Adobe Digital Insights: 年末までに、米国におけるスマートスピーカー所有率が約50%になると予測
一時の熱狂か、あるいは本物のトレンドか。音声デバイスとサービスについては「本物」という結果に。
アドビは、Adobe Digital Insights (ADI) の最新レポートとなる「音声アシスタント調査 (ADI 2018 US Voice Assistant Survey)」で、消費者の音声サービス利用に関するトレンドを公開しました。Adobe Analytics調査で米国の1,000人以上の消費者を対象に実施したところ、米国における音声サービス利用が増加していることが明らかになりました。この調査によると、スマートスピーカーを所有する人の76%が音声アシスタントの利用が増加したと答えており、スマートスピーカーで音声を用いて最も行われているのは、音楽をかける指示(70%)と天気予報の確認(64%)でした。そのほか、面白い質問(53%)、オンライン検索(47%)、ニュースのチェック(46%)、基本的な調査/確認(35%)、道案内(34%)などが挙がっています。
また、音声コマンドの新しい用途が増加していることも明らかになりました。36%が電話をかけるために、31%がスマートホームへの指示に、30%がショッピング/注文に、17%が食品のデリバリー/テイクアウトに、16%が航空便/ホテルの検索に音声を用いていました。
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アドビのAdobe Analyticsのプロダクトマネジメント担当ディレクターであるコリン モリス(Colin Morris)は次のように述べています。「消費者は、所有するデバイスやインターネットとつながる手段として音声を受け入れるようになっており、そのトレンドがコンピューティングの『顔』を根底から変えました。」
調査によると、音声の利用を後押ししているのがスマートフォンスピーカーの普及です。2018年8月時点でスマートフォン用スピーカーを所有する人は32%に上りました。2018年1月には28%だったことを考えると、わずか数カ月で14%も増加したことになります。スマートスピーカーの売上の79%が第4四半期に生じていることを考えると、これはかなりの成長だとモリスは述べています。
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また、音声アシスタントの利用も増加しています。スマートスピーカー所有者の76%が、昨年中に音声アシスタントの利用が増加したと回答しました。スマートスピーカー所有者の71%が1日1回以上スマートスピーカーを使用し、そのうち44%が「1日に何度も」使用しています。ほとんど使用していないと回答した人はわずか8%にとどまりました。
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もちろん、音声デバイスやサービスはまだ登場したばかりであり、ほとんどの人は今のところスマートスピーカーから直接購入しているわけではありません。しかし、スマートスピーカーは、ショッピングプロセスの初期段階で消費者をサポートしています。スマートスピーカーを製品検索とリサーチに使用する人は所有者の半数近く(47%)に上り、ショッピングリストの作成は43%、価格の比較は32%でした。
年末年始のホリデーシーズンを控え、マーケターは音声への興味が依然として高いことに注目すべきだとモリスは語っています。実際、すでにスマートスピーカーを所有している消費者の45%が自分用にもう1台を購入するつもりだと回答し、23%が他者のために購入するつもりだと回答しました。また、スマートスピーカーを持っていない人の中では、自分用に購入するつもりがある人は23%、他者のために購入するつもりがある人は9%でした。
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モリスは、次のように述べています。「音声テクノロジーが成熟し、改良が進むにつれ、消費者は音声のさまざまな利用方法を見いだしています。ブランド企業は、今こそ全体戦略に音声を統合すべきです。シームレスなコネクテッドエクスペリエンスを提供するには、データが必須であるほか、行動を促し、パーソナライズを向上させ、より良いコンテンツを提供するためのツールも欠かせません。そのためには、消費者の全体像を捉えるクロスチャネルのビューが必要になるでしょう。」
本調査の詳細は以下のSlideShare(英語)をご覧ください。
**ADI — State of Voice Assistants **from Adobe
※本ブログは、2018年9月10 日に米国で公開されたCMO.comの記事を抄訳、編集したものです。