オムロンがデジタルメディアにおけるグローバルでのブランドマネジメントを効率化
オムロン株式会社(以下、オムロン)は、オートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、電子部品、社会システム、ヘルスケアなど多岐にわたる事業を展開し、約120の国と地域で商品・サービスを提供しています。
同社では、事業部別と国・地域ごとに、その特性を踏まえたオペレーションや市場へのアプローチを行うといった、マトリックス型の体制を採用しています。オムロンのブランドコミュニケーション部では、自社のwebサイトやソーシャルメディアアカウントを中心とした戦略的なコミュニケーション活動を進めている一方で、事業部門やマーケットごとにそれぞれデジタルメディアを展開しており、幅広い事業を推進しながらマーケットごとの多様性も認めつつ、オムロンとして統合されたブランドを維持するためのガバナンスが求められていました。
しかし、ドメイン構造、システム、インターフェイスといった様々な観点でブランドの一貫性を確保するため、各事業部やエリアを巻き込みながら、グローバル含めて全社にブランドガバナンスを浸透させるためのコンセプトや進め方についてのノウハウの構築が課題となっていました。
ブランドマネジメントの効率化
オムロンでは、まず、2019年6月からオムロンの社内で展開している全てのドメイン調査を行い、ドメインやデザイン、運用プロセスを定着させるためのデジタルメディアガイドラインの策定に取り組みました。
その後、このデジタルメディアガイドラインを効率的に管理するソリューションとしてAdobe Analyticsを採用し、各事業・各リージョンのドメイン実態把握と、オムロン公式サイトの認証タグの手段として活用し始めました。そうした中、各事業部へ展開するにあたり、顧客体験の実態を可視化するためにもAdobe Analyticsを利用できることが判りました。2020年4月からは、各エリアや各事業部へ活動を促進するほか、エリアや事業部横断でサイト利用状況を可視化するなど、実践フェーズとして、企業ブランド力を向上させる基盤の整備を行っています。これまで点在していたオンラインの行動データが統合されることによって、各事業・各リージョンの行動重複や顧客の往来を把握することができ、全社横断でデジタルコンテンツの意義について考えるきっかけづくりに貢献しています。
コロナ禍において、オムロンのオンラインでの営業活動にも変化が訪れています。ブランドコミュニケーション部では、そのような様々な取り組みを支えると同時に、引き続き高度で効率的なグローバルのブランドガバナンスの実現に注力していきます。