顧客体験に携わるチーム間のコラボレーションをシンプルにする「Adobe Experience Manager Assets Essentials」を提供開始
Adobe Experience Managerのライトエディションマーケティング担当者やクリエイティブ担当者が部署間をまたいで簡単にデジタルアセットを保存、検索、配信できるよう支援。
ここ数年、ほぼすべての企業が「あらゆるものがデジタル」な世界への移行に対するプレッシャーを感じています。今日の消費者は、カスタマージャーニーのあらゆる場面でリッチな画像や動画を期待しており、企業はそれに応えなければなりません。そのためには、チャネルごとに分断されたこれまでのマーケティングから、異なるチームの連携によって大規模な顧客体験を演出するマーケティングへの改革が求められます。アイデア出しからクリエイティブ制作、そして顧客体験の提供まで、より多くの関係者が顧客体験づくりのプロセスに関わることになります。
ところが多くの企業は、顧客体験制作のプロセスで使用される何千もの画像、動画、リッチメディアを扱うにあたって、部門を横断した一貫性のあるアプローチを確立するのに苦労しています。マーケティングチームやコンテンツ制作者の多くはそれぞれ分断された組織の中に閉じ込められ、シームレスな作業の受け渡しも、デジタルアセットの共有もできないアプリケーションを使っているのが現状です。アセットのやり取りには電子メール、ネットワーク上の共有ドライブ、クラウド上のリポジトリ、ファイル共有サービスなどを使い、共有した後は次のメールや通知があるまで作業が止まるということも珍しくありません。場合によっては、適切な体験に活用できる最高のクリエイティブアセットがあるにも関わらず、誰もその場所を知らないということもあるでしょう。作成された全コンテンツの25%が使われないまま無駄に終わってしまうとも推定されています。
世界のトップブランド企業は、Adobe Experience Manager Assetsを使い、デジタルアセットの運用を管理しています。今回アドビは、同様の機能をより多くのユーザー企業に提供するため、Adobe Experience Cloudに含まれるアプリケーション内から直接かつ容易にアセット管理機能にアクセスできるようにしました。
この記事では、その新機能であるAdobe Experience Manager Assets Essentialsをご紹介します。Assets Essentialsは、Adobe Experience Manager Assetsのライトエディションで、マーケティング担当者とクリエイティブ担当者の両方がデジタルアセットを保存、検索、配信できるように、シンプルなユーザーエクスペリエンスを提供します。Assets Essentialsは、今回のSummitで新しくリリースされたAdobe Journey Optimizer(英語)から、今年後半に提供予定のAdobe Workfrontまで、Experience Cloudアプリケーションのいずれからもアクセスできる、デフォルトのアセット管理画面として機能します。
Assets Essentialsの主な機能と特長
- 一元化されたコラボレーション作業スペース:俊敏なコラボレーションが可能な作業スペースは、簡単なセットアップでチームがすぐにアセット管理を始められるようになっています。コンテンツ制作者や共同作業者は、拡張性があり、常時稼働かつ世界中からアクセス可能なクラウドベースの共有環境でデジタルアセットにアクセスできます。また、タスク管理機能によって、企業内の別部門に属するマーケティングチームやクリエイティブチーム間のやりとりを簡素化することができます。
- AIを活用したコンテンツ検索と発見:承認済みのアセットを簡単に整理、タグ付け、検索できるため、チームを横断したアセットの活用とブランドの一貫性を担保することができます。ユーザーがアセットを素早く見つけられるように、Adobe Senseiの機械学習を活用して画像、ドキュメント、ビデオに自動的にタグ付けする、スマートタグ機能も搭載しています。
- 直観的に使える統合型ユーザーインターフェイス:クリエイティブチームやマーケティングチームは、それぞれが日常的に使用しているツールで利用できる、シンプルで使いやすいインターフェイスから共有アセットにアクセスすることができます。クリエイティブ担当者は、Adobe Asset LinkでAdobe Photoshop、Illustrator、InDesign、XDの各アプリケーション内から直接デジタルアセットを検索、閲覧、編集することができるため、クリエイティブな環境から離れる必要はありません。マーケティング担当者は、オムニチャネルキャンペーン作成アプリケーションから離れることなく最新の承認済みデジタルアセットを見つけ、キャンペーンのデザインと提供が可能になります。
シンプルなアセット管理で、より良い顧客体験を実現
今回アドビは、専門外のより多くのチームがデジタルアセット管理(DAM)にアクセスできるように、クラウドネイティブなユーザーエクスペリエンスをゼロから再構築しました。このプラットフォームは今後も進化を続け、より多くの関係者が適切なデジタルアセットを使って顧客体験を構築できるように、機能、ツール、接続ポイントを強化する予定です。
Adobe Summitの関連セッション
顧客体験の作成、最適化、提供方法を変革するAdobe Experience Managerの新しいイノベーションについては、Adobe Summit 2021のセッション「Fueling the Digital Economy with Content(英語)」および「Adobe Experience Manager(英語)」をご覧ください。
Summitで発表された、その他のAdobe Experience Managerの新機能の詳細はこちら(日本語)をご覧ください。
*本記事は2021年4月27日に、アドビのAdobe Experience Manager担当グループ シニア プロダクト マネージャーであるElliot Sedegah(エリオット セデガ)が投稿したブログの抄訳です。