください。
“クラウドネイティブなソリューションが提供する多大なメリットを考えると、クラウドへの移行はもはやオプションではなく、すべての企業にとって必要不可欠なものです。”
サリル・タネジャ、Adobe シニアエンジニアリングマネージャー
クラウドはそれだけで十分なサービスですが、サービスの自動アップデートは優れた価値を提供します。これらのアップデートは、環境にダウンタイムをもたらすことなく、一定の間隔でサービスに新機能をもたらします。下位互換性の確保や、アップデート/新機能の提供などはすべてAdobeが行います。ここではAdobe Experience Manager Forms as a Cloud Service環境で利用可能な機能を紹介します。
- 無料のコンテンツ・デリバリー・ネットワーク(CDN):このクラウドサービスでは、Fastly CDNへのアクセスを無料で提供しています。アダプティブフォームをCDNにキャッシュすることで、レスポンスの向上とレンダリング時間の短縮を実現します。
- フォームのレンディションとサーバーサイド検証を高速化:CDNとDispatcherのキャッシング機能を利用して、アダプティブフォームのレンディションとサーバーサイドの検証時間を短縮することができます。これにより、より良いカスタマーエクスペリエンスを提供することができます。
- より機能が向上したルールエディター:このサービスではビジュアルなルールエディターが提供されており、新しいイベントのサポートやフォームレベルのスコープ機能が追加されています。また、クラウドサービス上のルールエディターでは、コードエディターが廃止されました。もはやルールスクリプトを書くことはできません。あなたは移行ユーティリティーを使用して、既存のルールスクリプトをカスタム関数に変換することができます。なお、アダプティブフォームの既存のルールはそのまま機能します。これらの改良により、スクリプトへの依存度が下がりました。
- ビジネスプロセスワークフローの機能向上:Adobe Experience Managerのワークフローは、ビジネスプロセスを作成し、オペレーションを自動化する機能を提供します。このサービスでは、電子署名の取得、一人またはグループへの電子メール通知の送信、複数ユーザー間でのワークフローの割り当てと引き継ぎ、異なるデータソースからのデータの保存と取得など、自動のワークフローを作成するためのワークフローステップが強化されています。
- セキュアなWebフォームと電子サインの連携フロー:アダプティブフォームとAdobe Signのクラウドサービスでの統合は、データ送信と電子サインの機能を並行して提供します。つまり、Webフォームの送信とサインの実行は独立して扱われ、より迅速なデータ送信への道が開かれます。さらに、このサービスではインスタンス上にデータを保存しないため、電子サインのプロセスが非常に安全です。
- 強化されたCAPTCHAコンポーネント:全く新しいCAPTCHAコンポーネントにより、グローバルまたは条件ベースの CAPTCHAをアダプティブフォームに追加することができます。初期設定では Google reCAPTCHAと連動するように設定されていますが、必要に応じて他のCAPTCHサービスをコンポーネントに追加することもできます。
- 記録文書のサポート機能を改善:記録文書の各ページに異なるマスターページを設定したり、記録文書上のアダプティブフォームパネルの配置を制御するためのページネーションのオプションなど、記録文書のサポート機能が大幅に改善されました。
上記に加えて、Adobe Experience Manager Forms as a Cloud Serviceをサポートする、新しいAEMアーキタイプがリリースされました。このAEMアーキタイプは、リファレンステンプレートやテーマに加えて、Adobe Experience Manager Forms as a Cloud Serviceでの開発を始めるのに適した構成を備えています。これにより、このサービス向けの開発を迅速に開始することができます。
“より早くサーバーにアクセスできるのであれば、パソコンにハードディスクは必要ありません。むしろ、サーバーに接続されていないパソコンを持ち歩くことの方がビザンチン(迷路のように入り組んだもの)です。”
すでにAdobe Experience Manager Formsをご利用ですか? クラウドへの移行はこれまで以上に簡単になりました。
既存のAdobe Experience Manager Formsをご利用のお客様には、新しい移行ツールを用意しました。このツールを使用すると、既存のユーザーとロールをAdobe Experience Manager Forms as a Cloud Serviceの環境で設定し、マッピングすることが非常に簡単になります。
移行作業はこれまで以上に簡単になりました。これらは魅力的に機能します。フォームの実務担当者や開発者を特定し、移行ツールを使って移行用のフォームを準備し、コンテンツ移行ツールを実行するだけで、既存のインスタンスからAdobe Experience Manager Forms as a Cloud Serviceへのコンテンツ移行を行えます。
デモを受ける準備はできていますか? Adobeの営業担当者または窓口までお問い合わせください。
この記事は2021年4月に公開されたAdobe Experience Manager Forms as a Cloud Service: Cloud Is the Future, and there’s Moreを抄訳したものです。